あなたは今の仕事に『本気』ですか?
たとえば漫画や映画、ドラマを見終わったあと。感動で涙したり、大きな声で笑ったり、興奮冷めやらぬ状態になったり…という経験はあると思います。でも仕事で同じような経験を日々している人は、そう多くないでしょう。
今回お話しを伺ったのは、『2nd PASS』というトレーナー養成学校の講師兼統括として活躍されている木塲 達彦さん(こば たつひこ・30歳)。前編では、講師目線で『トレーナーという職業』についてアツく語っていただきました。→「夢はほぼ120%叶う」元消防士がトレーナー業界で心を燃やし続ける理由とは
後編では、かつて消防士・レスキュー隊員だった彼が、トレーナーという職で体現している「誰かを助けたい」という『本気』の生き方に迫ります。
(取材:構成=スポジョバ編集部 小林亘)
__今更ですが、ご経歴とトレーナーを志したキッカケを教えてください(笑)
木塲:そうですよね(笑)高校卒業後、上京して消防士をしていました。私は”はしご隊“というポジションで働いていたのですが、とにかく”人が亡くなる”という通報が毎日300件近くあって。中でも自分(当時20代半ば)と同じ年代の方が亡くなってしまうのはショッキングでした。命の尊さを学んだというか。だから「人が亡くなる前に何かできないか」と仕事に対して悩んでいたところに、知り合いの紹介を通じてあるトレーナーさんに出会ったのがキッカケですかね。
__胸が苦しくなりますね……。トレーナーさんと出会って、どんなお話しをされたのですか?
木塲:転職の相談をしたんです。そうしたら「トレーナーって、どんなお仕事だと思う?人を光で灯してあげるお仕事だよ」みたいなことを言われて。すごく刺さったんですよ。例えばダイエットが成功すれば、健康をサポートできれば、人の人生は輝く。そのサポートができるトレーナーという仕事であれば『亡くなる前に』多くの人を笑顔にできるだろうって思えたんです。自分の望む働き方はこれだって。だから本気でパーソナルトレーナーになるという選択を取りました。
__返ってきた言葉と新しい出会いが、木塲さんの人生を大きく変えたんですね。
木塲:今でもとても尊敬しています。余談ですが、最初はその方のジムで一緒に働く形でした。母体が大きくなかったので、正社員ではなく個人事業主という働き方でしたが「この人と働きたい!」って情熱だけで決めましたね。そこで学んだことが今も財産になっています。当然、当時はトレーニングのこととかは無知でしたから、色々ご迷惑をかけたとも思いますが(笑)
__木塲さんのキャリアについてですが、個人事業主として修業されたあと、現在の『2nd PASS』に入った形ですか?
木塲:細かい話をすると[消防士]→[個人事業主]→[大手パーソナルトレーニングジム]→[個人事業主(京都のトレーニングジムの代表)]→[今]という流れ。ですから今の肩書がついたのは、ここ2年くらいの話です。色々挑戦してきたとは思うものの、本当に多くの人にサポートいただきましたね。『2nd PASS』に入れたのも、親友と社長が知り合いでして。僕が親友に夢を語っていたら「会わせたい人がいる」って、つなげてくれたおかげですから。
__2年で……!親友の方には頭が上がらないですね(笑)ところで、トレーナーになった当初の話も伺いたいです。良い・悪い含め、何かギャップはありましたか?
木塲:ずっと公務員でしたので、半年~1年ほどはサービスの対価としてお金をもらうことに、めちゃめちゃ違和感がありました。受け取れないっていう……。
__なるほど……。どうやって解決したんですか?
木塲:当時担当していたお客様(社長)に相談したところ、お金を重く捉えすぎていた私に大胆な行動を見せて価値観を変えてくれたんです。目の前で1万円札を破るっていう(笑)
__えぇー!!!(笑)
木塲:笑っちゃいますよね(笑)社長は続けて「1万円札はただの紙切れだけど価値がある。君の仕事も形はないけど価値がある。だからこそ、今の仕事を全うすれば、お金以上の価値が手に入ると思うよ」と教えてくれました。敢えてお金を破るという、普通では考えられないアクションまで起こして。個人的には、そこまでして自分の考えを変えようとしてくれる社長の行動が、とても嬉しかったんですよね。もしあの時きっかけをくださらなかったら、今頃破産していたとも思います。人生を変えていただきましたね。
