街をスポーツで盛り上げたい。地域活性化に尽力したい。『大分トリニータ』で叶えたい、僕の夢。~スポジョバ採用ファイル#15~

大分トリニータ(J2)・総務スタッフ 甲斐 啓将 (かい けいすけ)

街をスポーツで盛り上げたい。地域活性化に尽力したい。『大分トリニータ』で叶えたい、僕の夢。~スポジョバ採用ファイル#15~

大分トリニータ(J2)・総務スタッフ 甲斐 啓将 (かい けいすけ)

まさに狭き門と言えるプロスポーツチームの求人。ポジションごとに求める人柄は違えど、どのクラブも1人の裁量が大きいからこそ、採用は慎重に進めています。採用される方はまさに一握り。大量採用を行うことはほとんどないため、この狭き門をどうくぐり抜けられるかが、転職希望者の一番の課題でもあるだろう。

今回は『大分トリニータ』の総務スタッフとして採用された甲斐 啓将 (かい けいすけ)さんにインタビュー!お馴染み『スポジョバ採用ファイル』として、彼の入社の経緯やこれまでについてお話を伺ってきました。野球部出身で元バンカー。そんな彼が安定を捨ててまで実現したかった夢と、『大分トリニータ』を選んだ明確な理由は、あなたにもきっと学びになるはず!


(取材:構成=スポジョバ編集部 小林亘)


「ただのサッカー好きな野球部員。安定志向の地方学生。これが学生時代の僕でした(笑)」

__甲斐さんは凄く思い切りのいい方といいますか、フットワークが軽いと伺っています。それにサッカーというよりはスポーツビジネスに興味があったとも伺っているんですが、まずは大分トリニータさんに興味を持った経緯から教えていただけますか?




甲斐:もっと言うと、僕は野球部だったんですよ(笑)。だからサッカーは趣味といいますか、サッカー好きな野球部員でした(笑)。それに僕、次が決まる前に前職を辞めるって言ってしまったので、思い切りが良いというかなんというか……(笑)。





__ちょ、ちょっと待ってください(笑)。すでに情報が多すぎます(笑)。一旦話を整理したいんですけれど、前職はどんなことをされていたんですか?




甲斐:元を辿ると、大学時代に地域経済関係のゼミに入っていて、元々"地域貢献"や"地域活性"に凄く関心がありまして。同じゼミの友人が『大分トリニータ』について調べていたんですよ。その内容が凄く面白くて、トリニータを機にスポーツビジネスに興味を持つようになったんです。それが大元と言いますか。ですから学生時代「いつかは好きなスポーツで地域貢献に関わる仕事がしたい」「スポーツビジネスに携わりたい」って思っていたんです。ただ、プロチームで新卒募集は当然なかったので……。であれば、さまざまなビジネスに携われる銀行、かつ地元に貢献しようと思って、出身地でもある宮崎の銀行に就職したのが最初です。銀行では渉外担当として働いていまして、個人事業主様や中小企業様の経理・オーナーの方の資金ニーズを聞き取って、ビジネスマッチングを提案したり、あとは個人に向けて資産運用提案をしたりしていました。いわゆる投資信託や生命保険の部分で、あとは新規の顧客開拓なども担当していました。結構営業に近いお仕事でしたよ。


__なるほど。それであればきっと甲斐さんの理想は"地元・宮崎のサッカーチームで働きたい"が、学生時代の夢だったわけですね。そして銀行に入った理由もユニークですね!……となると、どうして次が決まる前に辞めるって言ってしまったんですか?




甲斐:完全に勢いです(笑)。細かい話をさせていただくと、銀行に就職したあとも未練じゃないですけど「やっぱりプロチームで働きたい」と思っていたんですよ。そんなときに、スポジョバさんで『テゲバジャーロ宮崎』さんの求人が出ていたのを発見しまして「これは働くしかない!!」と思って即応募。と同時に「絶対自分は受かる!」と思ったので、会社に「辞めます!」って言っちゃったんですよ(笑)。



