絶対に勝てる勝負がしたい。超負けず嫌いな帰国子女が、インターンで得た最大の価値観とは

ドイツ体育大学院生/スポジョバインターン 森川 稜

絶対に勝てる勝負がしたい。超負けず嫌いな帰国子女が、インターンで得た最大の価値観とは

ドイツ体育大学院生/スポジョバインターン 森川 稜

サークル活動。アルバイト。部活動。海外旅行。ボランティア。

長くも短い学生生活。色んな事に挑戦したいと、桜舞う入学式には誓っていた。

はずなのに・・・

ふと、振り返ってみると「あれ?自分の誇れる経験って一体なんだろう?」「大学生活、これを頑張った!って言えるものはなんだろう?」そんな風に、感じる事はありませんか?学生生活の限られた時間の中でアナタは何に挑戦しますか?

今回お届けするのは、ドイツ体育大学の大学院生、森川稜さんのインタビュー。森川さんはオンライン授業の傍ら、1年足らずの間に2社のインターンを経験。現在は現役学生としてスポーツ動作解析を研究しつつ、幼少期から憧れていたスポーツメーカーでの仕事に携わっています。

「経験して価値観がガラッと変わった」

「学生はインターンしたほうが絶対良い!」

そう言い切る彼が、インターン期間中に学んだこととは一体…?


(取材:構成=スポジョバ編集部 荻野仁美)



コロナで帰国を余儀なくされた大学院生が出会った仕事とは

ーー森川さんは現在25歳でドイツ体育大学の大学院生。ちょっと変わった経歴なんですよね?

森川:はい(笑)大学は早稲田大学スポーツ科学部で、将来はスポーツに関わる仕事に就きたいとずっと思っていました。大学院に進学し、交換留学プログラムでドイツ体育大学に半年間、留学。元々アメリカ育ちというのもあって、ドイツの空気感がすごく自分に合っていて、期間中はとても楽しく学び、過ごせたんですよね。だから「半年で帰りたくない…もっとここで学びたい」と思い、留学プログラムの終わる頃に両方の大学院に自分の希望を伝え、早稲田大学院を中退して、ドイツの大学院に編入しました。

ーーなるほど!ドイツ体育大学ではどんな事を学んでいたんですか?

森川:ドイツの大学院では、授業とは別にアメリカの企業との共同開発チームにいまして、ランニングシューズのソール開発にも携わっていました。僕が一番やりたいスポーツの商品開発の分野で、すごく遣り甲斐を持って取り組んでいたのですが、いよいよ本腰入りそうな時にコロナの影響で一時帰国となってしまいまして…。

ーーそれは残念…。いつ頃のことですか?

森川:2020年3月に日本に帰国しました。共同開発プロジェクトには関われないし、授業も日本からオンラインで受けるという形になりました。でも、僕、コロナのせいにするのが、絶対に嫌で。こんな状況だからこそ出来ることって沢山あると思っていて。そこで、将来の為にもなること、かつお金がなかったので「稼げる方法ってなんだ」って考えて。フリーランスのエンジニアになりました。

ーーえぇっ!いきなりなれるものですか!?

森川:2ヶ月ほど自宅で独学しました。独学と言っても、どうしたらフリーのエンジニアとして活躍できるかを勉強しただけです。ロードマップなんてネット上にいくらでも落ちてますから、結局やりたければ誰でもやれます。何がやりたいか決まっていれば、あとは情報取りに行くだけなので、そんなに大変じゃないですよ。

ーー『やろうと思う』から『実際に行動する』が大きな違いなので凄いと思います…。いつ頃からフリーランスのエンジニアとして活動を始めたのでしょうか?

森川:3月4月は勉強して、5月には稼ぎ出すって決めていたので、実際には5月から仕事をクラウドワークスで受注していました。オンライン授業の空き時間にエンジニアに没頭していて、結構稼げるようになったんですが、「あれ?待てよ。好きなことするために生きてるのに、なんでお金の為だけにやってるんだろう」って気が付いて。今、学生やっているのもスポーツの仕事に就きたいからなのに。そこでスポーツに関するインターンを探し始めました。





好きなことでインターンを。「悔しい」の気持ち

ーーそして出会ったのがスポーツウェルネスブランドのベンチャー企業。どうやってその会社に入ったのですか?

