「総合格闘技に反則行為はあるの?」
「シューズは履かない?」
最近では「RIZIN」でも注目を集める総合格闘技。
「何でもあり」と思われがちな総合格闘技ですが、安全性を保つためにいくつかのルールが存在します。
今回は総合格闘技の基本的なルールや、団体ごとの違いについて見ていきましょう!
総合格闘技では基本的に、パンチ、キックといった打撃技に加え、投げ技、固め技(抑え込み、関節技、絞め技)などが認められています。
反則行為は
・噛み付き
・眼球への攻撃、口腔・鼻腔・耳腔等の開口部に指を引っ掛ける行為
・局部への攻撃
・指関節等の小さい関節への攻撃
・髪を引っ張る行為
・ひっかく、つねる等の行為
・故意に相手を骨折させる行為
・試合場外に相手を放り投げる行為
・相手の着衣やグローブを掴む行為
などが挙げられます。
総合格闘技とただの喧嘩が大きく違うのはこのようにしっかりとルールが定められているところでしょう。
一見するとなんでもありのように思えますが、安全性、スポーツマンシップなどが考慮されています。
また、レフェリーが選手の状態が危険と判断した場合は、そのような側面からレフェリーストップをかけることもあります。
ちなみに、レフェリーが反則と判断した場合は、1ポイントもしくは2ポイントの減点対象です。
さらに、反則によって選手が試合続行不可能となった場合は、失格となります。
故意による反則でないとしてもノーコンテスト(無効試合)となります。
◆試合時間
ノンタイトル戦で5分3ラウンド、タイトルマッチの場合は5分5ラウンドが原則でインターバルはラウンド間に1分間与えられます。
◇試合着
4~6オンスのオープンフィンガーグローブ、マウスピース、金的ガードのジョックストラップの着用が義務付けられています。
上半身は裸、下半身はトランクスもしくはスパッツを着用。シューズ、膝当て、道着、ロングスパッツの着用は禁止。
ただし、これは大会によって違いがあります。
例えば、PRIDEや道着総合格闘技といわれているジャンルのJ-DO、SRCといったものでは道着の着用が認められています。
PRIDEではシューズを履いている選手もいましたね。例えば、田村潔司選手はシューズを履いて試合を行っていました。
また、総合格闘技やレスリングの技の中にテイクダウンというものがあります。
タックルとも呼びますが、スタンディング状態で相手をグラウンドに倒す行為を指しています。
これも色々な種類があり、脚をかけて倒す、脚をとる、胴を掴む、頭を抱える、腕をとるなどです。
総合格闘技でよく見るのは、胴を掴んで持ち上げる、倒す。片脚、両脚を取って倒すパターン。
ボクシング、キックボクシング、修斗など立ち技系の格闘技にはなく、総合格闘技やレスリングなどの組み技系格闘技のみに存在する技です。
【レスリングのルールに関する記事はこちらから】
なぜ、総合格闘技は団体によってルールが異なるのでしょうか?
