競馬が好きな人なら、騎手の隣にいる「バレットさん」を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
「美人すぎるバレット」などとしばしば注目を集めるバレットですが、バレットとは具体的にどのような役割を担っているのでしょうか?
またバレットになるにはどうすればいいのでしょうか?
この記事では競馬の「バレット」について徹底解説します!
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『バレット』とは競馬に関係する仕事の一つで、レース開催時に騎手(ジョッキー)をサポートする役割のことをいいます。
競馬を見たことがある人なら、競馬場内で青いビブスを身につけて仕事をしているバレットさんの姿も目にしたことがあるのではないでしょうか?
バレット(valet)とは、英語やフランス語で「従者」を意味する言葉です。文字通り、騎手のそばに付き従って身の回りの世話などの雑務を行います。
騎手のサポートをバレットが行うのは、日本だけでなく世界各国の競馬シーンでも一般的なことのようです。
また、日本では騎手個人がバレットを雇う契約形態になっているため、騎手の年収が高い中央競馬で働くバレットが比較的多くなっています。
地方競馬であっても、騎手年収が高い南関東競馬などではバレットを雇う騎手がいるようです。
バレットとは何なのか分かったところで、バレットの詳しい仕事内容を見ていきたいと思います!
バレットの仕事内容について詳しく解説します!
バレットはレースで使う「鞍(くら)」や「腹帯(はらおび)」などを用意して、既定の重量(=斤量(きんりょう))になるように重りで調整を行います。
競馬では、レースごとに競走馬が背負う重量(騎手の体重+馬具の重量)が決められていて、これを守らない場合は、失格や出場停止など騎手に対して重いペナルティが課されることもあります。
例えば中央競馬では1日に12レースも行われることもあり、次の出走までの間隔が30分ほどしかないこともしばしばです。
過密なスケジュールのなかで騎手が騎乗に集中できるように、重量の調整のように細かくて慎重な対応が必要な仕事はバレットが担っているのです。
レース間では馬具の交換だけでなく、騎手の着替えのサポートなどを行うのもバレットの仕事のひとつです。
ジョッキーベスト、ゴーグル、手袋、鞭(むち)などの用意をしておき、騎手がスムーズに着替えられるようにサポートします。
また、レース間に着替えの洗濯や乾燥などを行うこともあります。
レース当日の騎手は、短いレース間隔のなかで検量やマスコミの取材対応をしながら次のレースの準備もしなければならず、とにかく過密なスケジュールで動いています。
騎手の負担を少しでも減らせるように、上記で紹介した具体的な仕事内容以外にも細かいサポートや気遣いが求められるでしょう。
比較的バレット制度が浸透している中央競馬を例に、バレットとして働くまでの流れを解説します。
《バレットとして働くまでの流れ》
①騎手がJRA(日本中央競馬会)に対してバレットを雇う意向を伝える
②バレット候補がJRAの適性試験と面接を受ける
③合格したら騎手個人と契約を結んでバレットになれる
バレットはJRAに雇用されるわけではなく、騎手個人と契約して騎手から報酬を受け取ることになります。
給料や年収についても契約をする際に騎手個人との相談で決まります。
JRAの適性試験と面接さえクリアできれば特別な経験や資格は必要ありません。また年齢や性別などの要件も不問です。
ですが、騎手の身の回りの世話をするとなると、騎手の立場に対する理解や信頼関係が不可欠になります。
そのため、実際にバレットになるのは騎手の親族や知人などの身近な人が多いようです。
例えば、JRAの池添謙一騎手は実の妹を、田辺裕信騎手は師匠である調教師の小西一男さんの娘をバレットとして雇っています。
このようにバレットは騎手の身内で完結してしまうことも多いので、求人が世に出回ることはほとんどありませんが、インターネットでバレットを募集する騎手もいないわけではないようです。
騎手の関係者ではない人がバレットになるとしたら、バレットがいない騎手の情報などを積極的に収集して、チャンスが来たらいつでも掴める状態にしておくしかないかもしれませんね。
ちなみに、バレットになった場合は馬券の購入は禁止されます。
また、ジョッキールームなど仕事に関係がある場所には入れますが、それ以外の関係者施設に立ち入ることはできません。
バレットになれば、騎手を一番近くで支えられるようになる一方で、競馬を「楽しむ」立場ではいられなくなるという覚悟が必要です。
競馬に関わる仕事はバレットだけではありません。
バレットの他にはどんな仕事があるのか気になる方はこちらの記事をご覧ください!
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