「半年経てばベテラン」
そんなユニークな考え方が根付く株式会社リィ(Lii)。運動特化型児童発達支援施設「Lii sports studio」などを展開する同社では、若手にも活躍のチャンスが多くあります。入社2カ月で訪問営業を任される人もいれば、現場での支援を極める人もいる。一人ひとりが自分らしいキャリアに挑戦できる環境が整っています。今回お話を伺ったのは、Liiで成長を続ける入社2年目の北島広夢さんと前田菜光さん。学生時代は部活動に打ち込んできたお二人は、1年目にどんな壁に向き合い、どう乗り越えてきたのか。仕事への思いや、これから描く未来についても伺いました。
(取材・執筆:今泉 知穂、編集:小西 秀人、池田 翔太郎)
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――お二人がLiiに入社された経緯を教えてください。
北島 初めてLiiを知ったのは、母校の大阪体育大学で開催された企業説明会です。大学で中学・高校の保健体育教員の免許を取って、就活でも「子ども」と「運動」に関われる仕事を軸に企業を探す中で、偶然Liiに出会いました。
説明会では、社長の(廣瀬)あゆみさんや大学の先輩社員がお休みや給与などの質問にも丁寧に答えてくださり、親しみを覚えました。自分の頑張りがきちんと評価される会社だし、会社員なのにスーツを着なくてもいいし、「なんかオモロそうやな」と直感したんです。

前田 私は大学がある北海道で子どもと関わる仕事を探していて、福祉分野の事業所から内定ももらっていました。ただ、自分がどんな仕事がしたいのかを改めて考えたとき、大学の部活で楽しくバスケットボールに取り組んできた経験から、仕事にもワクワク感を求めていることに気づいたんです。
その後、ネットで偶然Liiのホームページを見たときのインパクトは大きかったですね。「迷ったらオモロい方を選べ」という言葉が当時の自分に刺さり、すぐに応募しました。北海道の事業所を見学すると、スタッフの皆さんが本当に楽しそうに働いていることが伝わってきて。子どもと関わりながら、自分が好きな運動も生かせる。この会社で働きたいと思いました。
――Liiは「運動の機会を80億人に届ける」「2030年までに全国200店舗出店」といった大きなビジョンを掲げています。学生だった当時、どんな印象を持ちましたか。
北島 プレッシャーよりも、ワクワクが勝っていました。私は高校時代に野球で甲子園を目指していましたが、コロナ禍で最後の大会が中止になってしまって。不完全燃焼の思いを抱えていたからこそ、Liiの一員としてもう一度高い目標に挑戦したいと思いました。
前田 私も、Liiの「やってやるぞ」という空気感は、大学時代のバスケットボール部の活動と重なる部分があって、「楽しそうだな」と。創部1期生としてゼロからチームを作り上げ、仲間と一緒に全国大会出場の目標に向かって挑戦してきた経験があったからこそ、Liiのビジョンに共感できました。
――「挑戦したい」「楽しそう」という想いを持って入社した1年目の業務について教えてください。
北島 初任地は、地元の奈良県と同じ関西エリアにある兵庫県の尼崎スタジオでした。学生時代からアルバイトとしてLiiで働いていたこともあり、比較的スムーズに現場に入れたと思います。スタジオでの活動に加え、保育園などに出向いて運動支援を行う「出張Lii」にも携わり、プログラムのご案内からイベントの実施まで経験しました。