__おぉぉぉ……。なかなか挑戦的な選択ですね(笑)。でもその決断は若い内しかできないので良いと思います!でも、今トリニータさんにいらっしゃるということは……。




甲斐:無事に、不採用通知をいただきました(笑)。焦りましたよ、会社には辞めるって言ってしまいましたし(笑)。でも、スポーツ業界で働きたいって気持ちは日に日に強くなる。ですから「地域も競技も関係なく、地域貢献できるチームを探そう」って軸で転職先を調べていたんです。もちろん第一志望はサッカーでしたけど、たまたまスポジョバさんの広告で見て「スポジョバ、また見てみようかな」ってポチっとしてみたら、トリニータの求人を見つけたんです。トリニータは僕にとって、スポーツビジネスに興味を持つキッカケとなったチームだったので『運命だ!!!』と感じて即応募(笑)。採用通知をいただけたときは、本当に嬉しかったなぁ……。





※株式会社大分フットボールクラブ提供


まだまだ若いからこそ、自分の可能性はもっと広げられると思った。

__元々トリニータさんを知っていたからこそ、魅力を既にご存知だったわけですね。御社の求人はスポジョバ内でも非常に人気で、かなり倍率も高かったんですけれど、甲斐さんは面接のときにどんなお話をしたか、覚えている限りで結構ですので教えてください。純粋に採用されたことが凄いな、と思って!




甲斐:僕、あんまり喋るの得意じゃないんですよ(笑)。社長と採用担当の河野さんって方に面接いただいたんですけれど、当日はもう頭が真っ白になってしまって(笑)。ただ「若手なのでやる気と体力はいくらでもある」って話と「とりあえず何でもします」に加えて、やっぱりスポーツビジネスに興味を持つキッカケがトリニータだったので、その話は結構情熱を持って話したのは覚えています。話した内容は覚えていないんですが(笑)。



__プロチームの方と面接するのは、さぞ緊張したでしょう。想像に難くないです(笑)。ちなみに、甲斐さんがトリニータさんの「総務」に応募したのは、どんな理由があったんですか?




甲斐:トリニータはJクラブの中でも地域に対する取り組みを非常に積極的にやっているクラブだったので、まずはクラブがどんな取り組みをしているか知りたいって思いがありました。これは入ってからわかったことですけれど、総務として働いていると想像以上に情報が入ってくるんですよね。クラブの経営的なところを関わるからこそですけれど。色んな契約書を取り交わしたりするシーンを見ていると勉強になります。ここまで情報を得られるとは思っていませんでしたが、"地域活性"のためにどんな活動をしているか学びたいっていうのが、応募した大きな理由ですね。あとは前職で営業をやっていたこともあって、将来的には営業をやりたい気持ちもあるんですけど、内部事情を知ってから営業した方がいいでしょうし「前職で営業やった」っていうだけで自分が営業に向いていると判断するのは良くないかなと思って、新たなチャレンジをしたかったっていうのも理由の1つです。


__甲斐さんが凄いのは「新卒で営業やったから営業が向いているとは限らない」と考えて、自分の可能性をさらに広げようとするところだと思うんです。とはいえ、銀行の営業マンって結構外出とかも多いとは思うんですよ。総務となると完全に内勤業務じゃないですか。いくら新しいチャレンジをしたかったとはいえ、不安もあったんじゃないんですか?




甲斐:それはありました!「総務やってみたいけど、自分に合っているんだろうか?」って思ったんです。当然事務作業も多いですし。ただ、色んな部署と話したりしなきゃいけないポジションですし、"ただ事務だけやっている"というわけでは全くなくて、何か案件が動くってなった場合は色んなアクションをこっちから起こして働きかけることができますので、その辺りは自分に凄く合ってるなって、働いてみて思えました。



__働いてみて「自分はこれが合ってるな」って、少しずつ新たな自分をポジティブに見つけている姿も、本当に素晴らしいと思います!もう一つ聞きたいのは、やっぱり銀行とサッカーチームってそもそもが大きく違うと思うんです。甲斐さんは良い意味でも逆の意味でも、どんなギャップがありましたか?