森川:twitterでその会社でインターンしている子を見つけて「興味があるのでお話聞かせてくれませんか?」ってDMを送りました。電話で話してみたら、偶然にもその会社が僕がやりたい商品開発の部署を拡大するタイミングで!それで社長に繋げてもらって、熱意が伝わってインターンとして働けるようになりました。それが7月の終わりですね。

ーーやりたかった商品開発の仕事ですね!具体的な業務内容は、どういったものでしたか?

森川:商品開発全般です。マーケリサーチして、販売計画立てて、製品を作ってくれる工場を探して、デザイナーと一緒にサンプルを作って、ECサイトのエンジニアと打ち合わせしてローンチする。みたいなプロジェクトマネジメント全部です。

ーーすごい!!全く商品がない状態から、世に出るまでの全てのフローですね!!

森川:そうです。これを5商品担当していました。でも、その会社でのインターンでは悔しいって気持ちが大きいですね。

ーー「悔しい」ですか?

森川:はい。とにかく周りのレベルがめちゃめちゃ高いのと、僕が職務経験あまりないから、報連相のやり方ひとつとっても、毎日たくさん指摘を受けました。仕事も遅くて、とにかくずっと仕事が出来ない側の人間でした。色んな業務を担当させてもらったので本当にすごく勉強になったけど、成果を残せなくて「悔しい」という気持ちの方が大きいです。

ーー自分に何が足りないのかを知ったのも、実務を積んだからこそですね。それが1社目のインターン。2社目・スポジョバのインターンでは、どんなことを意識して働いているんですか?

森川:「今度は結果を残してやる」って決めてて。まずは上司に「何に困っていますか?」ってヒアリングして、その解決策を自分で考えて提案することを意識していました。具体的に行ったのはフォルダの管理から、マニュアル作り、SEO記事の管理などです。SEO記事を書いているインターン生たちは個で動いている子たちが多かったので、オンラインミーティングを開いて、コミュケーションをとれるようにして、チームとして目標に向かって、連動して行ける仕組み作りもしましたね。自分の提案も発言も沢山できたし、なんでもやってみたいことを挑戦させてもらえた感覚があって、本当に充実しています。





居場所は与えられるものじゃない。2社のインターンを通して変わった価値観

ーー2社のインターンを経て、森川さんの考えや価値観に変化はありましたか?

森川:そうですね。インターンを始める前までは、お金がどうしても頭にありました。お金もらえないと働きたくなかった。でも、最初のインターンでたたきのめされましたね。誰にも必要とされない事の方がよっぽど怖いと思うようになりました。

ーー必要とされない…ですか。

森川:頭に強く残っているのは、社員の方に言われた「居場所は自分で作るもの」っていう言葉です。ポジションがなくても自分で作る。それはなんとなく出来ていたような気がするんですけど。商品開発のポジションは僕が入るまでなかったから。

ーー当たり前のようにポジションが用意されているわけではないということですね。

森川:はい。更にそこからの仕事も自分で作るもの。自分がやりたい事って、基本的に成果を残せていればやらせてもらえるので、チームで自分が輝けるかどうかも自分次第。最初にインターン始めたばかりの頃は、上に言われた事をこなしてるだけだったんですよね。でもそれは違う。いま思うと甘かったですねー(笑)

ーー社会人になってからも、その姿勢は常に求められますよね。

森川:そうですね。期待をいい意味で裏切っていかないと。1社目のインターンでは成果がなかなか残せないから、どんどん仕事を巻き取られていってしまって。最終的には工夫のしようがない簡単な業務しか回されなくなってしまいました。正直きつかった…。そんな経験から、お金をもらう事よりも頼られる存在でいる事の方がずっと大事になりました。

