テニスの四大大会、いわゆるグランドスラムの中でも別格といわれるウィンブルドン。
世界最古のテニストーナメントであり、伝統と格式を重んじるウィンブルドンでは、他の大会にはないウィンブルドン独自ルールが多数、存在します。
また2019年には、新たにタイブレーク制度も導入されました。
この記事では、ウィンブルドンに関する様々なルールをご紹介していきます!
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ウィンブルドンでは、選手が試合時に着用して良いウェア、ユニフォームの色が白と決まっています。
しかもウェアだけではなく靴下、シューズ(靴底も!)、リストバンドなどの小物に至るまで、徹底して白を基調とする事と定められています。
過去、女子選手の下着の色にまで注意が及び、議論を呼んだこともあります。
なぜ、こんなに徹底して白にこだわるのか。
それは、もともとテニスが社交の場で親しまれたスポーツである事に由来します。
スポーツをすると汗をかきますよね。その汗や汗染みは、社交の場では相応しくないもの、見苦しいものとされました。
そこで、汗染みが一番目立たない白のウェア、ユニフォームが推奨されたのです。
ウィンブルドン大会が始まった1800年代から、すでに選手は白を基調としたウェアを着用していて、伝統を重んじるウィンブルドンでは、今でもこの白ルールを大切に守っているのです。
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伝統を重んじるウィンブルドンですが、2019年には新たなルールが導入されました。
それが、ファイナルセット(最終セット)におけるタイブレーク制度です。
過去、ウィンブルドンでは、このタイブレークを導入していなかったばかりに、試合時間が長くなる傾向にありました。
2010年には、11時間5分というギネス記録にもなっているテニスの最長試合がウィンブルドンで生まれました。
その後、選手からの要望や、大会運営の観点から、ファイナルセット(最終セット)においては、タイブレーク制度を導入する事となりました。
これにより、試合時間の短縮が図られています。
タイブレークって?詳しいルールはこちらの記事へ→【テニス】タイブレークとは?基本ルールを解説!
通常、テニスの大会ではドロー(試合の組み合わせ)を決めるにあたって、シードが置かれます。
このシードは、基本的にその時の各選手の世界ランキングに基づきます。
(1位の選手はナンバー1シード、2位の選手はナンバー2シード・・・といった具合です。)
しかし、ここでもウィンブルドンでは独自ルールが存在します。
ウィンブルドンでは、シードを決める際に、世界ランキングに加え、過去12ヶ月の芝の大会での獲得ポイント数、更に12ヶ月さかのぼった芝の大会のポイント数なども加味されます。
その為、芝のコートが得意な選手が上位シードになる傾向があり、他の大会とは違ったドロー(試合の組み合わせ)が組まれやすくなっています。
ウィンブルドンでは、グランドスラムの中で唯一、中休み日が設けられています。
それが「ミドルサンデー」です。大会第一週と二週目の間の日曜日で、この日は選手も芝もテニスから離れて一回お休み・・・という休息日に当てられます。
しかし、このミドルサンデーに試合が行われる事が稀にあります。
ウィンブルドンが行われる6月末から7月の時期は、ロンドンは雨の多い時期です。
その為、雨で試合中断が続き、予定の試合を消化しきれないままミドルサンデーを迎えると、ミドルサンデーに試合を行います。
140年を超えるウィンブルドンの歴史の中で、このミドルサンデーに試合が行われた回数は・・・たったの4回!
直近ですと、2016年で、13年ぶりの出来事でした。
ウィンブルドンをテレビ中継などで見ていて、センターコートなどの観客がいちごを食べているのをよく目にしませんか?
これは「ストロベリー・アンド・クリーム」というウィンブルドン名物のグルメで、新鮮ないちごに生クリームをかけたもの。
もともとイギリスの上流階級に親しまれていた食べ物で、ウィンブルドンが始まった1877年当時から観戦の際に食されていたそう。
現在では、大会期間の2週間の間に、数十トンのいちごが消費されるほどの大人気グルメとなっています。
また大会公式グッズに度々いちごがデザインされるなど、ウィンブルドンとは切っても切り離せない存在となっています。
いかがでしたか?
130年以上の歴史を誇るウィンブルドンには、変わらないルールやしきたりが数多くあります。
その歴史を重んじる厳格な姿勢も、テニスファンが一度は訪れてみたい聖地とされる所以なのかもしれません。
Text/Photo:荻野仁美(スポジョバ編集部)
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