「最初に聞いたときは、意味がわからなかったんです」
スポカレの理念「毎日をワールドカップに」と初めて出会った日のことを、野崎祐一郎さんはそう笑って振り返る。それでも、その言葉が入社の決め手になった。
「スポーツは夢を与えられる」。ずっと自身の胸の中にあった思いと重なったからだ。
入社から8カ月。今は自分が主役になることよりも、仲間が楽しく働けることに喜びを感じているという。その“毎日がワールドカップ”な生き方の源を探った。
(取材・執筆:小林 千絵、編集:小西 秀人、中田 初葵)
──まずはスポカレに入社した経緯を教えてください。
前職はスポーツのメディアを扱う会社に入社をしました。そこで、自分のやりたい仕事に取り組みながら、新たなステージでも挑戦してみたいと思うようになり転職を考えました。そこで、知り合いから「野崎さんとすごく考え方が似ている社長がいるので、会ってみませんか?」と声をかけていただいて。その社長が、スポカレの代表・俣野でした。
──実際に俣野さんにお会いして共感した部分があったのでしょうか?
話していて居心地が良かったんです。同い年ということもあって、考え方やコミュニケーションのスピード感、温度感がしっくりきました。

──とはいえ、働くとなると事業内容や企業理念というものも重要ですよね。そのあたりはいかがだったのでしょうか?
スポカレの理念である「毎日をワールドカップに」という言葉に共感しました。僕は、スポーツは夢を与えられるものだと思っていて。小さい子どもからご高齢の方まで、サッカーや野球などの世界大会に熱狂する中で、変化や気づきを得られる。スポーツのそういうところがすごくいいなと思って仕事をしていました。だから代表の俣野の「毎日をワールドカップにしたい」という思いが入社の大きな決め手になりました。
──確かにキャッチーでインパクトのある企業理念ですね。野崎さんが「スポーツは夢を与えられるものだ」という考えを持ったのはいつ、どのようなきっかけからだったのでしょうか?
僕は学生の頃、競輪をやっていて、海外遠征をさせてもらいました。海外の自転車のレースは、住宅街で行われます。家に突っ込んでいかないように壁を作ったうえで、路地を舞台にレースをする。それを、目をキラキラ輝かせながら見ている子どもたちがいて、大人たちはお酒を飲みながらそのレースを見ていて。その光景が僕にはすごく新しく映りました。子どもたちが「この人みたいになりたい」と思って見たり応援したりしていたんです。その様子を見て「スポーツは夢を与えられるものなんだ」と感じました。
──前職でスポーツに関わるお仕事に就かれたということですが、スポーツに関わるお仕事をしようと思ったのはどうしてだったのでしょうか?
純粋にスポーツが好きだったからです。それまでは経営者になりたいと思っていて、そのために不動産、保険、コンサルなど、色々な会社で働いてきました。ですが、結婚後に家族から「好きなことを仕事にしてみたら?」と言われて、スポーツの仕事をしてみたいと思いました。そこでまずは、自分がやっていた自転車競技にまつわる仕事を始め、転職でスポカレに入社をしました。

──ご家族の後押しもあって「本当にすきなこと」に踏み出されたのですね。そうしてご自身の原体験と企業理念が重なって入社された今、野崎さんはスポカレでどのような役割を担われているのでしょうか?
COS(チーフオブスタッフ)という役割を担っています。内容としては、働いているメンバーのサポートがメインです。プロジェクトを一緒に走らせることもありますが、基本的にはメンバーたちがどうしたら最大限力を発揮できるのか、そのためには何が必要なのかを経営陣に上げて、スピード感を持って落とし込んでいく。彼ら、彼女たちが一番いい状態で、パフォーマンスよく仕事ができるようにサポートするのが役割です。
──具体的にはどのようにメンバーのサポートをされているのでしょうか?
詰まっている業務があれば、それを加速させるために、答えのヒントになるものを提供します。クライアントのミーティングにも参加させてもらっているので、そこで感じた違和感を踏まえて、提出物やレポートを一緒に作ったり、助言したりしています。
また、若いメンバーが多いため、営業の仕方や考え方、マネジメントやクライアントワークの仕方なども自分の経験を踏まえて伝えています。
スポカレは社員以上にアルバイトや業務委託のメンバーが多いので、そこをどうマネジメントするかも含めて、彼ら、彼女たちのきっかけになるような助言や行動をするというのが僕の業務だと思っています。
──様々な雇用形態の方々が働いていらっしゃるのですね!野崎さんご自身は、他業界での経験も多いとお話されていましたが、他業界での経験や知識は、スポカレでどのように生かされていると思いますか?
今は色々な企業のマーケティングやSNSのお手伝いをさせてもらっていますが、皆さんマーケットを広げたいし、ファンを増やしたい。そこで大事になってくるのが、スポーツで一番心が燃えるタイミングはどこなのか、ということです。前職でも好きなスポーツに関わる仕事ができたことで、人がどのタイミングで心を燃やし、スポーツを好きになるのかを学びました。

