「僕が泣いたのは、千葉ジェッツが好きだから」リーグ優勝までの5年間の軌跡を、ファインダー越しに撮り続けたイケメン広報の想い【千葉ジェッツシリーズvol.1】

千葉ジェッツふなばし:広報チーム 三浦一世|(イケメン広報)

「僕が泣いたのは、千葉ジェッツが好きだから」リーグ優勝までの5年間の軌跡を、ファインダー越しに撮り続けたイケメン広報の想い【千葉ジェッツシリーズvol.1】

千葉ジェッツふなばし:広報チーム 三浦一世|(イケメン広報)

「激動のオフシーズンだった」と言っても過言ではないだろう。経営体制の変更、REBRANDINGの発表、グッズやHPの刷新、新加入選手・スタッフとの連携、それに伴うメディア対応……etc。B.LEAGUE2020-21シーズンチャンピオンだからこそ、多くのブースターやメディアから注目を浴び続けている『千葉ジェッツ』。

「もっと多くの人が求めていることを知り、実践していきたい」と口を揃えて語るのは「イケメン広報」とファンの間では大人気の三浦一世氏を中心とした広報チームのお三方。今回は、どんな変化があっても変わらない、彼ら・彼女らのアツい気持ちやこれまでの経緯、そして「これから」について、2時間超えのロングインタビューを実施!『千葉ジェッツシリーズ』として5本立てでお送りします。Vol.1ではまず、リーグの開幕から千葉ジェッツの広報を担当されてきた三浦さんのこれまでをお届け。そこには、会社員として働くあなたにも知ってほしい「働き方」のヒントがありました。

(取材:構成=スポジョバ編集部 小林亘)


出向か転職か。迫られた選択の先に見つけた『千葉ジェッツ』

__広報チームの3名様からお話伺えるなんて光栄です!改めまして、まずは皆様のことを詳しく知っていきたいと思っていて、その上で突っ込んだ話をvol.4、vol.5と紹介していきたいです。vol.1~vol.3では、個々に焦点を当てて千葉ジェッツに入る前~現在に至るまでを知りたいと思っています。何者か理解した上で記事を読んでいただいた方が、ブースターさんも読者さんも話が入ってきやすいと思いますから。

三浦・芳賀・清野:よろしくお願いします!




左から三浦さん、清野さん、芳賀さん


__こちらこそよろしくお願いします!早速ですけれど、vol.1では三浦さんにお話を伺おうと思います!今こそ「イケメン広報」と呼ばれブースターさんからは非常に人気の三浦さんですが、入社の経緯等々から教えていただけますか?

三浦:僕はBリーグ開幕から千葉ジェッツの広報として働いているんですけれど、ちょうど5年前?ですかね。2016年10月1日付けの入社なので。

__それまではどんなお仕事を?

三浦:コピーライターでした。そもそも僕、たぶん千葉ジェッツは6社目とかなんですよ(笑)。新卒はめちゃくちゃ小さいWEBのオンラインショップを運営している会社に、知り合いから誘ってもらって。その当時は「新卒」って特権が大事とかって全く意識してなかったので、まぁいいかって(笑)。で、入ったんですけどその会社が潰れてしまって、次に入った会社も潰れてしまって……。そういう経緯を経て、前職は叔父さんがやっていたアマナグループ内の会社から手伝ってほしいと声をかけてもらって、コピーライター兼プロデューサーとして働いてました。

__その会社さんから、千葉ジェッツに入ったわけですね。叔父さんがされてた会社を辞めて千葉ジェッツに転職した理由も、伺えますか?

三浦:そこも経営が厳しくなってしまったのが大きいですかね(汗)

__おぉ……三浦さん、ついてないですね……

三浦:実際その会社はそのあとなんとか持ち直したんですけどね。ただ、ずっと広告業界にいたんですけれど、時代の流れで企業は広告費用を削減するし、大手の代理店さんがインハウスのデザインとかで請けたりしちゃうと、いただける案件もどんどん減ってしまって。『アマナ所属』として、その会社を手伝ってくれって打診もされたんですけれど「叔父さんのためにと思って入ったのに、親会社に行くのもな……」と当時はそこに残る意義を少し見失ってしまって。食欲もなくなってしまって、体重も激減するくらい悩んでいた時に、たまたま転職サイトを見ていたら、千葉ジェッツの広報の求人を見つけたんです。バスケをずっとやってきたのに今までバスケを仕事にしたことがなくて「このタイミングでこの募集を見掛けたのは運命かも」とその一個だけ応募したんですよ。ダメだったらアマナでやるか!って思っていたんですけど、採用してもらえたんで、今って感じですかね。本当はもっと引き止めたかったと思うんですが、最終的に送り出してくれた叔父さんには感謝してます。

