“愛”ある指導で子どもたちの人生のピースに。 体操教室「Piece Sports Gym」で自主性を育む指導を!

Piece Sports Gym 代表 宮内 純平、副代表 加藤 諒

“愛”ある指導で子どもたちの人生のピースに。 体操教室「Piece Sports Gym」で自主性を育む指導を!

Piece Sports Gym 代表 宮内 純平、副代表 加藤 諒

2023年10月、練馬区高野台に体操教室「Piece Sports Gym」がオープンした。始まってから1年足らずで会員数はすでに210人。前の職場で教えていた生徒たちも二人に教わりたいとこの教室にわざわざ足を運ぶくらいだ。

なぜ、彼らの指導はそこまで人を惹きつけるのか。

「いまは令和なのに、僕らは昭和ぽいんです(笑)」

軽快な掛け合いで場を和ませながら、二人はそう笑い合った。豊富なアイデアを持つ加藤さんと、社長としてそれを実行する宮内さん。役割は違っても、根本に持ち合わせる軸は同じだ。「誰よりも相手のことを思って行動する」。これまでにさまざまな経験を重ね、たくさんの人たちからの教えを受け止めてきたからこそ、自分のなかの正しさを押し付けず、相手を思いやる強さをもつ。

そんな彼らが、今度は誰かの人生の一部になるために。宮内さんと加藤さんが作り上げる体操教室の思いと、これからイメージする新しい世界について話を聞いた。

(取材・執筆:伊藤 千梅、編集:伊藤 知裕、中田 初葵)

子どもたちの人生のピースに

──まずは会社名の由来を教えてください。

宮内:会社名はパズルのピースで「一部」という意味を込めています。生きていくなかで、これまでに出会った先生からもらった言葉や、経験などが、人生の一部になっていることもあるのではないでしょうか。なのでこの教室を卒業して振り返ったときに「ピースのあの先生がいたから今の自分があるんだな」と思ってもらえるような存在になりたいと思ってつけました。

──素敵な由来ですね!お二人にはそのような存在がいるのですか?

宮内:2歳の頃から体操を教えてもらったコーチがまさに自分が目指している存在です。体操を始めたばかりの頃はやりたくなくてずっと逃げ回っていましたが、何度も「やろうよ」と声をかけてくれたことで、気づいたら体操にハマっていました。ご飯を食べた後すぐに倒立しているような少年になったのは、そのコーチがいたからかなと思います。

加藤:僕は中学校のときに出会った先生ですね。辛い練習などから逃げたくなる時もありましたが、その先生が「大会でそうなったらどうするんだ」「辛いことからも、逃げるな」と伝えてくれました。そのときは泣きながらやっていましたが、結果的に体操は大学まで続けて、インターハイ、国体、全日本選手権、全てに出場することができました。自分はもともと嫌なことから逃げる人間でしたが、たくさん喝を入れられ芯の部分で強くなれました。先生のおかげで成長できたと思います。

宮内:僕も学校の先生でいうと、高校生のときの野球部の顧問に「当たり前のことを当たり前にやりなさい」というのは散々言われました。挨拶や返事について厳しく指導してもらった経験は大きかったと感じています。

──お二人が経験されたことは、その後の人生にも活きてきましたか?

宮内:「当たり前のことを当たり前に」というのは、社会人になっても活きた部分だと思います。

加藤:最初に入社した会社では、入って2週間で店長を任されました。右も左もわからないまま半年間1人で回していて、今思うとがむしゃらにやっていましたが、そこで必死に歯を食いしばれたのは、つらいことにも立ち向かってきた経験があったからだと思います。

──人生の一部になっている言葉や経験があって、今のお二人へとつながっているのですね。

加藤:そうですね。自分の人生を形作っているピースは一つではなく、いろんな出来事をつなげていった結果だと思っています。逃げるなという言葉をはじめ、その他の経験や感情等の様々なパーツが集まって今の自分がいるイメージです。

宮内:今の自分たちは過去の原体験からできているからこそ、僕らの教室に通う子どもたちには、1つでも2つでも、うちでなにかを経験してほしいなと思っています。

──教室の子どもたちの人生の一部であるために、何を一番伝えていきたいですか?

加藤:一番は、「今を楽しむ」ということです。

宮内:楽しんでもらいたいというのは本当にそうですね。僕は、体操も野球も、全てのことを楽しめたからこそ続けてこられました。僕のなかの“楽しさ”の定義は、ふざけて楽しいことだけではありません。どちらかというと、体操の技を一所懸命練習し、できるようになったときの高揚感とかですね。頑張って乗り越えた先に「気持ちいいな」と感じられるような楽しさを、一つでも感じてもらえたらいいですね。体操に限らずそういう感覚で楽しめるものを見つけていくことで、人生も楽しくなるのではないかと思います。

加藤:「この瞬間」にしかないことは多いと思うので、今を大事にしてほしいですね。その瞬間の積み重ねで、今後の人生に壁があったときも乗り越えていってほしいです。

考える力を育む15分間の自主練

──子どもたちに対して熱い想いを持っているお二人ですが、Piece Sports Gymはなぜ少人数という形を取っているのでしょうか?

