2019年の創業以来、N.Y.と東京を拠点とする独自のネットワークと専門テックチームを武器に、「アジアのスポーツをより強く、アジアをより世界へ」をミッションに掲げ、最先端のスポーツテクノロジーをトップチームへ届け、日本のスポーツエンターテインメントを進化させているスポヲタ株式会社。
コンサルティング、マーケティング、テクノロジーの三本柱の事業のうち、カスタマーサポートを含むテック部門を一手に引き受けるのがビタラフ・アドルさんだ。
「KINEXON」をはじめ、日本のスポーツ現場でも主流となったパフォーマンストラッキングシステムが果たす役割や導入チームとの関係性、仕事の面白さからスポヲタとスポーツの可能性まで、真摯に語ってくれた。
(取材・執筆:内河 文、編集:小西 秀人、中田 初葵)
――スポヲタ社では、「KINEXON」や「NOAH」などのトラッキングシステムを導入するサービスも大きな事業になっていますね。まずは、日本でバスケットボールを中心に導入されているKINEXONについて教えていただけますか?
おっしゃるように、弊社のテクノロジー部門では、今KINEXONが一番多くの国内のリーグ、チームに導入いただいているものです。KINEXONは、大きく言うと、競技力の向上において間接的な底上げに寄与できるシステムだと感じています。こういった負荷やパフォーマンスの計測システムが主流になってきたのはここ10年ほどで、以前はどうしてもコーチングスタッフや選手個人の主観や経験に頼って負荷の管理やトレーニングの計画をしていたんです。
――主観や経験がベースだと、実態をあまり正確につかめないかもしれませんね。
ですが、こういった客観的なデータを用いることで、シーズンを通して段階的にパフォーマンスを上げると同時に、オーバーワークからくる怪我の発生率を軽減する点で重要な役割を果たしていることが、この10年間のデータからも出ています。日本のスポーツ界の向上を間接的にサポートさせていただくという意味ではすごく重要で、やりがいのある事業だと感じています。

――私はよくBリーグを観ますが、特にバスケットボールでは、データを集めて自チームの分析や相手チームのスカウティングなどを行うことがとても重要で、この10年間の変化は大きいと感じています。KINEXONの導入状況はこの10年間でどう変化しましたか?
国内展開を開始した1年目はBリーグで2、3チームのスタートでしたが、今では20チーム以上ですから、Bリーグの8割のチームに使っていただいています。今年の夏からは日本代表チームの国際試合でもKINEXONが使われているんですよ。
――数年でここまでの拡大をなされているのですね!そしてとうとう日本代表にまで!
これまでは、どうしても代表チームの活動期間中の負荷はモニタリングができませんでした。ですがKINEXONが導入されたことで、代表チームの活動も含めて、年間を通して選手の負荷がモニタリングできるようになりました。それも今年からの大きな進展だと感じています。Bリーグ以外でも、Wリーグ(女子バスケ)やSVリーグ(バレーボール)、リーグH(ハンドボール)やサッカーにも展開しています。

――国内でも展開が急速に広まっているドイツ生まれのKINEXONですが、スポヲタ社では日本国内独占販売権をお持ちと伺いました。その権利を得ることになった経緯を伺えますか?
そもそもGPSを使った選手のトラッキングデバイスは、海外のラグビーやサッカーなどでは2012年頃から使われ始めていました。ただNBAも含めた屋内スポーツは、アリーナ内にGPSサテライトが届かず、例えばどれぐらい走行したか、どれぐらいのスピードだったか、どれぐらいの加減速度か、当時は見られなかった。そこで、2016年頃からLPS(屋内位置測位のシステム)が開発されて、バスケットボールや、欧州ではハンドボールなどの屋内競技で導入が始まりました。
――海外でも、屋内競技での導入は10年前くらいからなのですね。
当時の日本では、屋内スポーツでの需要がある一方で、そういったシステムサービスがありませんでした。弊社代表の家徳は、当時からN.Y.をベースに活動をしており、2018年頃に今後は屋内スポーツでこの需要が高まるだろうと強く感じたそうです。そこで当時NBAで多く使われていたKINEXONのサービスのライセンスを取得すべく動き始め、2019年に実際に取得に至り、それからBリーグに展開していきました。Bリーグは、2016年からプロ化し、変わろうというタイミングで、その機運もかなり味方してくれ、結果的に少しずつ普及していきました。
――今ではスポーツ業界に欠かせない存在となったKINEXONの国内独占販売権をお持ちのスポヲタ社ですが、アドルさんご自身はどういう経緯でこちらに入社されたのですか?
僕は日米のバックグラウンドがあるので、大学生の時からそれを活用できる仕事に就きたいと漠然と考えていて、以前は自動車をメインに扱う専門商社で貿易関連の仕事をしていました。ある時、友人を通じて代表の家徳と知り合い、「面白い人がいるな」という印象を持ちました。僕はもともとバスケットボールをしていて、スポーツを観るのも好きで、何となくスポーツの職に就くのもいいなと思っていたので、スポーツ業界の未来をどうしていきたいかという家徳の熱意を聞いているうちに、気づいたらジョインしていました(笑)。

