競走馬の世話や管理を担う厩務員（きゅうむいん）の平均年収はいくらぐらいなのでしょうか？
そもそも厩務員の年収はどのように決まるのでしょうか？
JRAと地方競馬の厩務員の年収の違いも含めて、厩務員の年収・給料について詳しく解説します！
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競馬の主役である競走馬の身の回りの世話を一手に請け負う厩務員（きゅうむいん）。
寝ている時間以外はほとんどの時間を競走馬とともに過ごすハードな仕事のイメージがある厩務員ですが、年収はいったいどれくらいなのでしょうか？
厩務員の年収について中央競馬（JRA）と地方競馬の違いも含めて解説します。
厩務員の平均年収は、JRAで約800～900万円ほどと言われています。
一般的な会社員の平均年収が450万円ほどであることを鑑みると、特にJRAの厩務員は年収が高く稼げる仕事だと言えるかもしれません。
また、地方競馬の厩務員の平均年収は、JRAの厩務員よりも低い傾向があると言われています。
それではJRAと地方競馬ではなぜ年収が変わるのでしょうか？
そもそも厩務員の年収はどのように決まるのでしょうか？
ここからは厩務員の年収を決める給与体系について、中央競馬と地方競馬それぞれで見ていきたいと思います。
中央競馬（JRA）の厩務員の年収は次のような要素で構成されています。
JRA厩務員の基本給は15〜35万円ほどとなっていて、学歴や職歴により初任給が決まります。
上記の基本給に加えて、家族手当・住宅手当・通勤手当など一般企業のような手当も支給されます。
賞与も年2回支給があります。
これに加えて、厩務員の年収を大きく左右するのが、担当競走馬の獲得賞金に応じて分配される「進上金（しんじょうきん）」です。
獲得賞金の5%が厩務員に支給されるので、担当する競走馬がレースに勝てば勝つほど厩務員の収入も多くなります。
中央競馬では賞金額の設定が数千万円から数億円と高額になるレースも多く、厩務員としても年収1,000万円以上を目指すことも十分可能なようです。
進上金の分配方法の詳細についてはこちらの記事で詳しく解説しています！
地方競馬の厩務員の給与体系も基本的には中央競馬と同じ「基本給」「各種手当」「賞与」「進上金（5%）」で構成されます。
中央競馬の場合は、JRAと契約するため一律の給料体系が設定されていますが、地方競馬の場合は所属厩舎ごとに基本給の金額や手当の内容、賞与の支給回数が決められています。
地方競馬の基本給の相場は12万円から20万円ほどで、中央競馬よりも低い水準になっています。
また、地方競馬レースは中央競馬よりも賞金額が低いので、進上金の取り分も中央競馬よりは少なくなる傾向があります。
そのため地方競馬の厩務員の年収は中央競馬ほど高くない傾向がありますが、それでも実績や経験を積めば年収500万円以上に到達することも可能でしょう。
厩務員の年収や給与体系について解説してきました。
厩務員の仕事は拘束時間も長く、体力的にも大変なお仕事ですが、大変な分高い年収ややりがいを得られるのは大きな魅力かもしれませんね。
厩務員になる方法も中央競馬と地方競馬で異なります。
それぞれについて詳しく解説します！
厩務員になるためのステップは大きく分けて3つです。
JRAの厩務員になるためには、日本中央競馬会（JRA）の厩務員課程を修了することがマストです。
この厩務員課程を受験するためには、
という受験資格を満たさなければいけません。
この受験資格を満たすために、厩務員課程を志望する人の多くは専門学校や乗馬クラブに入って騎乗経験を積むことになります。
騎乗経験を積んだら、競馬学校の厩務員課程を受験します。
試験内容は書類審査・身体検査・健康診断・運動機能検査・騎乗適性検査・面接・学科試験・性格適性検査があります。
厩務員過程は6カ月間の全寮制で、短期集中で厩務員として必要な知識やスキルを学んでいきます。
「厩務員課程を修了＝厩務員デビュー」ではないので注意が必要です。
JRA厩務員の採用試験に合格後、所属厩舎が決まらなければJRAの厩務員として働くことはできません。
厩務員課程の卒業生全員に採用枠が用意されているわけではなく、地方競馬の厩務員として働いたり育成牧場で働きながらポジションが空くのを待つ場合もあるようです。
地方競馬の厩務員には、中央競馬のように競馬学校を卒業して試験に合格して…というような必須のルートはありません。
各地方競馬の厩舎（調教師）に雇用されれば厩務員になることができるため、JRAの厩務員よりもハードルは低いと言えるかもしれません。
ただし、即戦力を求められることも多いのでそれまでの実務経験などは必要になるでしょう。
地方競馬の厩務員の募集情報は地方競馬全国協会のWebサイトで検索できます。
厩務員になるにはどうしたらいいのかは、こちらの記事でさらに詳しくご紹介しているので合わせてチェックしてみてください！
厩務員の年収やなり方が分かったところで、厩務員の具体的な仕事内容についてもイメージを膨らませていきませんか？
厩務員は、競走馬が暮らす厩舎（きゅうしゃ）で、競走馬の世話をするスタッフです。
具体的な仕事内容としては、
などがあり、レース開催時には担当馬に付き添って出張することもあります。
深夜や早朝なども含めて寝ている時間以外はほとんどの時間を競走馬と共に過ごすので、自分が大切に世話した競走馬がレースに勝ったときの喜びは大きいでしょう。
厩務員としてキャリアを積んで資格を取得することで、厩舎全体の経営を担う「調教師（ちょうきょうし）」にステップアップできる可能性もあります。
厩務員が競走馬の日常の世話や管理を担当するのに対して、調教師は競走馬がレースで勝つためのトレーニング（調教）を担当します。
他にも競走馬の出走計画を立てたり、牧場やセリ市などに次代の有望馬を探しに行ったり、厩務員を採用したり、幅広い仕事をこなさなければいけません。
「雇われる立場（厩務員）」から「雇う立場（調教師）」になることで、年収も大きくアップするでしょう。
厩務員の年収やなり方、仕事内容について詳しく解説してきましたが、競馬に関わる仕事は厩務員だけではありません！
厩務員以外にもどんな職業があるのかを知って、競馬に関わる選択肢を広げてみませんか？
どんな仕事があるのか気になる方はこちらの記事をご覧ください！
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