甲斐:面接のときに「研修制度はあんまり整ってないかもしれないから、自分から積極的に聞きに来てほしい」と言われていたんですね。たしかに銀行のときは、入社して研修してマニュアル読んで……etc ってありました。そういうのはないですけれど、聞けば皆さんやさしく教えてくださるんです。地方の資金に余裕のないクラブの中でも、社員教育には力を入れてるなって個人的には思います。それに中途採用も多い。銀行はやっぱり新卒入社が多いので、トリニータの場合は色んなキャリアの方が働いているし入社してくれる。だから毎日のように刺激を受けられますし、多くのことを吸収できているんですよ。凄く良いギャップしかないです!だからこそ、スポジョバさんでトリニータの求人を見つけることができて、本当に感謝しています。ありがとうございます。





※株式会社大分フットボールクラブ提供


地域活性化を『大分トリニータ』で。大分県の全ての方々に恩返ししたい。

__そう言っていただけると、我々としても嬉しい限りです……。お話を伺っていると、甲斐さんは"地域貢献活動ができるプロチーム"で働きたかったと思うんです。実際、トリニータさんで働いてその夢は叶えられているんじゃないですか?




甲斐:仰る通りです!やっぱりトリニータは、大分市、別府市、佐伯市の方々を中心にすべての大分県民の方々と密接につながっているクラブです。『バサジィ大分』さんってFリーグ(フットサル)のチームもある、逆に言うとあとVリーグ(バレーボール)の『大分三好ヴァイセアドラー』さんの、当社含め3つくらいしかプロスポーツチームってないんです。あとJFLでは『ヴェルスパ大分』さんもあるからこそ、サッカーや各クラブに対する興味関心が県全体として高いんです。だからこそ『大分トリニータ』を通して、多くの方々を笑顔にするためのサポートができていることは、私としてはやりがいに感じています。



__地方クラブだからこその魅力ですね!街全体が応援してくれるという風土があること、本当に魅力的です。




甲斐:2016年にJ3に落ちてしまったときでも、サポーターの方々やスポンサーさんは今もずっと応援し続けてくれている。負けたときでも温かい言葉をかけてくださるんですよね。SNSでもそうですし。やっぱりトリニータのジャケットを着ているので、街でも声をかけていただくケースは多いんですよ。「この前の試合、よかったね」「惜しかったね」とか。そういうのは本当にありがたいし、やりがいになっています。だからこそ、まだ入って数か月しか経っていないのですけど、これから色々な活動を通じて多くの方に恩返ししていきたいって気持ちです!



__地域の皆様の温かい声というのは、想像するだけでも感動しちゃいます。そして、これからどんな風に甲斐さんが活躍されていくのか楽しみです!今後の目標みたいなところも、伺えたりしますか?




甲斐:やっぱりトリニータの総務は、何をやるにしても最初に声をかけていただけるような部署なんです。相談ごとも提案ごと働き方も、一緒につくっていくような感覚はありますから、まずはもっと社員1人ひとりの要望を吸い上げていきたいです。意見を引き上げるような仕事、今この社員がどんなことを考えて、どんなことをやりたいと思っていて、そのためには何が必要で……って考えることもですが、まずファーストステップとして意見を吸い上げることを、着実にやっていきたいです。それがきっと、サポーターの方々、スポンサーさんへの恩返しに繋がると思っていますから。



__めちゃめちゃ良いですね!内勤の方のサポートが、現場の方々の活躍を後押しするっていうことは非常に多いと思うので、甲斐さんのお考えは本当に素晴らしいと思います!




甲斐:そもそもトリニータ自体、総務は改善できる部分があると思うんです。各部署にスペシャリストはいるんですけれど、ココには居ない。だからこそ助け合いながら日々業務を進めている形です。その中で、自分の長い理想で言うと「クラブへの貢献・地域、スポンサーの方々への恩返し」っていうのがありますが、短い短期目標みたいなところでいくと「内部体制強化」。まだまだ内勤のスタッフから働きかけられることって多いと思うんです。それにみんな優しいんですよ。抱えすぎてるときに「大丈夫か?」「手伝うよ」って声かけてくださるので、本当に。だからこそもっと自分から学びながら、やれる業務の幅を広げて、クラブ・会社にまずは貢献していきたいって気持ちです!





※株式会社大分フットボールクラブ提供


プロスポーツチームで働きたい、あなたに間違えないでほしいこと。

__アツい!いいですね!とはいえ甲斐さんにはもう一つ、お話伺いたくて。やっぱり甲斐さんはサッカー好きな方じゃないですか。それこそ一般的にはまだまだ「好きを仕事にすること」に賛成する人もいれば反対する人もいる。甲斐さんはその点、どうお考えなんですか??