__1/1で決まるって、ドンピシャすぎてすごいです!

三浦:ただ、バスケは中学~大学までやってたんですけれど、観るバスケよりやるバスケ派の人間だったんで、NBAすらあまり詳しくなくて日本のバスケもほとんど知りませんでした。だから『千葉ジェッツ』は知らなかったんですよ(笑)。富樫選手の名前は聞いたことあるくらいで。





広報は未経験。引継ぎはほぼなし。助けてくれたのは、〇〇だった

__そうすると、なんでまた千葉ジェッツを受けようと思ったんですか?リーグも開幕したばかりで面白そう!というのはわかるのですが……。

三浦:今まで入ってきた会社は何個も潰れてしまってますし、当時の自分にとっては聞いたこともないチームでしたから、多少不安はありましたよ(笑)。それに、そもそも趣味を仕事にするってあんまり頭になくて。趣味は趣味だと思っていました。ただ「バスケに関われたら面白いのかな」くらいには考えていて。それで、当時社長の島田さん(現B.LEAGUEチェアマン・以下島田さん)の記事を死ぬほど読んだんですよ。たぶん読んでない記事はないんじゃないか、くらい。それを見て考え方に共感して「これは面白そうだな!」と思って応募したんです。実はBリーグもそこで「開幕するんだ」って初めて知りました。今思えば失礼な話かもしれませんが(汗)。ただ、広告やっていた身からすると、バスケ興味あるけど、リーグやクラブがあることを知らない、そもそも興味がない人に対してプロモーションしていくっていう仕事は、きっと役に立てるだろうとも思えました。なので、これを機にバスケに関わってみよう、こんなに面白いのに日本ではまだまだ盛り上がっていないバスケに恩返ししようっていうのが、原点ですね。

__三浦さんは広告制作会社で長く勤められていて、活かせる経験は多いだろうとは思いつつ、広報として働くのは初めてだったわけですよね?

三浦:そうです。それに私の場合は、前任者とほぼ被っていないんですよ。初日から「頼んだ!」で自分1人しか担当はいない状態でした(笑)。だから最初は本当に焦りましたし、助けてもらってばっかりでした。

__おぉ……。な、なんとなく想像はできるんですが、どんな大変さがあったかも、教えていただけませんか?

三浦:それこそ試合当日のメディア対応ですね。メディアの方は"いつもの感じ"で来てくださるんですけれど、私は全くわからない。「千葉テレです」って言われても「……はい?ち、千葉テレ……さん?」みたいな(笑)。本当に最初に来たのが千葉テレさんだったので、今でもその時の焦りは覚えています。ですから迷惑をおかけするのを承知の上で「ホントすみません、わからないので教えてください」「どうしたらメディアの皆さんにとって取材しやすいですか?」ってメディアの方にイチから全部聞いて教えていただきました(笑)。そんな感じで、色んな”初めて”の仕事を、多くの方に教えていただきながらやっていましたし、いまあの日に戻って全部1人でやってって言われても、正直無理だと思います(笑)。

__(笑)。あたたかい地元メディア・バスケメディアの方々に支えられて、三浦さんの今があるわけですね。




©CHIBAJETS FUNABASHI/PHOTO:AtsushiSasaki


千葉ジェッツに貢献したい一心で。経験を活かしながら、新しいことも吸収。

__ちなみに当時の広報の仕事は、どんなことをされていたんです?

三浦:HPの更新からはじまり、プレスリリースを出して選手の取材対応、練習の撮影に行く、試合の時は写真撮りながら動画も撮って、速報書いてSNS更新して、メディアの方に各Qごとのスタッツシートをダッシュで配って回って……それと並行して試合中にスマホのメモ帳にレポートも書いてました。試合直後にレポートが上がってないと島田さんから「まだ?」って電話かかってくるんですよ(笑)。なので全て試合中に終わらせないといけなかったので結構大変でした。超絶汗だくです。

__いやいや、1人の業務量ではないですよ(笑)

三浦:スマホ片手にレポート書いて速報書いて動画!!!!写真もパシャパシャ!!!!みたいな(笑)。ほんと、我ながらよくやっていたと思いますけどね(笑)。今は広報チームにも心強い仲間が2人増えたので、だいぶ環境は良くなりました。

__あはは(笑)プレスリリースの作成やSNSの情報発信など、コピーライターの経験が活きた部分も多かったとは思うのですが、その辺りはいかがですか?

三浦:広告の制作会社って、お客さんが「この商品を告知したい」「会社のブランディングをしたい」って依頼を受けて考える立場なんですね。でも今度は自分たちのことを自分たちで発信していくっていう立場。ですから、やりたいようにやれる楽しさもありつつ、そこの難しさは今もですけど感じながら、業務に当たっています。それこそ僕はコピーライターだったので、広報はやったことなかったですけれど、割とテキストとか文章で発信していく仕事も多いんです。だから活かせる部分も非常に多かったとは思っていますよ。

