「やらない後悔はしたくない」30代で転職!工房という夢を追うフィッターの道

株式会社STM 須藤 涼介

「やらない後悔はしたくない」30代で転職!工房という夢を追うフィッターの道

株式会社STM 須藤 涼介

「まさか未経験で工房の仕事ができるとは」
そう語るのは、ゴルフグリップメーカーのSTMさまでスポジョバ初採用となった須藤さん。板前やシェフ、現場監督など異色のキャリアを経て、30代で始めたゴルフへの情熱を抑えきれず、「自分で工房をやりたい」という大きな夢を胸に転職を決意しました。
須藤さんを突き動かしたのは、「やりたいことをやらずに後悔したくない」という強い想い。自身の経験からゴルフを楽しむ方々の悩みを深く理解する須藤さんが、お客様の満足度に直結する仕事の魅力を語ります。
スポジョバを通じて入社された方のその後を追う企画「スポジョバ採用ファイル」。ゴルフへの熱い思いをもった須藤さんにお話を伺いました。

(取材・執筆:中田 初葵、編集:池田 翔太郎)

未経験から掴んだフィッター・クラフトマンへの夢

——本日はどうぞよろしくお願いいたします!STMさまの求人はスポジョバでは初掲載で、須藤さんがスポジョバを通じて初採用された方となっております!まずは、どこでスポジョバを見つけてくださったのですか?

おそらくSNS関連で流れてきたのを見て、スポーツに特化したサイトがあるのだなと感じ、試しに応募してみようかなと登録しました。

——見つけてくださりありがとうございます!登録された時にはゴルフの仕事だけを探されていたのですか?

興味があったゴルフの仕事をやってみたいと考えていました。でもプロじゃないし、今までゴルフ業界にいたわけではないのでそう簡単にはいかないだろうな、と思っていましたね。でも応募はタダだしやってみようかなと。

——今回なぜSTMさまの求人に応募されようと思われたのでしょうか?

ゆくゆくは自分で工房兼フィッティングスタジオをやりたいという漠然とした夢があるからです。もともと自分のクラブをいじることが大好きでした。何かしらゴルフに関わる仕事ができれば、夢のために何かつながるのではないかと思いましたね。でもまさか未経験で工房の作業ができるとは考えていなかったですし、そんな求人に出合えるとも思っていませんでした。採用されたときは驚きでした(笑)

——大きな夢があるのですね…!夢に近づく一歩としてSTMさまと出会うことができ非常に良かったです!夢を描くほどゴルフとの関わりが深いように思います。ゴルフと関わるようになったルーツはどこなのですか?

自分が覚えている最初のきっかけは幼稚園の頃です。父も祖父も趣味でゴルフをやっていて庭に打ちっぱなしができる場所を作るほどでした。幼稚園生の自分の背丈に合わせてクラブを切り作ってくれていました。また、ゴルフのアニメを見ていたこともあってその影響でクラブを振っていた記憶はあります。

——ご家族皆さんでゴルフを楽しまれていたのですね。そこから須藤さんもずっとゴルフを続けてこられたのですか?

実は社会人になるまで全くやっていませんでした。30代くらいの時に上司にゴルフを勧められていました。ただ、その当時は釣りが趣味でゴルフも釣りもお金がかかるので両方は無理だと伝えていたんです。それを言い続けていたらいつの間にかゴルフバッグと靴が送られてきて(笑)。仕事の付き合いで始めたゴルフでしたが、道具を使ったり自分で練習できたりするのでハマることは分かっていました。そこから自分でクラブをいじるようになりましたね。

異色のキャリアを経てたどり着いた本当にやりたいこと

——誘われて始めたゴルフが今ではお仕事になるくらい好きだということが伝わってきます。なぜゴルフを仕事にしようと思われたのでしょうか?

ゴルフは道具を使うスポーツなので、道具1つでパフォーマンスが一気に変わります。ゴルフには、グリップ・シャフト・ヘッドでパーツが分かれているので、それらを1つ変えるだけでも変化が見られます。でも世の中にはたくさんありすぎて何が自分に合うのかわかりませんでした。自分自身が迷走していたので、そういったアマチュアの方々の気持ちがわかります。だからこそ、そういう人たちの助けになれるようなことがしたいなと思いました。

——ご自身の原体験からお仕事への意欲が生まれてきたのですね。

量販店でフィッティングできるところもありますが、それを鵜吞みにして買ってもなんか違う…という思いがありました。もともとクラブをいじるのが好きなので、それを仕事にできたらいいなと思いました。今までは生活するための仕事をしていたので…。

——生活するための仕事とおっしゃっていましたが、今まではどういったお仕事をされてきたのですか?

最初は旅館の板前やイタリアンのシェフをしていましたね。その後は料理から離れ、空港で通関の仕事をし、最後は10年間程度、建設系の現場監督をしていました。某テーマパークの仕事も最後はしていましたが、もう戻りたいとは思えませんでしたね。

——たくさんのお仕事を経験されてきているのですね!その中でなぜこのタイミングで転職を決意されたのでしょうか?

父親が若い年齢で亡くなったので、そう思うと自分のやりたいことをやらずに歳をとっていくのはリスクだなと感じました。やりたいと思った時にやらないといつ何が起こるかわからない。それで悔いは残したくないと思いましたね。

——そこでご自身が好きだったゴルフに関わるお仕事を選ばれたのですね。「好きなことを仕事にする」と好きだったことが嫌いになってしまうのではないかなど不安はありませんでしたか?

