【競馬】厩務員になるには?JRAと地方競馬のステップの違い

スポジョバ 編集部

【競馬】厩務員になるには?JRAと地方競馬のステップの違い

スポジョバ 編集部

競走馬の世話や管理を担う厩務員(きゅうむいん)になるにはどうすればいいのでしょうか?

また、中央競馬(JRA)地方競馬では厩務員を目指すステップに何か違いはあるのでしょうか?

厩務員のなり方について、JRAと地方競馬それぞれのステップを詳しく&分かりやすく解説します!

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厩務員になるには?中央競馬・地方競馬それぞれのステップを解説!

中央競馬(JRA)の厩務員になるか、地方競馬の厩務員になるかによって、厩務員になるためのステップが変わります。

JRAと地方競馬でどのような違いがあるのか、それぞれのステップを詳しく解説します!

 

中央競馬(JRA)の厩務員になるには?

厩務員になるためのステップは大きく分けて3つです。


  • ステップ①:JRA競馬学校の受験資格を満たすための騎乗経験を積む

  • ステップ②:JRA競馬学校の厩務員課程に入学し、6カ月間学ぶ

  • ステップ③:JRA厩務員の採用試験に合格し、厩舎に就職する

 

★ステップ①:JRA競馬学校の受験資格を満たすための騎乗経験を積む

JRAの厩務員になるためには、日本中央競馬会(JRA)競馬学校が実施する厩務員課程を修了することがマストです。

厩務員課程を受験するためには、


  • 競走馬・育成馬・乗馬の騎乗経験期間の合計が1年以上

  • 単独騎乗による3種の歩法「常歩(なみあし)」「速歩(はやあし)」「駈歩(かけあし)」ができる

という受験資格を満たさなければいけません。

騎乗経験が求められる理由は、厩務員が競走馬のウォーミングアップやクールダウンをする際に馬に乗る必要があるからです。

競馬学校の厩務員課程は6カ月間の短期集中型コースで、全くの未経験から騎乗技術を指導することを想定していないため、受験時点で一定の騎乗スキルが求められます。

つまり、騎乗技術を積んでからでなければ厩務員課程の入試を受けることすらできないということです。

受験資格を満たすために、厩務員課程を志望する人の多くは馬の専門学校乗馬クラブに入って騎乗経験を積むことになります。

馬の専門学校では騎乗技術だけでなく、学科試験対策など競馬学校の入学に必要な試験対策をすることも可能です。

 

★ステップ②:JRA競馬学校の厩務員課程に入学し、6カ月間学ぶ

必要な騎乗経験を積んだら、いよいよ競馬学校の厩務員課程を受験します。

厩務員課程の倍率は10倍を超えるとも言われており、同じJRA競馬学校の騎手課程と同じくらい狭き門です。

試験内容は


  • 書類審査

  • 身体検査

  • 健康診断

  • 運動機能検査

  • 騎乗適性検査

  • 面接

  • 学科試験(一般教養、競馬一般)

  • 性格適性検査

があります。

同じJRA競馬学校の騎手課程には体重の条件がありますが、厩務員にはありません。(以前は60kg以下の制限がありました。)

応募資格からは撤廃されたものの、競走馬にまたがることもある仕事なので60kgよりも増えすぎないように注意が必要です。

厩務員過程は6カ月間全寮制で、短期集中で厩務員として必要な知識やスキルを学んでいきます。

6カ月の課程は「前期」「後期」に分かれており、前期には中間試験、後期には卒業試験が行われます。

 

★ステップ③:JRA厩務員の採用試験に合格し、厩舎に就職する

「競馬学校を卒業=厩務員デビュー」ではないので注意が必要です。

まずはJRAが実施する厩務員採用試験に合格しなければいけません。

さらにはJRA厩務員の採用試験に合格後、厩舎に就職してはじめて厩務員として働くことができます。

厩務員課程の卒業生全員に採用枠が用意されているわけではなく、卒業後すぐにJRAの厩務員になれる保証はありません。

厩舎に採用されなかった場合は、一時的に地方競馬の厩務員として働いたり育成牧場で働いたりしながらポジションが空くのを待つ場合もあるようです。

 

地方競馬(NAR)の厩務員になるには?

地方競馬の厩務員には、中央競馬のように競馬学校を卒業して試験に合格して…というような必須のルートはありません

前述のとおり、JRAの厩務員課程を卒業した人が地方競馬の厩務員になる場合もあります。

各地方競馬の厩舎(調教師)に雇用されれば厩務員になることができるため、JRAの厩務員よりもハードルは低いと言えるかもしれません。

ただし、即戦力を求められることも多いのでそれまでの実務経験などは必要になるでしょう。

地方競馬の厩務員の募集情報は地方競馬全国協会のWebサイトで検索できます。

 

厩務員の仕事内容|調教師との違いは?

晴れて所属厩舎が決まって厩務員デビューしたら、具体的にはどのような仕事をすることになるのでしょうか?

厩務員の業務には下記のようなものがあります。

 

《厩務員の仕事内容》


  • 競走馬の健康管理

  • ブラッシングやシャワー

  • 競走馬のウォーミングアップやクールダウン(調教は調教師が行う)

  • 厩舎の清掃

厩務員は常に住み込みで馬の世話をし、レース開催時には担当馬に付き添って競馬場に出張することもあります。

担当する競走馬はJRAの厩務員だと通常1名につき2頭、地方競馬だと3~5頭ほどです。

深夜早朝なども含めて寝ている時間以外はほとんどの時間を競走馬と共に過ごすので、自分が大切に世話をした競走馬がレースに勝ったときの喜びは大きいでしょう。

厩務員としてキャリアを積んで資格を取得することで、厩舎全体の経営を担う「調教師(ちょうきょうし)」にステップアップできる可能性もあります。

厩務員が競走馬の日常の世話管理を担当するのに対して、調教師は競走馬がレースで勝つためのトレーニング(調教)を担当します。

他にも競走馬の出走計画を立てたり、牧場セリ市などに次代の有望馬を探しに行ったり、厩務員を採用したり、幅広い仕事をこなさなければいけません。

「雇われる立場(厩務員)」から「雇う立場(調教師)」になることで、年収も大きくアップするでしょう。

 

厩務員の年収はどれくらい?

厩務員の平均年収は、JRAの厩務員の場合で約800万円ほどと言われています。

厩務員の年収は


  • 基本給

  • 各種手当

  • 賞与

  • 進上金

で構成されています。

中央競馬の場合は、JRAと契約するため一律の給料体系が設定されていますが、地方競馬の場合は所属厩舎ごとに基本給の金額や手当の内容、賞与の支給回数が変わります。

また、「進上金(しんじょうきん)」という担当競走馬の獲得賞金に応じた分配金によって厩務員の年収は大きく変動します。

中央競馬では賞金額の設定が数千万円から数億円と高額になるレースも多く、年収が1,000万円を超える厩務員もいるようです。

厩務員の年収についてもっと詳細な情報が知りたい方はこちらの記事をご覧ください!

 

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