毎年、初夏のパリを舞台に開催される全仏オープンテニス。
テニスの四大大会、グランドスラムの中で唯一のクレー(=土)のコートで行われる大会です。
あの土は、一体何から出来ているの?
クレーコートにはどんな特徴があるの?
会場内のコートの名前などと合わせて詳しくご紹介します!
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テニスの全仏オープンといったら、舞う赤土を連想する人も多いのではないのでしょうか。あの赤土は、全仏オープン会場のならではのもの。
では赤土は、一体どこからやってくるのでしょうか?
実は、あの下は何層にもなっていて、一番上の赤土は、土ではなく「レンガを砕いたもの」なのです。確かに、レンガ色ですよね!
「クレーコートは生き物」と言われるくらい、湿度や天候に大きく左右される為、大会期間中は精鋭のコート整備士たちによって徹底管理されています。
ちなみに、全仏オープン自慢のクレー。甲子園の砂のように、瓶詰めにされてお土産として販売されています。
気になるお値段は、20€ほど(約2500円)。なかなかお高いですね・・・。
テニスはサーフェス(コートの種類)によって、様々な特徴があります。
その他のコートの種類についてはこちらの記事をチェック→テニスコートの種類とは?砂、土、ハード?各特徴も紹介!
・クレーコートは他のコートと比べて最も球足が遅いコートです。球足が遅いという事は、強力なショットを持っている選手でも一打で決めづらいという事です。
・更に、守備もしやすいコートです。表面が砂のため、足を滑らせてボールを取りに行く「スライディング」というフットワークが有効で、他のコートだとなかなか届かないボールにも対応する事が可能です。
総じて、クレーコートではラリーが続く傾向にあり、精神力と体力が求められ、粘り強いタフネスな選手が得意とするコートです。
そんなクレーコートを大大大得意とするのが、スペインのラファエル・ナダル選手。
「クレーキング」の異名を持ち、全仏オープンテニスでは、史上最多13回もの優勝を誇ります。
テニスの会場のメインコートとなるセンターコートには、その土地の偉人などの名前が付けられています。
全仏オープンテニスの会場のセンターコートの名前は「コート・フィリップ・シャトリエ」です。地元フランスの往年の名選手で、後に国際テニス連盟会長も務めたフィリップ・シャトリエ氏の名前が冠されています。
収容人数は15000人ほど。
センターコートに続き、2番目に大きいコートが「コート・スザンヌ・ランラン」。
収容人数は1万人ほどで、センターコートより、ひと回り小さいコートです。
コート名は、1920年代に活躍した往年の名選手の名前から。
スザンヌ・ランランは、フランスで「テニスの女神」とも称され、コートの近くには彼女の銅像も置かれていて、フォトスポットにもなっています。
この写真からもわかるように、ボブヘアにヘアバンド、ひざ丈のスカートなど、当時としては新しいテニスファッションを取り入れた人としても知られています。
センターコートなどのいわゆるスタジアムコートで試合を観戦するには、チケットが必要ですが、それ以外のコート(アザーコート)はグラウンドチケット(入場券)だけで観戦できます。
そのアザーコートの中でも、オススメなのが「18番コート」!
コートの周りを囲むように、すり鉢状に席が配されていて収容人数も多く、観客が盛り上がりやすいのが特徴です。
フランス人はテニスに精通している人が多く、テニスファンのリアクションは非常にシビアです。
納得のいかないプレーをした選手には容赦なくブーイングを浴びせ、また反対に、素晴らしいプレーをした選手には惜しみない拍手と歓声を送ります。
過去、このコートで2年連続プレーしたのが日本の西岡良仁選手。
粘り強く、あきらめない彼のテニスに感銘を受けたフランスのテニスファンから「Yoshiコール」が起き、18番コートは熱狂に包まれました。
その様子は、翌日の地元フランスの新聞でも取り上げられる程でした。
2019年、全仏オープンテニスの会場に、とてもユニークな会場が誕生しました。
なんと、四方を温室に囲まれたコート!
全仏オープンテニスの会場は、ブローニュの森という森の中にあり緑に囲まれています。
そして、その会場に隣接してる温室の中に2019年、新たに設けられたのが「コート・シモーヌ・マチュー」です。
1930年代に活躍したフランスの女性選手の名前が冠されたこのコートは、半地下で、約5000人収容のコートです。
世界初?!の温室に囲まれたコート。他のコートから離れた場所にあるので、観戦の際は移動時間に気を付けなければなりません。
今回は、全仏オープンテニスのコートについて詳しくご紹介しました!
こちらの記事では、テニスの聖地ウィンブルドンのセンターコートのこだわりを解説しています。併せて、ご覧ください!!
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