宮内:少人数制であることで、運動量がしっかり取れることは一つポイントだと思います。運動しに来ているのに、元気が有り余ったまま家に帰るのはもったいないと思うので、なるべく体を動かしてもらえる環境を整えています。少人数制と言いながら、ふたを開けてみたら人数が増えてしまっていたという教室もあるので、うちは定員で区切って、必ずこの人数で回しましょうねと徹底してやっています。

──通われる子どもたちのことを考えて作られた指導の形なのですね。教室内で大切にしていることを教えてください。

宮内:質問を投げかけるようにしていますね。もちろん、初めての子にはこちらから指導しますが、ある程度の回数を重ねてきたら、すでに話した内容について理解しているかのチェックも含めて質問していきます。それに答えてもらいながら、実際にその通りに体を動かしていこうね、と。1回2回では思い通りに体は動かないので「じゃあどうする?」という質問を投げかけ、またフィードバックしつつ考えてもらうことを繰り返しています。

加藤:自主練は、レッスンの間に15分間あるんですよ。実はそこを一番大事にしているかもしれません。自分自身も体操競技をやってきましたけど、やらされるのではなく、自分から取り組む方が伸びます。体操が好き、これができるようになりたいと、練習に没頭できる時間を大事にしてほしいという目的で、自主練を設けています。今の子たちは先に正解を与えられてしまう環境で育っているので、自分で考えることをあまりしないような気がしています。でも社会人になったら誰も助けてくれないし、自分で考えることが多くなるので、子どものうちから自分で考える力をつけてほしいなと思います。

厳しくも“愛”をもった指導を

──これからも教室に通いたいという子どもたちが増えていく中で、どんな人と一緒に子どもたちを育んでいきたいですか?

宮内:なにか目標がある人がいいですね。今後こうなりたいという思いが明確にあると辛い状況でも頑張れると思っています。僕も社会人1年目から漠然と社長になりたいという思いがあったので、きつい環境でも頑張れました。あと、優しい人がいいですね。加藤はこれまでに大変な思いを色々してきているから、人の痛みがすごくわかる人です。僕は、痛みに気づける人が一番優しい人だと思っています。加藤のそういうところが好きで、尊敬しているからこそ一緒にやりたいと思っています。

加藤:会社としては、自分の思いを形にできるようにしたいですし、マニュアル通りじゃなくていいと思うんですよ。だから自分の意志をちゃんと持っている人のほうがいいですよね。その思いを形にしてあげたい。あとは、愛のある人がいいです。僕らも愛を持って指導してもらったからこそ、ここまで来れたと思うので。

──具体的に“愛”とは、どういうものだと思いますか?

加藤:誰よりも相手のことを想って行動すること、ですかね。誰よりも信じて、大切にする。その子がどんなに逃げ回ってたとしても、愛を持って接し続けたら、結果的に出会えてよかったと思ってもらうことにもつながるんじゃないかなと思います。自分自身、以前も同じような業界にいたんですけど、指導や運営の面で大変なときに頑張れたのも、子どもたちのことが好きだったからです。店舗の子たちは、自分の子どもだと思っていました。400人以上の子どもたちのことをメモして向き合うのは大変でしたが、彼らの成長を感じたときはうれしかったし、楽しかったですね。

──子どもたちとの心のつながりを大切にされているのですね。

宮内:令和らしくなくて、昭和っぽいんですよ(笑)。今の時代はなんでも認めて承認していくことが増えていますが、とはいえダメなものはダメだと思うんです。だから僕らはダメなものに関しては、厳しく伝えます。

加藤:自主性を育むために考えさせることも、時代と反しているかもしれません。けど、大事なことだと思いますし、親御さんもわかってくれていてありがたいです。だからついてきてくれるお客さんも増えて「こっちの方面にも教室を出してほしい」といった声も増えてきました。子どもたちにも、辛いことやきついことを乗り越えてもらいながら、一緒にがんばりたいです。

ここに関わる全ての人を想う

──どんな時も子どもたちを想い、愛を持って指導されているお二人ですが、どのような会社を目指されているのですか?

加藤:自分の思いを形にできる会社にしていきたいと考えています。働く自分たちの価値を高めて、やりたいことを思い描き、それを形にできるようにしていきたいです。

宮内:立ち上げからまだ日が浅いため、スピード感を大切にしています。他の企業だとやりたいことが実現するまでに時間がかかりますが、ここではそういったやりたいことが実現しやすい環境であると言えます。

──働く方々のことも大切にした会社を目指されているのですね。最後に、今後の目標を教えてもらえますか?

宮内:きちんと売り上げを作って社員に還元することは、僕が大事にしていきたい部分です。働いている人を大切にしていきたいからこそ、いかに利益を生んでいくか、無駄なものはないかを検討していきます。そのためにも、店舗の拡大はしていきたいです。

加藤:やっぱり子どもや保護者が求めていることに応えていきたいと思っています。店舗数を同じエリアに急増させるとか、大手になりたいとかは思っていません。店舗拡大でいうと、利用する方々が求めているところに出していきたいですね。現状だと私たちの出身の徳島や千葉とか。

宮内:これから新しく入ってくる方々がいる中で、どんな人にとっても今が一番楽しいと思える環境を作っていきたいです。楽しく取り組めるからこそ結果も付いてくると思っています。だからこそ、みんなが楽しいと思える環境を作りたいです。

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【PROFILE】

宮内 純平

千葉出身。2歳~小学5年生まで体操を続け、その後は様々なスポーツに取り組む。体操教室での店長の経験や指導員の経験を積み、Piece Sports Gymの立ち上げを行った。

加藤 諒

徳島出身。体操を10年続け、インターハイや全日本インカレ出場などの実績を残す。指導員や主任の経験を経て、宮内とPiece Sports Gymの立ち上げに携わった。

第1位

第2位

第3位

第4位

第5位

設立年月
代表者 宮内純平
従業員数
業務内容

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