また、営業の経験も大きく、営業はただ物を売り買いするだけではなく、相手が何に満足するのかを見極めて提案する必要があります。これまでたくさん働かせていただく中で、相手が何を考えて、何を求めていて、何があれば本当に心が動くのかという知見を貯めることができました。今はそれらを生かしてクライアントワークをさせてもらい、ファンの熱量を広げるところに少しずつお力添えできればと思っています。
──野崎さんの今までのご経験がスポカレに生かされているのだと強く感じます。確かに、心の炎がどう大きくなるのかは、実際に自分自身が経験し、燃えていないと見つけられないことですよね。
だからこそ、本当に「毎日をワールドカップにしたい」のであれば、まず自分が毎日ワールドカップである状態を作らないと意味がないんです。マネジメントの面でも、メンバーたちにはストレスなく働いて、毎日をワールドカップにしてほしい。会社全体がそういう状態になれば、それが付加価値となって、クライアントや、SNS・マーケティング施策を見てくれた方々もワールドカップのような気持ちになってくれる。そうやって、どこでも毎日がワールドカップのようにみんなが楽しい社会を作れると思って頑張っています。
──とはいえ、色々なメンバーの方と接するわけで、性格やモチベーションは人によって異なりますよね。働いている皆さんの毎日もワールドカップにするために野崎さんが意識されていることはありますか?
まず本人がどういう人になりたいのかを把握して、それを意識しながらコミュニケーションを取るようにしています。社員一人にしても、アルバイト一人にしても、みんな目的が違うと思うんです。単にお金を稼ぎに来ている人もいれば、スポーツが好きで働いている人もいる。だから僕がどうこうではなく、その人にとって何がベストかを常に聞きながら、それに合わせてコミュニケーションをとるようにしています。

──一人ひとりのことを大切に考えていらっしゃるのですね。印象的だったメンバーのエピソードがあれば教えてください。
あるディレクターの話になりますが、誰よりもクライアント数が多くて、業務としても一番と言っていいほど負荷がかかっていました。クライアントから相談があれば対応しなければいけないし、業務に埋もれてしまうことが多くありました。
ある時、そのディレクターがどういう人間になりたいのかを話してくれたんです。それを聞いてから、その人の理想に近づけるように僕が少しずつアドバイスをしていきました。その結果、忙しく働いていたそのディレクターが、今は「ジムに行っています」と自分の時間を作れるようになって。仕事のパフォーマンスも上がりました。
──業務や負担を減らすという対応をしたわけではなく、「どういう働き方をしたいのか」「どういう人間になりたいのか」を聞いて、それを実現するための助言をしたと。
業務を削ることは正直簡単だと思います。だけどそれじゃ意味がない。そもそもの考え方や意識を変えないとまた同じ状況に戻ってしまう。その人だけでなくメンバーみんな、もちろん悩むこともあれば、ときには手が止まってしまうタイミングもあります。そのときに、ちゃんと成長していけるようにサポートをしたいと思っています。

──きっと皆さんも安心して働けていることと思います。皆さんが楽しく成長できているのは、スポカレのどういったカルチャーからだと思いますか?
うちで働いているメンバーは基本、何かのオタクなんです。バレーボールとか野球とか、それぞれ何かしらスポーツが好きで。もちろん全員が、目の前のクライアントを幸せにしたいという思いがあって、そのうえで自分もオタクになるくらいスポーツにのめり込んだことがある。だからこそ、自分たちがのめり込んだように、スポーツに熱中する人をどんどん増やしていきたいと思っている。結局、なんだかんだ「毎日をワールドカップに」という言葉が、みんなで共有されているんじゃないかなと、スポカレで働いていて感じます。
──野崎さんがこれからスポカレとして新しくチャレンジしていきたいことや、スポカレで実現したいことを教えてください。
まずは自分の毎日をワールドカップにしたいと思っています。そのためには、社員、アルバイト、業務委託、外注さんなど、働いているメンバー全員が何かしらのスポーツを好きで、楽しいと思える環境を作っていくこと。今目の前にいる方々が常に楽しいと思えていて、前向きに仕事ができる状態を自分が作っていけたらと思っています。
──働いている方たちが楽しいと思えていることが、野崎さんの楽しみなんですね。
そうですね。自分が何かをすることには、もうあまり興味がないんです。それよりも大事なのは、みんなが楽しんでいること。自分たちが楽しくなければ、スポーツを見る人も、一緒に仕事をする人も、絶対に楽しめません。逆にみんなが楽しんでいれば、クライアントにもそれが伝わって、成果は必ずついてくる。そうやって身近な小さなところから、ワールドカップを作っていきたいです。

──では、ライブ観戦の価値を高めることを目指すスポカレとして、これからの事業の未来像を教えてください。
これまではスポーツを“見る”価値を届けてきましたが、これからは“見るための体験”の価値を作っていきたいと思っています。ワールドカップが実際に起きる場所はスタジアムで、その舞台をつくるのはチームやリーグ。でもワールドカップのような熱気を感じられる場所は、スタジアムの手前にもあると思うんです。
例えば「ファンゾーン」ってありますよね。試合前にファンがまず集まって、そこからスタジアムに入っていく。こうした場所を僕らが作れれば、スタジアムの中はもちろん、それ以外の場所でもワールドカップのような盛り上がりになって、チケットがなくて入れない人たちまでお祭り騒ぎになる。海外にはそういう文化がありますが、それを日本でも根づかせることができればスポーツ全体に良い価値を生み出せると思うんです。スタジアムへ向かう人たちの熱量を高めて、送り出していく。スポカレがそんな存在になれるように、さまざまな業界の方やスポーツチーム・リーグと一緒に、切磋琢磨しながら取り組んでいきたいです。
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【PROFILE】
野崎 祐一郎(のざき ゆういちろう)
学生時代は競輪選手として海外遠征も経験。不動産、保険、コンサルティングなど異業界で経営者を目指しキャリアを積んだ後、家族の一言をきっかけに大好きなスポーツ業界へ転身。「毎日をワールドカップに」の理念のもと、メンバーが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう温かくサポートして現場を牽引している。
| 設立年月 | 2018年06月 | |
|---|---|---|
| 代表者 | 俣野泰佑 | |
| 従業員数 | 50名(パート/アルバイト含む、2026年1月時点) | |
| 業務内容 | メディアサポート
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