「海外野球を見ると多くの選手の目の下が黒い!」
「アイブラックをつけるとどうなるの?」
野球の試合観戦をしていると試合以上に気になることも多々ありますよね。
あなたは、野球選手が身に付けている”あの存在”に疑問を持ったことはありませんか?
今回は、目の下につける黒いもの(アイブラック)を紹介します!
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目の下が黒くなっている野球選手を見たことありませんか?
あの姿に1度は疑問を持ったことがある。そんな方も多いと思います。
あの黒い〇〇の正体は、アイブラックといいます。
アイブラックにはグリースやステッカーなどのタイプがあり、これはアクセサリーではなく、プレーを行なう上でのメリットがきちんと存在します。
日中の試合などフライを捕るとき、太陽の光が強いとボールが見えにくくなることがあります。また、ナイターや屋内球場でも照明がかぶって見えなくなることもあります。
野球を経験したことがある人は分かると思いますが、目の前が真っ白になってボールを見失ってしまうのです。
そんな現象を軽減させるために、野球選手はアイブラックを付けます。
では、この現象が起きる理由、そしてなぜアイブラックをつけることで軽減できるのかを見ていきましょう。
まず人間は、目の下に当たって反射する光を眩しいと感じています。
その反射した光が強いと、目のコントラスト感覚が狂い、ボールと空が同化したように見えてしまいます。結果的に、ボールを識別することが難しくなるのです。
※コントラストとは、視覚情報における明暗や色彩の差異を意味する語。
テレビで野球中継を観ているとき、フライを見失い、ぼーっと突っ立った状態でエラーしてしまう選手を見たことはありませんか。
それはこの現象が原因なのです。
これを軽減するために開発されたアイブラックですが、その起源は1942年までさかのぼります。
アメリカンフットボールの選手が、ミツロウ、パラフィン、すすを独自で調合してつけていたものが始まりとされています。
当時は正式なアイブラック商品もなく、また科学的根拠もありませんでしたが、2003年のとある実験において、科学的な効果が実証されることになります。
A アイブラックのグリースを塗った人
B アイブラックのステッカーを貼った人
C ワセリンを塗った人
被験者を上記の3グループに分け、自然の直射日光の中でコントラスト感度を検査しました。
この実験の結果、アイブラックのグリースは、ワセリン、防眩ステッカーよりも太陽下においてコントラスト感度の改善に効果があると結論づけられました。
しかし、その後の実験では、眼の色や男女間でも効果に差があるなど、様々な考察が現れたため、さらに精度の高い実験が2021年現在でも続いています。
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このように実用的なアイブラックですが、日本のプロ野球ではあまり目にする機会はなく、どちらかというとメジャーリーグの選手に多く見られます。
これにはいくつかの理由があります。
▼顔の彫りの深さ
西洋人の方のように、遺伝的に顔の彫りが深い選手は、目の下の光を受け止める面積が広く、その分大きな光を目に反射させることになります。
逆に、アジア人の方は彫りが浅く、アイブラックをつけなくても、比較的太陽光を苦にしないため、これが日本とメジャーのアイブラック着用者の差に影響していると考えられます。
とはいえ、もちろん顔の骨格は千差万別なので、自身がアイブラックが必要だと感じた場合は着用してみることをオススメします。
▼デイゲームの多さ
日本では基本的にシーズン中のデイゲームは土日祝の休日に開催され、平日のナイトゲームと比べるとその数は少ないです。
逆にメジャーでは比較的デイゲームが多く、球場によっては住宅地にあるがゆえ、ほぼデイゲームしか開催されない球場もあるほどです。
アイブラックが活躍するのはほぼデイゲームとなるので、メジャーの選手にアイブラック着用者が多いのも納得できますね。
このように、骨格や運営事情によって、日本の選手はあまりアイブラックをつける習慣がありません。
加えて、太陽光対策にはサングラスをつける選手がほとんどで、これがアイブラックがいまいち浸透しない原因のひとつでもあります。
そんな中、日本のプロ野球の試合でアイブラックを着用している代表的な選手をご紹介します。
・丸佳浩 選手 【読売ジャイアンツ】
2021年現在は巨人で活躍する丸選手。
古巣の広島東洋カープ時代からアイブラックを着用し、移籍後も試合によってサングラスとアイブラックを使い分けています。
・松田宣浩 選手 【福岡ソフトバンクホークス】
2020年の日本シリーズで着用していた姿が印象的でしたが、そもそも本拠地の福岡PayPayドームは太陽光が関係ないはず。
実はドーム内の光線が強いことが原因で、太陽下と同じような現象が起きることがあるようです。
今後ドームの光線が問題化し、アイブラックによる効果が具体的になれば、アイブラックを着用する選手が増えるかもしれませんね。
今回は、野球で見られる、目の下の疑問を取り上げました。
アイテムの名前、利用するメリットなど理解出来たでしょうか?
現在の日本プロ野球界では、アイブラックがトレンドマークとなることもありそうですね!
是非注目してみてください!
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