どうせやるなら自分のやりたい仕事をしたいと思っていました。もし嫌いになったら別の仕事をすればいいかなと思っていましたし、やらない後悔はしたくないと考えていました。

——「好きを仕事にする」ことを目指されている求職者の方々の背中を押すことができるのではないかと思います。先ほどの工房を持ちたいという夢はその頃から思われていたのでしょうか?

ここ何年かで描くようになりましたね。フィッティングを自分も受けているなかで変わった部分もあったので、こういった体験をほかの人にもしてもらいたいと思いました。

お客様の満足に直結する仕事のやりがいとは

——STMさまで働いて数か月が経ちましたが、ぶっちゃけ今はいかがですか?

朝起きることが本当に楽になりましたね。今までは、朝起きて行きたくない…という思いが先行していましたが、今は感じることがないです。

——それを聞けただけでも須藤さんがお仕事に楽しさを感じられているのだと実感でき非常に嬉しいです…!

精神的に楽になりました。お店は10:00~19:00まで開けていますが、19:00以降にお客様が来られても対応したいと思いますね。労働時間が長かろうがやりたいことができていると苦ではないんです。さらに、お店に来るお客様はゴルフが好きな人たちばかり。話していて楽しいです。

——充実した生活を実現でき本当に良かったです。そんな素敵な出会いのお手伝いができ、スポジョバのスタッフ一同大変嬉しく思っています。ゴルフの仕事は、インストラクターやゴルフイベントの企画など多種多様ですが、フィッター・クラフトマンの仕事の魅力とはどういったところにありますか?

やはりお客様の満足に直結する仕事だと思います。グリップ1本交換しただけで、「この前のコース良かったよ」や「いつも出るミスが少なかったよ」と直接伝えてくださるお客様も多いです。

——お客様の声を直接受け取れるのはこの仕事ならではですし、一度きりの関係ではなく何度も繰り返し使ってくださるお客様がいることも魅力ですね。今は、お店をお一人で運営されていると伺いました。不安などはないですか?

作業自体は、自分が前にDIYでやっていたこともあり不安はそこまでないですね。入社したての時に大阪の本社でグリップを抜いたり差したり、交換したりなど研修もしてもらいました。それに暇があったら自分のクラブをいじったりもしているので補っているかなと思います。

——ご自身が転職前にされてきたことが活かされているのですね。それでも実際に働いてみて難しさなどはありますか?

お客様のクラブを触るときはやはりプレッシャーを感じます。急いでいても細心の注意を払わないといけないですし、何か傷つけたりしたら取り返しがつかなくなるので慎重に行っています。ただ、怪しいなと感じたらLINEで他の工房の方々や会社の方々とつながっているので相談をできる環境が整っています。その時の注意点や事例共有をしてくださるのでありがたいです。

——すぐに相談できる環境が整っているのは安心ですね。クラブと向き合うのはもちろんですが、お客様との関わりも大切になってくるかと思われます。お客様と向き合う中で須藤さんが意識されていることはありますか?

お店に来られるということは、何かしらミスや困っていることがあるから。そのミスがどういうものなのか、色々な視点からお客様の話を聞いていき、原因を探った上で最適な提案をしていくようにしています。

お客様の満足に繋げるために

——お客様の困り感に寄り添いながらクラブと向き合っていくお仕事ですが、今は機械化・デジタル化も進んできています。STMさまではどのようにお客様やクラブと向き合われているのですか?

ここでも機械は導入していっています。プロが使うような計測器を使用し、フェイスがどちらを向いているのか、目標とする方向に対してどちらからヘッドが入っているかなど計測をしています。けれど、お客様のスイングは十人十色。同じスイングは一つもありません。だからこそ機械だけでは見切れないんですね。人の眼を入れながら最適なシャフトやヘッドの提案をしています。

——機械と人間のハイブリッド型で行っているんですね。今後須藤さんがSTMさまで挑戦したいことや頑張りたいことはありますでしょうか?

これから新たに導入する機械はSTMでしかできないものなので、まずはそれを使えるようにしたいです。また、「こういうシャフトにはこういうグリップがいいですよ」、「あなたの力の使い方にはこのグリップが合いますよ」といった最適な提案ができるように、学び続けたいです。

——須藤さんだからこそできるフィッティングが見つかるといいなと願っています。来店されたお客様にとってのベストとはどのような状態なのでしょうか?

先ほども伝えたように何かしらの悩みを持ってここに来られています。球が曲がるとか、うまく飛ばないとか。その悩みを解決できる状態がベストなのではないかなと思います。悩みが解消された状態で気持ちよくゴルフ場に行ける状態をつくりたいですね。

——須藤さんご自身がプレーされたときに感じられていたことがお仕事にも活かされていることがわかります。

悩みがある状態でラウンドすると、その悩みがプレーに出たときに精神的ダメージがあるんです。ゴルフは精神スポーツ。道具に不安がない状態でコースに挑めれば、おのずとスコアはついてきますね。気持ちよくプレーできる状態をつくることがお客様の満足につながってくると思います。

——最後に須藤さんという一人の人間としてどのような存在でありたいですか?

真摯に向き合える人でありたいです。真面目に愚直に、そうすればおのずといい方向に進んでいくのではないかと思いますし、何事にも正直でありたいです。

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【PROFILE】

須藤 涼介(すどう りょうすけ)
マイブームは、自分のクラブをいじること。自分のクラブにもまだまだ迷走しているそうで、仕事のためにも自分のスコアアップのためにも勉強中。

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第1位

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設立年月 2013年08月
代表者 中村成守
従業員数 32名
業務内容

スポーツ用品、企画、開発、製造、販売

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