(高校球児時代の北島さん)
入社2カ月目には、大阪天満宮スタジオのオープンに向けた訪問営業を担当。地域の保育園や幼稚園、児童発達支援事業所、放課後等デイサービス、子育て広場、小児科や病院などを訪問し、Liiの取り組みをご案内しながら地域とのつながりを築く、重要な役割を任されました。
前田 私は神奈川県の相模大野スタジオに配属され、縁もゆかりもない場所からのスタートでした。北島さんのように入社直後から訪問業務や出張Liiを担当していたわけではなく、まずはお子さんのことやLiiの支援について理解を深めていきました。できることを増やしながら、少しずつ新しい業務にも挑戦していきましたね。
――それぞれのペースや成長段階に合わせて、挑戦の機会を与えてくれる環境なんですね。その中で、北島さんが特に大変だったことはありましたか。
北島 一番苦労したのは訪問業務です。入社2カ月で営業を任せてもらえるとは思っていなかったので、当時は戸惑いも大きかったですね。十分な知識もなく「質問されたらちゃんと答えられるだろうか」と不安になり、訪問先の前で引き返してしまったときもありました。
訪問は基本的に“アポなし”なので、断られることも少なくありません。そのたびに落ち込み、「もうやりたくない」と思う日もありました。もともと人見知りだったので、今振り返るとあの頃が一番もがいていた時期だったと思います。
――その壁をどう乗り越えたのですか?
北島 同じスタジオの先輩に相談すると、「自分も人見知りだけど、訪問先の方と会うのは最初で最後かもしれない。そう思えば何でも話せるよ」と教えてもらって。それからは気持ちが楽になり、少しずつ緊張せずに話せるようになりました。
野球部での経験も役に立ったと思います。100人以上いる部員の中でスタメンを勝ち取るために、自分をどうアピールするかを考え続けた3年間でした。「自分が動かなければ何も始まらない」という意識が身についていましたし、行動した分だけ結果につながると信じて取り組んでいました。
――Liiの皆さんは明るくてオープンな方が多い印象なので、人見知りだったというのは少し意外です。
前田 人見知りのスタッフも意外といるんですよ。私もその一人です。もともと関東で働くつもりはなかったのですが、神奈川赴任の話をいただき、「今しかできない経験だ」と思って地元を離れることを決めました。ただ、最初は人見知りもあって、なかなか自分から心を開けなかったんです。

(全国を目指したバスケットボール部時代の前田さん)
でも、Liiの先輩たちは本当に温かい人ばかりでした。自分から話しかけるのが得意ではない私には、とてもありがたかったですね。一人ひとりを温かく受け入れてくれる雰囲気のおかげで、新生活を楽しく始めることができました。
――Liiの温かい社風に支えられながら1年目をスタートされたとのことですが、前田さんが一番苦労したことは?
前田 Liiには明るくて元気な社員が多いのですが、私はどちらかというと、人前で盛り上げるのが得意なタイプではなくて。「もっと元気に、面白く支援しなきゃいけないのかな」と悩んでいる中で、入社3カ月ほどで新店舗の立ち上げメンバーに選ばれたんです。「自分の支援に自信が持てないまま、お子さんの前に立っていいのだろうか」と葛藤しました。
そんな状態が1カ月以上続いたある日、先輩が「LiiはIsmという行動指針の中にATY(圧倒的に陽気に)を掲げていて、確かに陽気な人も多いけど、ATYの形は人それぞれでいいんじゃないかな」と声をかけてくれて。「私には私の良さがある」と認めてもらえた気がして、気持ちが楽になりました。支援の方法も自分なりのアプローチがあってもいいのでは、と考えられるようになったんです。
――スタッフそれぞれの個性を生かした支援のあり方があっていい、との考え方なんですね。そのアドバイスを受けて、支援にはどんな変化がありましたか?
前田 お子さんはすごく元気な子もいれば、少し静かな子もいる。その子らしさを大切にしながら、本人の意思を尊重して関わることを心がけるようになりました。以前よりも名前を覚えてもらえるのが早くなったり、「なみコーチがいるから行く!」と言ってもらえたりして、少しずつ自分の関わり方に自信が持てるようになりましたね。
――1年目の壁を乗り越えて2年目を迎えた今、お仕事の中でやりがいを感じる瞬間は。
前田 やっぱり、支援を通してお子さんの成長を感じられる瞬間です。保護者の方がお子さんの新たな一面に気づかれたりする場面に出会うと、とてもうれしくなります。「この仕事をやっていてよかったな」と感じます。