__なんだか心温まる、貴重な経験ですね。
__ほかには、前職とくらべてどんな変化がありましたか?
木塲:違う職業でも同じことが言えるかもしれないのですが、直接「ありがとう」と言っていただけるのは、すごくHAPPYになれる瞬間ですね。たとえば3ヶ月で-4kgを目指しているお客様がいたとして。目標を達成するその瞬間を一緒に迎えられると、自分のことのように嬉しい。それぞれの課題を一緒にクリアしていく特別な仕事ではありますが、やりがいは本当に大きいとも思っています。
__たしかに、消防士という仕事では得られない感覚かもしれませんね。
木塲:そうですね。あとは自由を得た感覚がものすごく強かった。とにかくチャレンジの幅が広がるなって感覚は今でもあって。実際、私も今年の3月に自分のジムをOPENするんですよ。こんな風に夢を叶えることができて、周りに感謝してもしきれません。
__ジムのOPEN、おめでとうございます!また新しい挑戦が始まるんですね。
木塲:ありがとうございます。将来的には治療とトレーニングを掛け合わせたジムを作りたいなって思っています。だから今、鍼灸の専門学校にも通っていますね。たまたま通える時間帯だったというのもありますが、トレーニング以外にも、身体に関わることは全部知りたいと思っています。
__治療や鍼灸というジャンルに興味を持った理由は、やはり『人が亡くなる前』に、健康をサポートしたいなどといった思いがあったからでしょうか?
木塲:そうですね!治療家の方々って本当にすごいんですよ。私が知っている治療家さんは、カウンセリングを2時間もしていて。2時間の中身を聞くと、生まれたときからどんな風にどんな環境で育ってきたか。性格や家族構成やどんな出来事があったかなどコツコツ聞くと仰っていて。身体に関してそこまでされてしまうと、敵わないなって思います(笑)
__え…!?2時間はすごいですね(笑)
木塲:比較することではないかもしれませんが、トレーニング業界のカウンセリングは、まだちょっと甘いところがあるなって自覚しています。でも、治療家の方々はトレーニングに詳しいわけではないので、「治療」と「トレーニング」を上手く融合させられたら理想形だとは思います。実現できれば、もっと多くの人を輝かせられると考えていますし。
__木塲さんの大きな夢ですね。もし仮にそれが達成できたとして、別ジャンルの開拓も狙っていたりしますか?
木塲:私はね、コーチングがしたいとも考えています。「気づきを与えて行動を促す」ということは、コンサルでも教師でもなく、コーチじゃないとできないと思うので。あと私はメニューの中に必ず『瞑想』を入れるんですよ。簡単に言うと、瞑想をすることで”疲労”を物質化して身体の外に出せると言われていて。これをトレーニング後に取り入れているんですが、感度の高い方はとても気に入ってくださっています。ですので、コーチングとマインドフルネスっていう領域は広げていきたいですね。
__ますます夢が広がりますね!
木塲:どこまで実現できるかはわかりませんが、挑戦はし続けたい。まだまだ道半ばですが、やっぱりあのとき転職してよかったって思います。消防士じゃできなかったこと・見えなかった世界がものすごく広がりましたし。だからこそ、これからもその人が生きている間ずっと輝けるように・光で灯せるように、これからも毎日『本気で』お客様に向き合っていきたいです。
【PROFILE】
木塲 達彦(こば たつひこ) / 1990年生まれ。鹿児島県出身。
高校までサッカーをプレイ。同年代にはプロサッカー選手・大迫勇也氏がおり、県大会で対戦経験があるという。高校卒業後は上京し消防士・レスキュー隊員として活躍。その後トレーナーとして個人事業主や業界大手企業を経て『2nd PASS』へ加入。現在、『2nd PASS』大阪校講師兼『2nd PASS』事業統括部長。
マイブームは漫画『鬼滅の刃』。すでに5回以上読み返し『無限列車編』で毎回号泣。好きなセリフは『自分の責務を全うする』。
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