大舞台の感動を支えるモノづくり。ジャスティスが広げるスポーツの可能性

株式会社ジャスティス 門柳 聡、當麻 展人、久保田 拓也

大舞台の感動を支えるモノづくり。ジャスティスが広げるスポーツの可能性

株式会社ジャスティス 門柳 聡、當麻 展人、久保田 拓也

スポーツグッズのライセンスビジネスを手がける株式会社ジャスティス。ラグビーワールドカップやNBAのグッズをはじめ、代理店として日本代表戦や各種国際大会の商材流通にも携わるなど、日本中の熱狂を彩ってきた。大舞台に関わり続けてきたジャスティスの哲学は「無茶しない」。コツコツと、でも確実に。同社で商品企画を担当する取締役の門柳聡さん、営業を担当する當麻展人さんと久保田拓也さんの3名に話を聞いた。

(取材・執筆:小林 千絵、編集:小西 秀人、中田 初葵)

ライセンスビジネスとは

──ジャスティス社が行っているライセンスビジネスとはどういうものなのでしょうか? 

當麻:サッカー、バスケットボール、野球、ラグビーなど、各スポーツにはジャンルごとにライセンスを持っているエージェントがおります。我々はその方々と話をして、日本国内でグッズを製造・販売できるライセンスを取得し、グッズを作って、スポーツ店や会場で販売する。それがライセンスビジネスです。

門柳:エージェントからお声がけいただくこともありますし、こちらからお話をしに行くこともあります。2019年の日本開催のラグビーワールドカップのときは、4年くらい前から交渉を始めて、契約を結ぶだけで半年くらいかかりました。でもあれは大成功でしたし、その流れで2023年のフランス大会のグッズも作らせてもらいました。

──交渉に半年もの時間がかかるとは…!世界的な大舞台の裏側にはそれだけ緻密で泥臭い交渉があるのですね。苦労の末に契約が成立。いよいよ「どんなグッズを作るか」という具体的なフェーズへと移っていくのでしょうか?

門柳:実は、「何でも作れます」という権利はほとんどないんです。ライセンスにも様々な種類があり、例えばアパレルなどは他社が展開されている場合も多いため、私たちはファンやサポーターが身につける「ファングッズ」をメインに企画・製造しています。「見る人が持つもの」と言うと分かりやすいかもしれません。

──そうしたファンとチームを繋ぐグッズを届けるために皆さんは普段どのような役割を担われているのでしょう。まずは、営業のお二人から教えていただけますか?

久保田:うちの会社は「企画」がデザインから生産までを担当し、僕たち「営業」がその完成した商品を全国のショップへ届ける役割を担っています。店舗様の意見を、直接企画部へ共有することもあります。 基本的にはスポーツ用品店さんへの提案がメインで、店舗を訪問して売り場を一緒に考えたり、新商品のご案内をメールで送ったりしています。

──スポーツ用品店以外にも営業をかけることはあるのでしょうか?意外な営業先があったら教えてください。

久保田:海外のサッカーチームやNBAのグッズは、インバウンド需要が高いので、スポーツとは直接関係のない、海外のお客様が集まりそうなお店にもアプローチすることがありますね。

當麻:スポーツ専門店に限らず、書店や大型ショップなど幅広く提案しています。時期やトレンドに合わせたアプローチを行っていますね。

──スポーツの熱狂が街のあちこちに広がっていく仕掛けを営業のみなさんが作っているのですね。一方で門柳さんが所属されている商品企画の部署はどんなことをされているのでしょうか?

門柳:ライセンス商品の場合は、デザイン画を描いて権利元に提出して許諾をもらい、サンプルを作成して確認と承認を得たうえで、量産に入り、最終チェックが通ったら流通させる、という3段階のプロセスが基本です。それとは別に、OEMやODMという形で、特定のチームから「こういう商品を作りたい」と依頼を受けて、絵型の提案から行う場合もあります。こちらはうちが工場のような立場で入る形で、Bリーグやラグビー、Jリーグの数チーム、プロ野球のチームなどでもやらせてもらっています。

成長の秘訣は「少数精鋭」「お客様の気持ちを考える」「無茶しない」

──ジャスティス社の設立は2004年11月。設立から今日までの約20年間で会社はどのように成長してきたのでしょうか? ターニングポイントがあれば教えてください。

門柳:数字的なインパクトで言うと、一番売上が上がったのは2019年の日本で開催したラグビーワールドカップです。その前だと、サッカーのクラブワールドカップが日本で開催されていた頃、海外の有名選手が来日した時も相当売れました。当時はまだ今ほど海外からの通販が浸透していなかったので、日本国内で生産・販売した我々のグッズを皆さんが購入してくださいました。

──まさにラグビーワールドカップは、日本中がワンチームになった伝説の大会でしたもんね。目に見える数字の売上以外で、会社として内面的なターニングポイントはありましたか?