ーーそれこそ2社目・スポジョバのインターンで意識されていたことですね。

森川:僕はスポーツの仕事に就きたいって考える人に、なり方を示してくれるプラス、スポーツ専門職の人にインタビューした記事をまとめるサイトを作りたかったんですよ。まさにスポジョバがそうなんですが、だからこそココでは絶対に自分の力を発揮しようって頑張ってました。結果、いろんな人から頼ってもらえて。必要とされたのが実感できて、本当に嬉しかったんです。あと、やっぱりお金じゃないなって気づくこともできた。

ーー2社のインターンを通して、森川さんの中で価値観が「お金<居場所」に変わったわけですね。

森川:極論言うと、人に褒められたいんです(笑)「すごい」って思われたいし、頼られたい。必要とされるとめちゃくちゃ嬉しいじゃないですか。じゃあどんな人が必要とされるかっていうと、人に出来ない事が出来たり、困ってる事を解決したり、めんどうな事を効率化してくれる人。求められる場所で、人の役に立つことをひたすらやっていく事が大事かなと思います。





世界最速スプリンターに勝つ方法と、ビジネスで生き残る方法は同じ

ーー現在は、大学院に在籍しながら大手スポーツメーカーで契約社員として活躍されているとのことで、具体的にどんな業務に携わっていますか?

森川:もともとやりたかった商品開発の分野です。細かいところでいうと、値札とケアラベルのデータの登録もやっています。

ーー実際に働いてみていかがですか?

森川:今、僕がそのデータ登録の自動化に取り組んでいます!今まで手作業でやっていたためヒューマンエラーが発生していたそうなんです。入社して5日目くらいに、これ絶対、自動化出来るなと思って。土日にプレゼン作って、月曜日に部長にプレゼンしてOKもらって、実際に今、そのプログラムを組んでいます。

ーーすごい!まさにインターンで学んだ「自分でポジションを作る」が体現されていますね!

森川:はい!そのあたりを評価してもらえて、部長から「他の大きな仕事もお願いしたいから、いろんな社員に信頼してもらえるよう、そのまま引き続き頑張ってくれ」って言われてめちゃくちゃ歓喜しています!これからも「自分で仕事を作る」というのは大事にして働きたいなと思っています。

ーーそんな経験も踏まえて、今、大学生でインターンをしようか悩んでいる人たちにすすめますか?

森川:もちろんです!どの企業でもいいからやった方がいいと思います!

ーーどこでもいいんですか?

森川:どこでやるかって重要じゃないと思うんですよ。意識するべきことは結局どこも同じだから。ただ売ってるものや関わるものは自分が好きなものの方がいいと思う。僕の場合はスポーツでしたけど、それなら頑張れるから。会社が大手でもベンチャーでも活躍できる人はどちらでも活躍できる。どこでも必要とされる人って、人にはないスキルを持っている人。そのスキルを身につけるための手段がインターン。インターンは人より秀でる何かを身につけに行くイメージですね。

ーーインターンって社会人になる前のプレデビューみたいな感じですかね。森川さんは、すごく先々を考えている印象です。

森川:ある先生から教わった「100m走でウサイン・ボルトに勝つ方法は、ボルトよりも先にスタートすること」っていう言葉好きなんです。それがビジネスにも当てはまるんだとインターンで学びました。ビジネスでも人より多く働いたり、人よりも早く始めることで勝てるんだなって(笑)。そういう意味では、大学1年生からインターンをすることをオススメします。いや、絶対やったほう良い。僕は「1年生からやりたかったな」と強く思うので!




▲[左]スポジョバ事業部長 [右]森川さん


【PROFILE】

森川 稜(もりかわ・りょう) 1995年アメリカ・カリフォルニア州生まれ

幼少期の多くをアメリカで過ごした帰国子女。スポーツのバックボーンはサッカーとバドミントン。小学校6年生から日本で生活し、早稲田大学スポーツ科学部に進学。卒業後は語学力を活かしドイツ体育大学院へ留学。新型コロナウイルスの影響で一時帰国中だが、ドイツ体育大学院に籍を置きながら、大手スポーツメーカーの契約社員としても活躍中。

趣味は、大好きな彼女の写真をSNSに上げる事。「めちゃくちゃ可愛いんすよ~」と取材中何度もつぶやいていた姿が印象的。


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