__得意分野も活かしつつ、新しく覚えることも上手く両立しながら業務に当たっていったわけですね。

三浦:本当に知らないところに入って、自ら学んでいくって意識がありました。というか先輩広報も居なくて頼れる人もいないみたいな状況で、無我夢中でやるしかなかったからこそ、覚えるのが早かったのはあると思います。当時は35歳くらいでしたけど、あのとき経験した大変さは財産ですね。でも、誰かから広報のイロハを教えてもらったわけではないので、未だに「広報ってこうだ!」みたいなのはわからないこともあったりするんですけれど。




『PLAYER!』の配信のスクショタイムにて、スポジョバ編集部が撮影


僕が優勝した瞬間に泣いた理由は、千葉ジェッツが好きだから。

__リーグの開幕からずっと千葉ジェッツを支えてきた三浦さん。昨シーズンのファイナル優勝した瞬間には、涙されていた姿もブースターの間ではかなり話題でした。改めて、昨年を振り返っていかがですか?

三浦:やっぱり広報ってチームとすごく身近な存在で、試合後も取材対応するので、ほかのフロントスタッフよりはチームを結構知らないといけないし知れる機会も多いんですよね。で、去年優勝してはいるんですけれど、シーズン中のアップダウンが凄く激しくて。良いときは良いけど、負けるときはとにかくダメで。で、今年の1月には後にチャンピオンシップ決勝でも戦った宇都宮ブレックスさんに連敗、そのあとウチのチームでコロナの陽性者が出ちゃって2週間練習が全くできず、明けの試合でサンロッカーズ渋谷さんと川崎ブレイブサンダースさんに3連敗。

__私もそのときの連敗は見ていて印象的だったので覚えています。

三浦:でも、そっからのV字回復というか、選手のスイッチの入り方というか。それが凄かった。宇都宮ブレックスさんに連敗したあとに、普段は大野HCも含めてコーチ陣とミーティングをしているんですけど、あの時は選手たちだけで「これじゃあダメだ」って声を掛け合ってミーティングして。どんどんケミストリーも良くなっていって。"優勝"って当たり前にインパクトがありますけれど、そういうダメな時期も間近で見てきたので、すごく濃い1年だったなと改めて思います。だから泣いたんですよ(笑)。

__初優勝でしたしね。こみ上げてくる感情は想像に難くないですよ。

三浦:1回コロナでシーズンが終わっちゃっていますけれど、その前はアルバルク東京さんに決勝で2連敗していますから。「もうあの後ろ姿は見たくない、写真におさめたくない」と思っていたので、本当に昨シーズンに対する思い入れはありましたね。

__『SLAM DUNK』で言うなら山王工業のあの背中を2回見ているわけですから、そう思うと、私が三浦さんだったとしても泣いてしまうと思います。イジっているわけではないですよ(笑)。ただ、会社員だとしても苦労の末に勝ち取った何かは、同じように感動するよなぁと置き換えてお話聞いてました。

三浦:あはは(笑)。でも、本当に仕事の中で勝ち負けに関われるっていうのは、スポーツ界以外で他にあまりないと思うんですよね。勝てば心底嬉しいし、負ければ物凄く凹みます。負けた日の帰り道とか足取り本当に重いです。それくらい、仕事でこんなにもアツくなれる。一般企業で例えるなら、自社の商品やサービスを心から愛せると言いますか。選手たち、スタッフたち、会社、全部を心から好きになって、それを好きになってもらえるって、本当に幸せなことだと思います。だからこそ、今年も広報として、ブースターさんや地域の方々に、何かしらの感動を届けられるように頑張っていきたい気持ちですね。


>>>次回のVol.2は、ジャンボくんマネージャーも務める芳賀宏輔さんのこれまでに迫ります!




©CHIBAJETS FUNABASHI/PHOTO:AtsushiSasaki


【PROFILE】

三浦 一世 (みうら いっせい)|イケメン広報

中学~大学までバスケ部所属。卒業後は広告業界でコピーライターとして働いていた。しかし入社した会社が次々に経営難に直面するという悲劇に見舞われ、30代前半で自身の叔父にあたるアマナグループ内の会社に就職。この時点で5社目。ただ、同社も三浦氏が入社したタイミングが経営的に厳しく、再建に向けて尽力していたものの最終的に親会社へ出向するか転職するかの2択を迫られることに。そんな時、たまたま見つけた千葉ジェッツの広報募集に「ダメ元」で応募。当時社長の島田チェアマンとの最終面接当日に「君に来てもらいたい」とアツい握手をされて入社を決意した。

趣味は、現在はコロナ禍もあり中々難しいが歌う事。十八番はマスク・ド・オッチーが太鼓判を押すGLAYの『HOWEVER』とMr.Children全般。


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