「野球の守備位置って決まっているの?」
「守備シフトは効果あるの?」
野球の試合を見ていると、状況によって守備側の選手の立ち位置が変わっていることに気づく方も多いのではないでしょうか?
今回は守備シフトについて紹介します!
【野球に携わりたい方必見!】
野球には、打順や背番号など様々な番号がありますが、実は守備位置にも番号が存在します。
1=ピッチャー(投手)
2=キャッチャー(捕手)
3=ファースト(一塁手)
4=セカンド(二塁手)
5=サード(三塁手)
6=ショート(遊撃手)
7=レフト(左翼手)
8=センター(中堅手)
9=ライト(右翼手)
プロ野球を観戦していると、これらの数字はスコアボードで確認することができます。
多くの場合は、打順は漢数字で表示され、守備番号は1、2といったアラビア数字で表示されます。
今日の試合は誰がどこのポジションを守っているか一目で分かるため、覚えておくと大変便利です。
守備位置には、「ショートは二塁と三塁の中間あたり」というように大体この辺りを守るというセオリーがあります。
しかし、攻撃側の作戦やランナーの出塁状況によっては、変則的な守備位置にチェンジすることがあります。
これを一般的に「守備シフト」と呼びます。
これはアウトを取る確率を上げるための作戦の1つです。
プロ野球においても、打球がほぼ左方向に飛ぶとデータで予測できる打者に対しては、右方向を捨てて、守備側が全体的に左側に寄ることも度々あります。
それでは代表的な守備シフトをいくつか見てみましょう。
文字通り通常の守備位置から、やや前にポジションを移動します。
例えば二塁ランナーが俊足の場合、外野手の前に落ちるヒットでも、本塁まで帰ってくる可能性があります。
外野手の位置を前にすることで、ヒットになる打球をフライにしたり、打球が外野手の前に落ちたとしても、外野手から本塁までの距離が短いため、二塁ランナーは外野手からの返球に警戒して、三塁でストップする確率が高くなります。
また、三塁にランナーがいる場合は、内野が前進守備にシフトします。
これは、内野に打球が転がり、三塁のランナーが本塁に走ってきた時に、すぐに本塁へボールを投げられるようにするためです。
これが満塁の場合だと、打球が転がれば三塁ランナーは必ず走ってくるため、内野手が素早く本塁への送球でアウトを取り、その後、キャッチャーが一塁にボールを投げて、打者もアウトにするゲッツー(アウト2つ、ダブルプレーとも呼ばれる)も狙えます。
ランナーが一塁or二塁にいる時に使用します。
文字通り、バント対策のシフトであるため、打者が送りバントの構えを取った、もしくはセーフティバントをする可能性が高い打者の際にシフトします。
ファーストとサードは、打球の威力を弱めて転がすバントを処理するため、先ほども取り扱った前進守備にシフトします。
セカンドとショートは、バントが決まった時に、バント処理者からの送球を捕る必要があるため、各々が入るベースの近くに、あらかじめシフトします。
バントが決まった時、ランナーが一塁にしかいない場合は、セカンドは一塁、ショートは二塁に入ります。
ランナーが一塁と二塁にいる場合は、セカンドは一塁ですが、ショートは二塁または三塁に入る可能性があるため、瞬時に状況を見極める必要があります。
ランナーが一塁にいる時に使用し、ゲッツーを取る確率を上げるためのシフトです。
サードは定位置、ファーストはピッチャーからの牽制球もあるため、ベースについており、セカンドとショートは二塁にやや寄ります。
このシフトを敷くことで、セカンドorショートが素早く二塁へ入ることができるため、ゲッツーの確率が高くなります。
一塁ランナーおよび打者が俊足であれば、より効果を発揮するでしょう。
ただし、一・二塁間、三遊間が広くなってしまうため、そこに打球を転がされると、ヒットになる確率は高くなってしまいます。
どのくらいベースに寄れば良いかのバランスが難しいところですね。
王とは、世界のホームラン王として有名な王貞治選手のことです。
これは王選手の打球傾向を分析した結果生まれたシフトで、選手個人の名前が使われるのは極めて珍しいケースです。
言うまでもなく、王選手がバッターの際に使われました。
王選手は左打者で、ボールを引っ張って打つ傾向が強く、右方向への打球が多い選手でした。
そのため、当時の広島カープ(現広島東洋カープ)の選手は、王選手が打席に立つと、全体的に右側に寄ったのです。
特に、サードはショートの位置、レフトはほぼセンターの位置と、通常では考えられない場所におり、左方向は大きなスペースがありました。
しかし、王選手は空いた左方向に打球を飛ばすことなく、さらに闘志を燃やして右方向へのヒットを量産し、自身のバッティングスタイルを曲げることはありませんでした。
これは、シフトはあくまでも確率を高めるものであり、バッターが超一流であれば、打ち取ることは難しいということを物語っています。
紹介したもの以外にも、守備シフトは攻撃作戦の数だけ生まれると言っても過言ではありません。
中には王シフトのような極端なシフトもありますが、デメリットも多く賛否両論が生まれることも確かなのです。
データをもとに、打ち取れる確率が上がる。
打球の飛ぶ方向を予測しているので、予測通りだった場合には守備陣の動き出しがスムーズになりやすい。
一定の場所に大きなスペースが生まれるため、そこを狙って打たれると、ただのヒットが長打になってしまう。
守備側の意図が攻撃側にばれるため、バスター(バントと見せかけてヒッティングする打法)などの作戦を用いられ、裏をかかれてしまう。
シフトに合うように打たせようとすると、ピッチャーが投げるコースが制限され、パフォーマンス低下につながる恐れがある。
野球はシフトを変えることで、守備の人数が増えるわけではないので、どこかを補強すれば、どこかに欠陥が生まれるようになっています。
そのため、相手のデータや打者を意識するあまり、自チームの持ち味を殺してしまうケースも多々存在します。
前進守備やバントシフトは、一般的に幅広く使われ、その理論は蓄積されていますが、
やはり打者個人のためのシフトは、思い切ったものも多く、その選手以外にも流用が効かないため、定着しないことがほとんどです。
とはいえ、守備シフトも実際に体感してみて初めて分かることが多いので、
野球の練習やゲームをやる際に、あらゆるシフトを試してデータを取り、そのメリット・デメリットを分析し、活用してみてください。
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