さまざまな施設で無人化や効率化が進み、フィットネス施設は一層手軽に利用できるようになった昨今。一方で、手軽さや効率だけでは生み出せない、「人がいるからこそ生まれる価値」にも、改めて注目が集まっています。
住友不動産グループが展開するフィットネスクラブ「エスフォルタ」は、無人化や効率化といった流れとは一線を画し、都会の大人が心地よく過ごせる洗練された空間と上質な接客、会員様との信頼関係を大切にしています。
今回は、「エスフォルタ六本木」に併設するゴルフ施設「GOLF LOUNGE esforta prime(ゴルフラウンジ・エスフォルタプライム)」に注目。充実した設備と洗練された空間のなかで、ゴルフの技術を磨くだけでなく、通うことそのものが楽しみになるような時間を提供しています。
では、こうした上質なサービスは、どのように生み出されているのか。
エスフォルタのゴルフ事業を運営する直営事業部スクール室マネージャーの宮田勇人さんと、サブマネージャーの小澤克重さんに、質の高いサービスを支える企業環境やレッスンへのこだわりについて伺い、さらにレッスンプロに求める人物像やレッスンプロとして成長を目指せる仕組みについて迫りました。
(取材・執筆:齊藤 僚子、編集:小西 秀人、池田 翔太郎)
東京メトロ・六本木一丁目駅から直結しているビルの3階に位置するGOLF LOUNGE esforta prime(ゴルフラウンジ エスフォルタプライム)。洗練された雰囲気の空間は、入店した瞬間から、自然と気持ちが切り替わるような心地よさがあります。まずは、エスフォルタが目指す施設のあり方や、サービスの根底にある理念について伺いました。
宮田 エスフォルタの直営店は、「ワンランク上のおもてなし」を掲げています。
ほかのフィットネスクラブにはない、一流のホテルのような高い質の接客を目指しています。
ゴルフレッスンも含めて、ほかのフィットネスクラブには真似できないような「おもてなし」を磨くことによって、「お気に入りの施設」「通い続けることを誇れる場所」と感じていただけるサービスを目指しています。
また、他社とは異なり、エスフォルタは社員比率が非常に高い体制をしています。

弊社にはディレクターという役職がありまして、ジムにはトレーナーを統括するジムディレクター、プール施設にはプールディレクター、フロント業務にもフロントディレクター等がいます。また、CSディレクターという接客サービスやマナーを統括するディレクターもおります。
社員は、そうした各施設の必要な研修を経て、テストを受けて合格したスタッフが現場に立っています。
もちろん研修中に現場に立つこともありますが、一人前と言われる状態になるためには、所定の研修を経ていることが前提となっています。
エスフォルタが展開するゴルフスクールは「マイゴルフスタイル」というブランド名で都内に5店舗を展開しています。また、六本木にあるGOLF LOUNGE esforta primeはさらにワンランク上のブランドと位置づけ、会費もマイゴルフスタイルとは異なります。
このように、高いサービスクオリティを求められる環境で働くこと、そしてエスフォルタに通うことに誇りを持っている会員様と日々関わることは、働く上で大きなやりがいの一つになるように感じます。
ゴルフ指導に当たるレッスンプロ(ここでは「プロ」と呼ばれている)にもワンランク上のスキルや人柄、プロフェッショナリズムが求められます。
自身のこれまでのゴルフスキルやレッスン経験をさらに磨き、ワンランク上を目指して挑戦したいと考える人にとっても、成長できて働くことが誇れる場所であり続けます。
宮田 ゴルフを教えるにしても、さまざまな知識が必要になります。その上で、一つずつ勉強しながら身につけていくという、意識の高い方が合っているかなと思います。
また、現在レッスンをお願いしているプロの皆様には、業務委託契約でお願いしています。そしてプロには年に1回、ゴルフの指導技術や接客対応力を点数化して評価する制度を設けております。
そこで評価が高い方には、待遇に反映させるようにしています。逆に、評価が低い方や、集客が少ない方については、入れ替えをさせていただくこともあります。

「入れ替え」というと少しプレッシャーに感じてしまうかもしれませんが、そうすることで、質の高いプロが残っていき、しっかりと報酬を得られるようにしています。もちろん、人によっては「そういう制度は苦手だな」と、ネガティブに受け取る方もいらっしゃると思います。しかし、そうした努力や成果をきちんと評価していきたいと考えていますので、自分の力でお客様から選ばれるプロを目指して、積極的に取り組んでもらいたいなと思っています。
プロとして仕事に責任を持って取り組み、努力や成果をきちんと評価してほしいという方には、とても合っている環境だと思います。
各人のキャリアもさまざま。何十年ものレッスンキャリアがあり豊富な知識や経験を持つプロもいれば、ゴルフ好きが高じて脱サラを経て教わる側から教える側に転身したプロもいるそうです。
小澤 当社としては、お客様の「ゴルフがうまくなりたい」という思いに対して、いろいろな引き出しを持ってご案内ができる人。加えて、そこで良い接客をして、お客様を喜ばせられる人というところさえクリアしてくれれば、お任せできるという基準でやっています。
だから経験が浅いからダメということはなく、さまざまな経験やキャリアを持った方に活躍していただける環境だと思います。

あとは何か一つでも「これだけは自信があります」というものを持っていると良いですね。うちは1つの店舗に複数のプロが在籍しています。もちろん、すべてのお客様に合うプロはいないと考えています。
しかし、いろいろなプロがいる中で、何か一つでも自分なりの強みや特徴を持っていることが、「この人に教えてもらいたい」とお客様に選んでいただいたり、喜んでいただいたりするきっかけになると思います。それはコミュニケーションでもいいですし、レッスンの中の何か一つの分野でもいいと思います。
宮田 また、これからどんどん採用したいのが女性のプロです。
当社は女性の会員様も多くいらっしゃいますので、「女性のプロに教わりたい」という方も多くいます。そういう意味でも、女性のプロも積極的に募集して、会員様の声に応えていけたらなと思っています。