――代表の家徳さんとのご縁で繋がったご入社だったのですね。アドルさんは、KINEXONをチームの現場に導入する最前線であるカスタマーサポートを担当されています。どのような業務をされているのでしょうか?
KINEXONのデータ提供サービスを展開するなかで、データを売っておしまいではなく、そのデータをどうチームにフィードバックして運用するかサポートをしています。また、精密機械なので、うまく機能しないときのための保守業務も行っています。
――運用サポートや保守業務というものは、実際にご自身がチームに出向いてされるものなのでしょうか?
オンボーディングで、使用方法やデータの運用方法を説明するため、実際にハイレベルなプロチームの施設に伺います。プロフェッショナルとのやり取りができる点は、バスケットボールをはじめとするスポーツが好きな方にはすごく楽しく、やりがいのある仕事ではないかと思います。

KINEXONの場合、パフォーマンスチームといわれる、例えばストレングス&コンディショニングコーチやアスレチックトレーナー、アナリストとやり取りすることが多いのですが、その中でのサポート業務には、どうしてもその方々にとってハッピーでない場合もあるので、そこは難しく大変な部分もあると思います。
――楽しさの中にも難しさや気を遣わなければならない場面もあるのですね。
ただ、そういうなかで、データの運用に関してチームを訪問してお話させていただいたり、シーズンが終わった時に「おかげで大きな怪我人も出すことなく、無事にシーズンが終わりました。」という温かいメッセージをいただいたりした時、一番やりがいを感じます。やはり客観データを使ったことで、これまで見落としがちだった部分が見えてきたという点で信頼をいただいていると感じます。
――苦労がありながらもやりがいを感じられるポジションであるカスタマーサポートですが、今はどのような体制でお仕事をされているのでしょうか?
この部署は、現状では僕1人です。営業からカスタマーサポートまで全部やっているので、やはり新しい人員が必要なんです。
――バスケットボールだけでも20チームを1人で担当されて、さらに新規に導入してくださるチームも獲得となると、確かに頼もしい仲間が必要ですね。どんな方がこのお仕事に向いていると感じますか?
現状は少数精鋭で行っているので、フレキシブルに、自分で考えて、聞いて、行動できて、そこにストレスを感じない方でしょうか。もう少し自分の裁量でやりたいという方はかなりフィットすると思います。また、やり取りは対面よりも文章や電話ですることが多いため、直接でなくともコーチ陣の言葉をより掘り下げていけるようなコミュニケーションスキルはかなり大事ですね。

――コミュニケーションの部分でいうと、英語力も必要になってくるのでしょうか?
2週間に1回、サポートやデータサイエンティストの責任者と定例の会議があるので、流暢でなくていいので、日本での状況やトラブルシューティングのサポート、データの運用やオンボーディングなどについて理解でき、ある程度の発言ができるレベルでしょうか。
――アドルさんは主要メンバーとして働かれていて、現時点でのスポヲタにとっての成長の余地や、強化したい部分はありますか?
Bリーグもプロ化して10年が経ち、今後さらなる変化をしていきます。スポーツ自体に伸びしろがある状況で、KINEXONやシュートトラッキングのNOAHに限らず、スポーツテクノロジーは様々なところで需要が出てくると感じています。加えて、この5、6年で蓄積したチームやリーグさんとの関係値もありますので、サービスを展開していく上で、やはり弊社のメンバーの補強も大事になっていきます。
――もっと浸透させたいサービスがあっても届ける人が足りないと、もどかしいですよね。
一緒に働く仲間が増えることで、リーチできる範囲は変わりますし、陰ながらそういったテクノロジーの力で競技力を向上させたり、チームの課題を解決するサービス、ソリューションを今後も提供していければと思っています。
――業界の発展のためにも新しい仲間が必要ですね。今後イメージされている展開などはありますか?
ゆくゆくはカレッジスポーツにも提供範囲を広げたいですし、バスケットボールに限らず、すでに関係を築いているチームへ別のサービスを複合的に導入したり、台湾や韓国などのアジア地域にも展開したりもしてみたいです。

――なるほど。今回の募集はある意味、スポヲタにとってだけでなく、スポーツテクノロジーを使って発展していくスポーツ界にとっても「根っこ」の人材かもしれません。土台が強固になると、より上に伸びていけますから。
まさにそうですね。今後より大きく展開していきたいのはもちろんですが、やはり既に導入してくださったユーザーさんがいらっしゃるので、メンバーを補強することで、サポートの顧客満足度もさらに底上げしていきたいんです。
――最後に、今回応募を考えていらっしゃる方へアドルさんからお伝えしたいことはありますか?
バスケットボールに限らずいろいろな競技で、スポーツ市場は、興行としても競技としてもレベルがどんどん上がり、進化していきます。それをテクノロジーの力で間接的にサポートするのが僕たちの仕事です。なかにはちょっと泥臭い仕事も含まれますが、チームの成功に少なからず寄与できる、その喜びを一緒に味わえる仲間を心から求めています。スポーツに対してそういうパッションをお持ちの方がいらっしゃったら、ぜひ応募してほしいと思います。
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【PROFILE】
ビタラフ・アドル
マイブームはジムとサウナ。トレーニング後に疲れた身体をサウナと水風呂で整えることが気持ちいいそう。また、現在仕事でも関わっているバスケも大好きで、展開が早くエクスプローシブな動きを観戦することが好きとのこと。
| 設立年月 | 2019年01月 | |
|---|---|---|
| 代表者 | 家徳悠介 | |
| 従業員数 | ||
| 業務内容 | 1.Sports Technology 欧米最新スポーツテクノロジーの日本展開
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