當麻:門柳がこのタイミングで大きな国際イベントの組織委員会に出向することになったことが大きかったと思います。

門柳:2016年から2021年の4年9か月くらいですね。大型国際大会の組織委員会へ出向し、グッズ販売の責任者として国際機関とのデザイン調整や、スタジアム内の売り場だけではなく、街中の家電量販店やショップにグッズを並べる調整、さらには権利の管理まで、全般を統括していました。

──大黒柱である門柳さんが不在に…!それがジャスティス社の転機になったということでしょうか?

門柳:出向のお話をいただいた時、残る現場のメンバーに「任せていけるな」と思えたことが大きかったですね。だからこそ安心して出向を決断することができました。

當麻:商品企画などのモノづくりの現場のメンバーが、「自分たちが会社を支える」と奮起している姿が、一営業メンバーである僕の目から見てもひしひしと伝わってきました。

門柳:ちょうどその頃、初めての新卒採用もしました。電話の取り方もわからないところからのスタートだったので、かなり成長しましたね。そのあたりから、社員の数も増えていきました。

──ピンチをチャンスに変えて、新卒世代を育てていく。そんな風に組織が次のフェーズへと向かう真っ只中の2023年にご入社されたのが久保田さんですが、外から入ってきた久保田さんだからこそ見えるジャスティス社の成長の秘訣はどんなところにあると思いますか?

久保田:少数精鋭なところでしょうか。増えたと言っても、そこまで大所帯ではない。入社して最初に感じたのも「一人ひとりが責任を持って取り組んでいるな」ということでした。僕は、いわゆる第二新卒で入社したのですが、最初から任せてもらえる仕事範囲が広くて。それが自分の成長につながっていると感じています。

──門柳さんと當麻さんはジャスティス社の成長の秘訣をどう感じていますか? 会社全体で持っている共通の考え方や大切にしている想いなどがあれば教えてください。

當麻:それが秘訣かどうかはわかりませんが、共通してみんなが持っているのは「常にお客様のことを考えて動く」ということだと思います。営業ってゴリゴリ売り込むイメージがあるかもしれないですけど、うちは「嫌かな」と思ったら引く。無理に売り込んで関係が続かなくなるより、お店との距離を縮める方が大事だと思っているので。

門柳:お客様第一というのは前提で、そのうえで「身の丈にあったことをやっている」「無茶をしない」というのもジャスティスらしいことなのかなと思います。「この権利は欲しいけどこの金額は出せない」となったらすぐに手を引きます。以前いた会社では、例えばタンブラーを作るとして、欲しいのは50個だけど、1000円で売るために1万個作らないといけないなら、売るために1万個作る、というやり方をしていました。だけどうちは50個作るために1500円になるなら1500円でもいい、という考え方なんです。

──「大量生産して、大きく売る」という世界を想像していましたが、あえて身の丈に合わせて「無茶しない」という哲学は、とても新鮮で興味深いです。

門柳:その中で唯一無茶をしたのが、さっき話した2019年のラグビーワールドカップでしたよね。あれはチャレンジでした。もちろんリスクヘッジもしながら挑戦できました。

社員一人一人の「いつかはこういうことをやってみたい」の実現のために

──「無茶しない」というジャスティス社ならではの組織で皆さんが仕事をしていて特にうれしかったことや、やりがいを感じた瞬間を教えてください。

當麻:2023年のラグビーフランス大会があった際、現地視察として社員研修に行かせてもらったことです。現地のスタジアムの熱気や、海外ならではの物販スペース・販売の雰囲気を肌で体感できたことは、非常に貴重な経験になりました。

門柳:結局うれしかったことって、そういうことになるよね。関わる仕事のスケールがどんどん大きくなっていく実感をすることというか。そう言われると、僕も最初はJリーグのスタジアムの売店の手伝いから始まって、海外チーム来日の対応、MLB、ラグビー、オリンピックまで、扱うコンテンツがどんどん広がっていったことがうれしかったですね。

──まさにジャスティス社の歩みそのものが、扱うスケールの広がりに直結しているのですね。そうして手がける舞台が大きくなっていった先で、自分たちが作ったグッズを、街中やスタジアムで実際にファンの方々が手にしている光景を目にした瞬間は、やはり格別なものがあるのでしょうか?