その理由は、世界的な統括組織が存在しないことにあります。
例えば柔道は、国際柔道連盟という団体があるのでルールは基本的にどの試合も統一されています。
総合格闘技に関しては、そういったものがありません。
そのため、UFC、Bellator MMA、ONE Championship、RIZINなどそれぞれの団体によってルールが多少異なります。
ただし、アメリカではNJSACB(ニュージャージー州アスレチック・コントロール・ボード)という団体が存在します。
北米地域で行われる多くの格闘技大会は同団体のルールを採用していることも多いですが、必ずこれに従う必要性はありません。
UFC
リングではなくオクタゴンと呼ばれるケージの中で試合を行うのが特徴的です。
MMAの基本ルール通り、道着、ロングタイツは禁止。競技ショーツ、オープンフィンガーグローブを着用し、試合を行います。
試合時間は5分3ラウンドが基本。タイトルマッチやメインイベントは5分5ラウンド。インターバルは1分。
Bellator MMA
NJSACBの統一ルールに準拠しています。
ONE Championship
アスリートの健康を考慮し、減量の水抜きは禁止。
さらには、ウォーキングウェイトという試合直前だけではなく定期的に稽古体重を記録するシステムを導入しています。
総合格闘技の中では非常に厳しい審査なのも特徴的です。
試合時間は5分3ラウンド、チャンピオンシップは5分5ラウンド、インターバルは1分。
ノックアウト、サブミッション、タップアウト、テクニカルノックアウト、セコンドがギブアップと判断、判定で勝敗を決めます。
RIZIN
リングの上で行います。試合時間は5分3ラウンドが基本。
判定、与えたダメージ、積極性、ジェネラルシップといって選手の優位性を判定。
これらから勝敗を決めます。
頭突き、金的、かみつき、後頭部、延髄、脊髄の攻撃はなし。
それ以外の打撃技、投げ技、絞め技、関節技が認められています。
スタンディング、グラウンドにおいて頭部、顔面への攻撃が可能です。
危険といわれているサッカーボールキックも実質可能です。
踏みつけ、膝蹴りの攻撃も可能。しかし、両者の体重差が15キロ以上ある場合は軽いほうにのみこれらの攻撃が認められます。
そして、肘による攻撃が認められています。
ただし、こちらは両者合意の場合です。
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ここまでは、世界の総合格闘技についてご紹介してきましたが、日本の総合格闘技は、どんなルールで開催されているのでしょう?
これまでの歴史を交えながら、ルール・所属団体について簡単にご説明します!
PRIDE
2000年~2007年まで行われ、日本の総合格闘技の先駆けとして行われていました。
もともとK-1で活躍していた選手や柔道家、海外の総合格闘技経験者など、多くの選手が参入し、数々の名勝負が生まれています。
そもそもPRIDEは、高田延彦選手とヒクソン・グレイシー選手の試合を実現するためだけに立ち上げられたイベントでした。
しかし、その試合があまりにも盛り上がったため、2回、3回と実施。
開催ごとにルールチェンジなどを行っていましたが、最終的には立ち技も寝技もありの総合格闘技として確立し、2007年11月の「やれんのか! 大晦日! 2007」の開催を最後に幕を閉じました。
RIZIN
2015年~現在まで行われている総合格闘技です。
はじまりとして、「PRIDE」を主催していた元DSE代表の榊原信行氏と、高田延彦氏が中心となり「RIZIN FIGHTING FEDERATION」を設立した背景があります。
総合格闘技ルールが主体の大会ではあるるものの、キックボクシングルール、総合格闘技ルールとキックルールを交互に行うミックスルール、グラップリングルールなど様々なルールの試合を行い、またPRIDEには無かった女子格闘技も実施したことで、数々の話題を生みました。
【RIZINに関する記事はこちらから】
2018年に開催された、ボクシング5階級制覇のフロイド・メイウェザー・ジュニア選手 vs 那須川天心選手のエキシビションマッチが、記憶に新しい方も少なくないのでは?
また、RIZINに参加している団体は「修斗」「パンクラス」「DEEP」の3つが代表的であると言えます。もし、これから総合格闘技を見始めるのであれば、所属している選手を調べて、選手個人や団体そのものを応援するのも楽しいかもしれませんね!
ONEFCの階級は、男子はスロー級~ヘビー級まで、女子はアトム級~ストロー級と計量階級のみとなります。
男女同じく試合時間は5分3ラウンド、チャンピオンシップは5分5ラウンド、インターバルは1分で行います。
基本はUFCなどが採用しているユニファイドルールに加えPRIDEルールをミックスさせたようなものになります。
RIZINの階級はバンタム級~ライトヘビー級まであります。女子は、女子スーパーアトム級のみです。男女共に1ラウンド5分の3ラウンド制となります。
ONEFC、RIZINともにMMAは男子は基本上半身裸、スパッツなどの着衣を使用します。道着などは禁止です。女子は胸部プロテクター、シャツ着用になります。
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