「激動のオフシーズンだった」と言っても過言ではないだろう。経営体制の変更、REBRANDINGの発表、グッズやHPの刷新、新加入選手・スタッフとの連携、それに伴うメディア対応……etc。B.LEAGUE2020-21シーズンチャンピオンだからこそ、多くのブースターやメディアから注目を浴び続けている『千葉ジェッツ』。
「もっと多くの人が求めていることを知り、実践していきたい」と口を揃えて語るのは「イケメン広報」とファンの間では大人気の三浦一世氏を中心とした広報チームのお三方。今回は、どんな変化があっても変わらない、彼ら・彼女らのアツい気持ちやこれまでの経緯、そして「これから」について、2時間超えのロングインタビューを実施！『千葉ジェッツシリーズ』として5本立てでお送りします。Vol.5の最終回は、なかなか聞けない社内の雰囲気について。現在もクラブHPでは求人が出ていることもあり、もし「ジェッツに入りたい」と考えているあなたにとっては、読んでおいて損はないと思います！
(取材：構成=スポジョバ編集部 小林亘)
＿＿そもそもですが、今回2人が広報チームにジョインした経緯を知りたいです。
三浦：広報体制を充実させようという話で「新しい人を採用しよう」ってことになったんですが「まず採用をする前に社内の人事異動でなんとかできるなら、そっちで検討できないか」っていう相談があって、「選ぶなら誰がいい？」って聞かれたので、僕が2人を指名したんですよ。
＿＿おぉぉぉ。重要なドラフトだったんですね。どうして三浦さんはお2人を？
三浦：芳賀に関しては、前職で広報やっていましたし、そもそも結構地域の活動をしていたときは広報に片足突っ込んでる状態と言いますか、ニュースとか地域イベント系のレポートは芳賀が書いてWEBにアップしてもらってたんですよね。あとフットワークもめちゃ軽いし、千葉ジェッツへの情熱は社内随一なので芳賀は筆頭でした。清野に関しては、ファンクラブのお客様に対する返信とか対応を一生懸命やってたのを見ていたんですよね。広報って対お客さま向けの発信が多いので、ブースターさんたちが何を求めているかなっていうのを熱心にやれるだろうと。あと選手からもイジられやすいんです。Bリーガーも多く輩出している名門の東海大学出身でこの明るい雰囲気なので(笑)。イジられやすいって選手との関係性を築く上で結構大事で、ヘンにマジメすぎるとウチの広報は向いてないかな。良い意味でマジメ過ぎないというか。それで二人を選ばせてもらったって感じですね。
＿＿お2人はいかがですか？そんなご指名を受けて。
芳賀：改めて言われると照れますね(笑)。私は半分くらい広報やらせてもらってたっていうのはありますけど、やっぱりジャンボくんとかマスコットではなくて選手たちと近くなるので、そこは大きな変化ですね。バスケット経験がないのでもっとバスケットの勉強しなきゃって思いますし。それに、今までは結構1人で地域の部分のPRを考えていたので、今は3人体制になったからこそできることも増えたなって思います。いずれにせよ、できることの幅がすごく広がったなぁと思います。
清野：私は広報やりたいってずっと思っていたので、率直に嬉しかったです！やっぱりバスケ知らない人にも知るキッカケを作るためにはSNSだと思っていて。三浦が毎回練習風景もオフショットも発信していて、そういうのを学びながらバスケを広めるには広報が一番いいだろうって。なので指名してもらえて嬉しかったです(笑)
三浦：あ、これ、清野の良いところなんですけど、彼女に今ニュースの更新を任せているんですね。で、これ量がたっくさんあるんですよ。色々な部署から「これ出してください」って色々言われて。一緒に「明日までに」とか期日も言われるわけです。でも、実は「来週でもOK」ってもの、結構多くって。それを清野の場合は「明日まで」って言われても安請け合いせずに「無理です」ってハッキリ言えるんですよね。
清野：あはは(笑)
＿＿いやーそれは素晴らしいですね。僕も営業から無茶言われることもあるのですが「頑張ります」って請けちゃうタイプなので……(笑)
三浦：小林さん、いつかパンクするんでやめたほうがいいですよ(笑)。それに、間に合わないのにやれるって言って、結局間に合わなくて焦ったりするのであれば、最初から「これはいつならやれる」って伝えたほうがお互い良いじゃないですか。それは頑張らないということとは違って、ある意味自分の仕事とか発言に責任を持つってことだと思うんですよね。そこで現実的なスケジュールが分かるからこそ、先手も打てるというかね。それを清野は自然とやってくれるのが強みだと僕は感じてて。広報にピッタリだなと思って選んだっていう、もう一つの経緯があるんですよ。