意識もスキルも高いプロたちに信頼を寄せ、束ねている宮田さんと小澤さん。
そんなお二方が感じる「エスフォルタで働く魅力」とはどこにあるのでしょうか?それぞれのキャリアを振り返りながら、語っていただきました。
小澤 私はずっと競技ゴルフを続けていて、試合に出場しながら、賞金を得るような活動をしていました。その後、友人とインドアゴルフの店を自分たちで始めたことをきっかけに、ゴルフレッスンの道に入りました。それを12年ほどやっていて、その後こちらに入社して8年ほどになります。
私はレッスンプロという立場で入社時は現場に出ていたのですが、(入社までに)お客様に接する数が圧倒的に多かったんです。まだゴルフを始める前の段階の方もいましたし、ビギナーからベテランのゴルファーまで、本当にいろいろな方に出会い、教えることができました。
前職の店舗でレッスンしてきた方々とは、また少し違うゴルファーに多く出会えたというところが、エスフォルタに入ってからちょっと新鮮だったというか。いろいろなゴルファーと接することができたのは、大きな経験だったと思います。

他のインドアゴルフ施設ですと無人の施設も増えてきて、自分でゴルフだけ練習して帰るというスタイルも多くなっています。うちはそこの対極だと思っています。フロントスタッフがいて、プロもいる。
ゴルフをやっている人って、ラウンドした結果を誰かに話したくなるんですよね。例えばうちの会員様で昼間ラウンドに行った後に、その結果を話しに来てくださる方がいらっしゃるんです。ゴルファーにはよくあることなんですけど、話をちょっと聞いてもらいたくなるんですよね。中には「今日は練習というよりプロに会いに来た」という方や、プロにお土産を持ってきてくださる方もいます(笑)。
無人の施設だと、そういう楽しみはないと思うんです。レッスン以外でも、プロやスタッフとのコミュニケーションを楽しみに来ていただけるというのは、ほかの施設とは違うところであり、うちの強みでもあると思います。そういうお客様とのやり取りも、楽しいなと思いますね。
宮田 私は学生の頃からずっとジムトレーナーとして働いていて、前職も他社でジムトレーナーをやっていました。こちらに転職してきて、15年目となります。
運営という立場からすると、やはり接客からレッスンスキルに関しての研修まで、しっかりとサポートがあるので、そこは実際に働いていても自信になります。
お客様から「こちらのサービスは行き届いていますね」と言っていただけるので、お客様がついてきてくださっているのがわかりますし、そうした言葉をいただけることが、仕事の励みにもなりますね。

人が生み出す温かみや関わりこそ、エスフォルタならではの価値を生み出していくことが分かりますね。
では、これからGOLF LOUNGE esforta primeやマイゴルフスタイルといったエスフォルタのゴルフ事業は、会員様にとってどのようなサービスを展開し、どのような存在を目指していくのでしょうか。施設やクラブとしての今後の展望について、詳しく伺いました。
小澤 私にはプロの統括をしている立場の目線と、施設の運営管理の目線。2つの見方があるのですが、やっぱり一番はゴルフが好きな人って、「毎日ゴルフをやりたい」とか、「ゴルフに接していたい、ゴルフクラブを握っていたい」というところがあると思うんです。
なかなかラウンドに行く機会が取れない人も多い中で、手軽にゴルフができる充実した施設があって、やりたいなと思ったときに行ける。プロにも会える。そういう存在であれば、ゴルフをより身近に、生活の中に取り入れていただけると思います。
気軽に来ていただける施設を目指していきたいですし、スタッフの接客なども含めて、そうした環境をつくっていきたいなと思っています。

宮田 「ここに来ればゴルフがうまくなる」そして「ゴルフが好きになる」ということを、すべてのお客様に思ってもらえるような施設になっていかないといけないと思っています。
うちを選んでもらえる理由が、施設なのか、プロの質なのか、立地なのか。いろいろあると思いますが、満足度の高い施設にしていかないと生き残っていけないと思っています。
現在、他社と比べても比較的高価な会費をいただいています。接客や設備を向上させて、高い単価でも選んでいただける施設として生き残っていく。ほかではやっていないことに、今チャレンジしています。
接客力や指導力の高いプロを集めて、結果としてスクール事業としてしっかり利益を出して、それをまたプロに還元する。そうすることで、さらにお客様にも喜んでいただき、また単価も上げていく。そういうことを繰り返していくというのを、会社としてはやっていけたらなと思います。
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【PROFILE】
宮田 勇人(みやた ゆうと)
直営事業部スクール室 マネージャーで、健康運動指導士の資格も持つ。
ゴルフ歴20年、フィットネストレーナー歴20年。
休日は大雨の日でもラウンドに出かけてしまうほどのゴルフ好き。
小澤 克重(おざわ かつしげ)
直営事業部スクール室 サブマネージャー。
ゴルフ歴30年以上、レッスン歴20年。
これまで延べ1,000人ほどのゴルファーを指導。
プライベートでは、「美味しいものを食べることが好き」というグルメな一面も。
| 設立年月 | 1986年09月 | |
|---|---|---|
| 代表者 | 内木場 浩二 | |
| 従業員数 | 698名(2024年3月31日現在) | |
| 業務内容 | 1.スポーツ施設の運営・受託運営
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