甲斐:もちろん今もサッカー大好きですし、サポーターの気持ちも持っていますよ!でも僕の場合は『大分トリニータ』というクラブの社員なので、それとこれは分けて、切り替えてやっています。元々はスポーツビジネスや地域活性に興味があった上で、クラブを選んだ部分もありますし。仰ることは非常によくわかります。サッカーチームに入りたい方は、チームが好きで選手も好きっていう方が多くって、でもギャップを感じることが多いので「プロチームで働きたい」ではなく「自分がやりたいことをプロスポーツチームで叶えたい」という方であれば、好きを仕事にすることは大賛成です!



__なるほど!今の話は、これからスポーツ業界で働きたい方にとって非常に良いアドバイスだと思うんです。それ以外で、何か求職者の方に声をかけるとしたら、なんてお話しますか?




甲斐:まだ社会人2年目なので大したことは言えませんが……。でもやっぱり、自分から学びにいく姿勢、能動的に動けないと厳しいとは思います。自分の話をすると、入社前の段階でできることと言えば営業だったので「将来は営業もやりたいです!」って面接のときにお話したんですよ。そうしたら「将来的に〇〇したいは大歓迎!」って話も受け入れてくださったので、そういう前向きさも評価いただけたのかな?とは思っています。総務も総務だけではないですから、色んな経験ができますし。そういう意味では柔軟に能動的に動ける方が向いてると思いますし、トリニータでまた募集をするのなら、ぜひそのような方と一緒に働きたいって思います!



__そういう意味では、チーム選びっていうのも大切だなって思います。甲斐さんも「このチームで」というよりは「地域活性に力を入れてるチーム」っていう軸で探されていたと思うので。




甲斐:それは確かにあると思いますね!チームが向かっていきたい方向性と自分がやりたいことが上手く合ってないと。ほかのチームも企業様もそうだと思いますが、そこが合ってないと早期退職に繋がってしまうんじゃないかなって思います。あ、あと、これから転職する方に関しては、絶対次の会社が決まってから退職の意向を伝えるのが良いと思います(笑)。未だに次も決まってないのに「辞めます!」なんてよく言えたな(笑)と思いますから(笑)。



__あはは(笑)。最後に一笑いくださって本当にありがとうございます!甲斐さんのこれからも、とても応援しています!




甲斐:ありがとうございます!夢にまで見たスポーツ業界、そして地域貢献に注力している『大分トリニータ』に入れて本当に幸せです!これからも頑張ります!!








※株式会社大分フットボールクラブ提供


【PROFILE】

甲斐 啓将 (かい けいすけ)|大分トリニータ(J2)・総務事務スタッフ

宮崎県延岡市出身。高校まで野球を頑張ってきた野球少年であったが、見るのはサッカー。学生時代からプロ野球はほとんど見ておらず、Jリーグがとにかく好きで見ていたとのこと。大学時代は主に地域経済を題材としたゼミに入っており、友人が大分トリニータについて調べていたところから、スポーツチームで働くこと、Jクラブで働くことに興味を持ち始めたという。ただ一方、中々プロサッカーチームの求人がなかったことと、友人のほとんどが公務員・銀行志望等だったこともあり「自分も地元で公務員や銀行員になるのが普通かな」と思い宮崎銀行で渉外担当として活躍した。「スポーツに関わりたい」という想いを胸の奥に秘めていたものの、スポジョバで『テゲバジャーロ宮崎』の求人を見つけ「地元のサッカーチームだ!」と即応募。その勢いで銀行にも退職願を提出。引き換えに不採用通知をいただいた。改めて"自分が本当にやりたいことは何か"と考えた際、サッカー以外でもスポーツビジネスに携わる仕事をしたいと改めて思った矢先に、大学時代に友人が調べていて面白いと感じていた『大分トリニータ』の求人を発見し、同企業への想いと地域経済についてアツく語ったところ、採用の運びとなった。

大分に移住してからはできていないが、趣味は魚釣り(ルアー)。また、前職時代のつながりからゴルフは良く行くとのこと。余談だが、入社してから街を歩くときも背筋がピンとするようになったという。「チームの一員ということを強く意識するようになった」と、プロ意識も見せてくれた。


第1位

第2位

第3位

第4位

第5位

設立年月 1999年01月
代表者 榎 徹
従業員数 38人
業務内容

プロサッカーチーム(Jリーグ・大分トリニータ)の経営、運営、管理

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