北島 前田さんと同じく、やはりお子さんの成長を間近で感じられたときは、すごくうれしいですね。
2年目に千葉エリアへの武者修行を経て、新規オープンに携わった大阪天満宮スタジオへ戻った時には、約1年ぶりに再会したお子さんたちの成長ぶりに驚いて。以前はほとんど言葉が出なかった子が、その日幼稚園であった出来事を話してくれたときは、本当に感動しました。こうした変化をすぐそばで見守れることは、この仕事の大きなやりがいだと思います。
――武者修行、ですか!詳しく教えていただけますか?
北島 2年目の4月、エリアマネジャーから「2カ月間の長期出張の形で、千葉エリアで働いてみないか」と声をかけてもらったんです。関西で1年間培ってきた経験を別のエリアに還元できる良い機会だと思い、「ぜひやらせてください!」と手を挙げました。
ここでもお子さんの支援に入るだけでなく、幅広い業務にも関わりました。当時、千葉エリアの2店舗は集客に課題があったので、訪問時の動き方をスタッフにレクチャーしたり、店舗内の支援の質や業務効率を高めるための仕組みをつくったりもしました。
――2年目でレクチャーする立場を任されるのは、プレッシャーもあったのではないですか?
北島 スタッフの中には私より社歴が長い方もいましたが、Liiには「半年経てばベテラン」という考え方があります。自分の経験や学びを十分に伝えられる立場だと思って、胸を張って話をさせてもらいました。自分の可能性を広げ、目標を実現するために大切な経験になったと思います。
――挑戦には、失敗がつきものです。そこに怖さなどはなかったですか?
北島 Liiには、失敗を責めない文化があります。失敗の原因を追求するのではなく、「次はどうするか」という前向きな話になるんですよね。それに、何かあっても必ずフォローしてくれる先輩方がいたからこそ、失敗を恐れずに挑戦できたと思います。
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――Liiに入社して特に驚いた文化や、制度について教えてください。
北島 一番インパクトがあったのは、入社式で全社員が行うシャトルランです。4月1日に全社員が走る企業は、日本中探してもLiiだけだと思います。
去年初めて参加したときは、「頑張れ」「あと少し」といった声があらゆる方向から聞こえてきて、その応援のおかげで男性部門で2位になることができました。「挑戦する人を応援する」というLiiの文化を強く感じた瞬間でしたね。

前田 私が特に驚いたのは、業務時間外に同僚とスポーツをする費用を会社がサポートしてくれる「スポーツオフサイト」制度です。入社して間もない頃、先輩方がこの制度を活用して1年目の交流イベントを企画してくれて、10人ほどで鬼ごっこやドッジボールをやったのは良い思い出です。仲がより深まったと感じています。
――これまでお話を聞いていても、社内の雰囲気の良さが伝わってきます。
前田 新しく入った人を温かく受け入れる雰囲気は、一つのエリアだけではなく、Lii全体に根付いているものです。これからも変わらず大切にしていきたいですね。
北島 どのエリアも明るくて、「みんなで一緒にやっていこう」という空気がありますよね。それとLiiには、お子さんの良いところを見つけてたくさん褒める「爆褒め」の文化もあります。それはスタッフ同士でも同じで、お互いの良いところを積極的に伝え合う。褒めて、褒められることが当たり前にある環境は、Liiならではだと思います。
――そんな「オモロい」取り組みがたくさんある環境での、今後の目標を教えてください。
北島 まずは関西エリアで店舗をさらに広げていきます。大阪府や兵庫県だけでなく、地元の奈良県をはじめ関西圏全体にLiiのスタジオを展開したいです。そのために、スタジオリーダーとして活躍するだけでなく、店舗開発や採用など幅広い分野に挑戦し、どこでも力を発揮できるオールマイティな人材を目指します。
前田 北島さんが積極的に手を挙げて挑戦していることは、別のエリアにいても耳に入っていました。私はリーダーを目指すよりも、まずは「スタジオにこの人がいれば大丈夫」と思ってもらえる存在になりたいです。業務面だけでなく支援の質もさらに極めた上で、いずれは店舗開発など新しいスタジオづくりにも挑戦したいですね。

【PROFILE】
北島 広夢 (きたじま ひろむ)
奈良県出身。自ら手を挙げて千葉エリアへの「武者修行」に挑戦。訪問支援やイベント運営などにも積極的に関わりながら経験を積み、将来的にはリーダーとしての活躍を目指す。高校時代は野球の強豪校で甲子園を目指し、現在も社会人野球を継続。

【PROFILE】
前田 菜光(まえだ なみ)
入社を機に北海道から関東へ移住し、新しい環境で挑戦を続ける。強豪校でのバスケットボール経験を通じて培った粘り強さと安定したメンタルが強みで、スタジオ運営においても欠かせない存在として活躍中。趣味は音楽鑑賞。
Liiに関するnoteも公開中
▶Lii公式note
| 設立年月 | 2018年11月 | |
|---|---|---|
| 代表者 | 廣瀬 あゆみ | |
| 従業員数 | 従業員数:334人(2026年6月1日時点) | |
| 業務内容 | ・児童発達支援事業
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