當麻:もちろんそれはうれしいですね、思わず二度見してしまいます。

久保田:僕はもともと観戦したりグッズを集めたりするよりも「自分でプレーすること」の方が好きでした。でも自分が関わって作ったものを実際に身につけてみると、うれしくて。街中でそれを見かけたらなおさら。そこにやりがいを感じます。

當麻:自社で手がけた商品を子どもたちに提供して喜んでもらえたときも、この会社に入ってよかったと思った瞬間でしたね。

──これ以上ないやりがいですね。皆さんがそこまで仕事に熱量を持てるのは、やはりベースに「スポーツへの特別な想い」があるからなのでしょうか?

久保田:僕は小さい頃からサッカーをやっていたので、海外チームを複数扱っているのがすごく魅力的で、それが入社の決め手でした。今もそれが仕事の原動力になっています。

當麻:僕はもともとサッカーをやっていましたが、野球を見るのも好きで。この会社に入ってラグビーやバスケットボールの現場に行く機会が増えて、それまで見ていなかった競技にも興味が湧くようになりました。いろいろな競技に携われるのは、この会社のいいところだと思います。

門柳:スポーツって爆発力があるじゃないですか。キャラクターと違って、選手が突然引退したり移籍したりすると何が起こるかわからない。以前携わった大型の国際大会のグッズは、会場で売れなかった分、お店に行列ができたりして。そういう爆発力はスポーツならでは。そういうものに携われることが面白いなと思います。

──では会社としての今後の展望を教えてください。

門柳:一歩一歩「コツコツと積み上げていくこと」ですね。単に規模や数字だけを追い求めるのではなく、新しい種目や領域へのチャレンジを積極的に進めていきたいと思っています。

──新しいことというのは、取り扱う種目を増やしていくということですか?

門柳:基本的には。例えば今関わっていないバレーボールチームだったり、eスポーツだったり。あとはまたラグビーワールドカップが日本で開催されるときにも関わりたいですし、できれば夏季オリンピックにもちゃんと関わりたいと思っています。まだまだ先の話ですけどね。

──皆さんのお話を聞いていると「無茶しない」という考え方にすべてが集約されている気がしました。無理せず、好きなスポーツで、お客様のことを考えて取り組む、というスタンスが全員に共通してあるんだなと。

當麻:着実に実績を重ねてきた中で、おかげさまで現在は新しいステージに向かっています。だからこそ、ここからさらに一緒に組織を盛り上げてくれる新しいメンバーの存在が必要です。

門柳:一人ひとりの担う役割や幅は広いですが、その分お互いを深く信頼し合える環境があります。次は新しく入ってきてくれる仲間も含めて、みんなが描く「いつかこんな面白いことをやってみたい」という情熱や夢を、会社としてしっかり形にできるようサポートしていきたいですね。

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【PROFILE】 

門柳 聡・写真左
柔道やテニスを経験し、現在の趣味はゴルフと釣り。座右の銘は「去る者追わず来る者拒まず」。今後の目標は、富士山登山に挑戦することだそう。

當麻 展人・写真右
マイブームはスポーツ観戦。座右の銘に「明日やろうはバカ野郎」を掲げる熱い一面も。今後は新しいスポーツとして注目を集めるピックルボールにも挑戦してみたいそう。

久保田 拓也・写真中央
幼少期からサッカーに打ち込み、趣味はサッカーとスノーボード。座右の銘は「死ぬこと以外かすり傷!」と語るタフな心の持ち主。今後は一人旅に出るという新たな目標に挑戦したいそう。

第1位

第2位

第3位

第4位

第5位

設立年月 2004年11月
代表者 中山宏
従業員数 18名
業務内容

・サッカー日本代表公式ライセンス商品の流通・販売
​・欧州強豪サッカーチーム公式ライセンス商品の製造・流通
​・NBA公式ライセンス商品の製造・流通・販売
​・MLB公式ライセンス商品の製造・流通・販売
​・オールブラックスライセンス商品の製造・流通・販売
・スポーツエンターテイメント商材の流通・販売
・スポーツエンターテイメント商材のOEM

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