＿＿肝に銘じておきます(笑)ところで、そうすると社内の雰囲気って結構良い意味で何でも言い合えるというか、そういう環境と捉えて間違いないですか？
芳賀：割と体育会系の明るいノリは結構昔からありますね！ギスギスしたものはなくて、雰囲気は良いと思いますよ。ただ、働き方としてはリモートを推奨しているので、コミュニケーションもオンラインが基本なので少し寂しいなって思ってますが……(笑)。新しく入ってくださった方も「3ヶ月前に入社しました」みたいなのもあるので(笑)。ただ、入りやすいとは思います！かしこまってっていう感じはないので(笑)
清野：三浦の話があった上で、ですけど、思ったことはポンっとハッキリ言える環境ではあります。でもその発言をしたからって「何なのアイツ」って思われることもないですし、本当に良い意味で言いたい事を本音で言い合えるというか。
三浦：「アイツやだなー」みたいなのはないです。本当に。前はよくみんなで、試合後の撤収が終わったら乾杯！って飲みに行ってたんですけどね(笑)。今はご時世的にできないのがちょっと寂しいなぁとは思います。あと、フルフレックスなんだよね、全員が。残業も会社としては「しないでね」って方針なので、用事があったりして早く帰る人には誰も何も言わないです。シンプルに「おつかれーっす」「おつかれーっす！」みたいな(笑)
＿＿選手だけではなく、社内も良い雰囲気だからこそ好循環を作り出せているわけですね。ちなみに、現在も募集を出されているとは思うのですが、広報のお3方から「こんな人と一緒に働きたい」といったコメントをいただけると嬉しいです。
芳賀：私としては、今までの経歴や仕事スキルはもちろん大事ですけど、それ以上に想いが強くて「ココで何かやってやるぞ！」っていう熱いパッションを持ってくれた人と仕事がしたいです。仕事スキルを磨く以上にマインドチェンジする方が断然難しいので(笑)。あと、自分自身がそう想って働いてきただけに、そっちの方が絶対面白いですし、そういう人と働いた方が多くの方に共感されるワクワクを生み出せると思っています。千葉ジェッツのビジョンに共感できて熱い方を、お待ちしております(笑)。
三浦：僕がコピーライターをやっていた頃って「広告コピー書きました。駅張りのポスター作りました」でも、直接の反応ってなかなか分からないんですよね。でもジェッツで言うと、試合会場であれば目の前にお客さんがいて喜んでる顔を見ることができるし、SNSでもダイレクトに反響が返ってくるので、肌で直接やりがいを味わえる。あと、もし広報を希望する人に伝えるのであれば、勝ち負けに関われて、仕事なんだけど心から一喜一憂してアツくなれるというか。扱っているのも選手っていう生身のもので、その言わば自社の商品を心から愛せるというか。そういう仕事はなかなかないと思うので、今までできなかった体験ができるんじゃないかなって思いますし、芳賀が言ったような熱い思いを持って入ってきてくれればなぁと思います！
清野：芳賀も三浦も言いましたが、自分がやってきたことの成果が良くも悪くもハッキリ見える仕事だと思っています。ときどき友達とかに「何の仕事してるの？」って聞かれて「プロバスケットボールチームのフロント」って言うと「え？どういう仕事？」って聞かれること多いんです。プロの世界というとやっぱり選手やチームスタッフをイメージすると思うのですが、だからこそプレーするだけじゃなくても、スポーツを盛り上げる関わり方って、こういう仕事もあるんだよっていうのを、もっと多くの人に知ってほしいですし。まだまだサッカーとか野球に比べたらすごくフロントスタッフ自体も人数少なくて小規模ですけど、自分がやってきた成果が見れる仕事だと思うので、プレイヤーだけじゃなくて裏方の仕事も楽しいしやりがいあるって伝えたいです。
＿＿vol.4で、本当の本当はYouTubeをもっとやりたいというお話もありましたけど、その辺りはいかがでしょう？
三浦：会社もYouTubeはかなり重要視していますし、リーグからも「各クラブ頑張って出してください」ってお達しもあるんです。なのでそこに関しては長い目で、今の布陣でできるMAXのコンテンツを出し続けたいなって思います。あとは「人、採って(目をうるませながら)」って会社に言って、会社が採ってくれる時を待つだけですね(笑)
＿＿寂しいのですが、シリーズも今回で終了です……最後になりますが、リーグ2連覇がかかる今シーズンの、千葉ジェッツの注目ポイントを教えてください。
三浦：僕はやっぱり、今年は赤穂選手(#6)とラシード選手(#24)を推してるので、注目してほしいですね。昔、原選手(#31)が「原の伸びしろがジェッツの伸びしろ」って言われてたんですけれど、これからはこの2人がまさにそうですね。性格も素直でポテンシャルがあって、大野HCも2人には特に色々と細かい指導をしてて、それは期待の表れだと思うし、本人たちもチームに貢献したいって気持ちが強いので、ぜひ2人には注目してほしいですね。それで優勝がかかった試合で最後のシュートを、あの2人のどっちかが決めたりなんかしたら……。それは僕以外も、みんな泣くんじゃないですか？(笑)
(爆笑)
芳賀：千葉の外国籍選手は本当に明るくて性格の良い選手が多いので、私は外国籍選手ですね！あとは、演出もガラッと新しくなりしたし、バスケ以外のところも非日常を楽しんでくださいっていう想いはあります。個人的にはスタージェッツをもっと見てほしいです。前回ジャンボくんの話はさせていただきましたが(笑)。彼女たち1人ひとりプロ意識を持って千葉ジェッツを盛り上げたいと動いてくれているので、そういう所をもっと知ってほしいし知ってもらえるように情報発信していきたいので、よろしくお願いいたします！
清野：私自身は、選手だけではなくチームスタッフにもっと注目してもらいたい気持ちが強いんです。それこそ千葉ジェッツでは、マネージャー、アシスタントコーチ、ビデオアナリストが二人体制になったり、今年新しいチームスタッフの加入が多くありました。選手がプレイするにはチームスタッフがいないと成り立たない部分もあると思うので、選手を一番に考えているスタッフにはぜひ注目してほしいです。あとは盛り上げたり楽しめる空間を作りたい、作ろうってまい進していますので、ブースターさんと一緒になってそういう雰囲気や環境を作り上げていきたい気持ちです。
三浦：もちろん今お話した通り、注目してほしいポイントは多いんですけれど、それ以上にブースターさんへの恩返しっていう側面も強く心には持っています。今年もまた、優勝の感動を一緒に味わいたいし、最後のその瞬間まで一緒に盛り上がっていただけるように、私たちも全力でコンテンツを作り続けます。色々ご意見いただくことも多いんですが、それでもチームの軸は昔から変わっていないので、ぜひ、まだバスケを観たことのない方も何回も足を運んでくださっている方も、船橋アリーナに来ていただいた際はいつでも最高の体験をしていただけるように、これからも一緒に戦っていきたいって思っていただけるチームになれるよう、頑張っていきます！
＿＿昨年優勝してREBRANDINGをしたからこそ、千葉ジェッツは本当に目が離せませんね！YouTubeもSNSも、さまざまな情報発信、本当に楽しみにしています！今回はVOL.1～5まで、本当にありがとうございました！！GO！JETS！！
【PROFILE】
三浦 一世 (みうら いっせい)｜イケメン広報
まだまだ千葉ジェッツの知名度が今ほどなかった時代、SNSで「〇月〇日、チケット残り何枚です。お早めに」といった"よくある"情報発信はやらなかった(やりたくなかった)とのこと。選手の写真を加工にして「売れなくて寝れません……」といったネタ系の投稿をして、社内外を賑わせていたそう。このような工夫を随所に凝らすことが好き。40歳にして白髪が増えてきたと言い「いずれは大野HC(俺たちのあつし)のようになりたい」と強く憧れている。余談だが、大学時代の専攻は心理学。
芳賀 宏輔 (はが ひろすけ)｜敏腕マネージャー
地域チームにいた頃から、地域貢献活動「JETS ASSIST」など誰も持っていないボールを担当することが多かったという。良い意味で役割分担がしっかりなされていなかった時代から「とにかくジェッツのために全力で頑張る」と決め、どんな仕事もすくい上げてきた社の便利屋さんである。最近、ジャンボくん公式Twitter内でジャンボくんぬいぐるみと景色の写真を『#きみのとなり』とハッシュタグをつけ投稿しているのが、ひそかに人気を集めている。
清野 咲歩 (せいの さほ)｜新㌥セーノ
ファンクラブ担当を経て広報に異動してきて早速、持ち前の明るさを選手たちにも披露。Twitterでジョシュ・ダンカン選手と「コノタオル、クサイ」とやりとりする姿が非常に話題になった。また思ったことをストレートに言う性格であり「無理なものは無理」とハッキリ言えるのが彼女の強み。一方でスタッフの中では最年少ということもあり「そんなに気を使わなくていいよ」と大野HCからも言われるそうで、みんなからイジられる愛されキャラを確立している。
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★広報チームが運営している千葉ジェッツ公式Twitterはコチラ
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