「憧れの舞台に立てるチャンスがあるなら、絶対にチャレンジしたい」
そう真っすぐな目で語るのは、2026年9月25日に開幕(開幕戦はホーム・SAGAアリーナ開催)を迎えるBリーグチーム「佐賀バルーナーズ」にご入社された水田さん。大学時代の男子バスケ部マネージャーという原体験から、一度は異業界へ。
その後、教員免許を活かして高校の教壇に立ち、バスケ部の顧問としてバスケに関わってきましたが、どうしても諦められない夢がありました。
スポジョバを通じて入社された方のその後を追う企画「スポジョバ採用ファイル」。
新しいアリーナ、新しい土地で始まった水田さんの挑戦に迫ります。
(取材・執筆:中田 初葵、編集:池田 翔太郎)
——本日はどうぞよろしくお願いいたします!まずは、スポジョバとの出会いから教えてください。
よろしくお願いします!実は、私が最初にスポジョバを知ったのは今から6年ほど前の大学生の時なんです。
——ええっ!6年前ですか? スポジョバが立ち上がって間もない頃ですね。
そうなんです(笑)。当時は仕事を探していたというより、学生向けのキャリア支援の求人が掲載されていて、そこに一度応募したのがきっかけでした。当時から教員免許の取得を目指して勉強していたのですが、「何かスポーツに関わる活動がしたいな」と思って検索していて見つけたのがスポジョバでした。その時からずっと名前は頭に残っていましたね。
——スポジョバの大先輩ですね…!そこから時を経て、今回の転職活動で本格的に使ってくださったのですね。数年ぶりにサイトを開いてみて、いかがでしたか?
大学生の時と比べて、求人の種類がとても増えたなというのが率直な印象でした。特に私はずっとバスケをやっていたので、「いつかBリーグに関わっていきたいな」という思いがずっと胸の奥にあって。転職をまだ本格的に考えていない時期からも、なんとなくスポジョバさんでBリーグの求人を眺めるのが日課になっていました。他の大手求人サイトに比べて、Bリーグのチームの求人が多かったですし、何より情報が明確で分かりやすかったです。

——ありがたいお言葉をいただけてスタッフ一同本当に嬉しいです…!他社の求人サイトやエージェントサービスも並行して使われていたと伺いましたが、スポジョバならではの違いはどこに感じられましたか?
サポート面で違いを感じました。今回の転職活動では、スポジョバのキャリアアドバイザー(CA)である隅谷さんに担当していただいたのですが、とても熱い方で(笑)。今回は隅谷さんが紹介してくださった企業ではなく佐賀バルーナーズに行くことを決めましたが、面接のポイントや企業が求めている人物像を資料にまとめて提示してくださいました。短い時間の中でやるべきことをはっきりと伝えてくださったことがすごく心強かったです。
あとはBリーグチームの取材記事も複数読んでいました。
——隅谷もきっと喜ぶと思います!取材記事も読んでくださって非常に嬉しいです!ちなみにどの記事が印象に残っていますか?
仙台89ERSに採用された女性の方のインタビュー記事です。読みながら、「どういう気持ちを持った人がスポーツ業界に採用されているのだろう」「自分が抱いているスポーツへの思いは、この業界の求めているものとマッチしているのかな」と自問自答していました。実際にスポジョバを使って採用された方の成功談だったので、とても参考にさせていただきました。
——採用ファイルをご活用いただき本当に嬉しいです。私が書いた記事が水田さんの背中を押し、今こうしてインタビューできているなんて感無量です。そんな水田さんが、数あるBリーグの求人の中から「佐賀バルーナーズ」に応募しようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?
実は私が人生で初めて生で観戦したBリーグの試合が、佐賀バルーナーズの試合だったんです。
——ええーっ!それは運命ですね!
大学時代に友達と旅行がてら佐賀に行って、当時のアリーナで観戦したんです。その時の興奮が心の中にずっと残っていて。だから、いざ自分がBリーグで新しくキャリアを始めるってなったときに、「自分が初めてBリーグに出会ったこの場所からスタートできたら、すごく”エモい”な」って思ったんです。だから求人を見つけた瞬間に「ここだ」と思って、応募しました。

——素晴らしいめぐり合わせで佐賀バルーナーズと出会った水田さんですが、バスケはご自身もやられていたのですか?
やっていました。選手としては中学校と高校の6年間です。大学に入ってからはプレイヤーとしてではなく、男子バスケ部のマネージャーに転向しました。
——ご自身でプレーする楽しさもきっと感じられていた中で、あえて「マネージャー」を選んだのはなぜでしょうか?
大学に入るタイミングで「もう部活はいいかな」と思っていたんです。でも、大学の授業でたまたま男子バスケ部の部員と同じクラスになる機会があって、彼のプレーを間近で見る瞬間がありました。そのときに「え、この人めちゃくちゃ上手いな!」って衝撃を受けたんです。でもまだチームではレギュラーじゃないと聞いてどんなチームなのだろうと興味が湧いて、気づいたら入部していました。
――プレイヤーとしてご自身がコートで輝く楽しさから、一歩引いて支える役割に変わった水田さんですが、マネージャーという仕事の魅力はどこにあると感じていますか?
選手が最も輝くのは試合の舞台です。だからこそこの人たちが試合でいかにベストを尽くせるかを考え、その環境を整えてあげることは確かにマネージャーの仕事であり、魅力であると考えています。
でも私はこの選手をもっと外部の人にも「知ってほしい」という思いが強くなったんです。当時はSNSの更新を担当していたのですが、「このセンターの選手はこういうプレーができるし、ポイントガードの選手はこんなこともできるし」っていうのが、実際に外部の方々から注目してもらえたり反応をもらえたりすることが、私にとって最大のやりがいであり、活動の糧になっていました。

——私は支えるということがマネージャーという仕事の魅力だと思っていましたが、周りにもっと知ってもらう環境を整えることが魅力だということに驚きました!私のことも知ってほしい!とはならなかったのですか?きっと私だったらそう思ってしまいます…!
それは全くなかったですね。私からすると「プロの選手を見ている」ような尊敬と憧れの感覚でした。だから「どうやったら新入部員の紹介をたくさんの人に見てもらえるか」とか「どの時間帯に練習場所を確保するのがチームにとってベストか」を考える方が、私にとってははるかに楽しかったですね。その頃から将来はスポーツを支える裏方として、人を支える業界に行きたいなと憧れを抱くようになりました。
——スポーツ業界に行きたいという思いを持ちながら、大学卒業後はスポーツとは違う一般企業に就職されたと伺いました。初めての社会人生活はいかがでしたか?
ちょうど新型コロナウイルスが流行していた時期だったため、スポーツ業界全体が打撃を受けたこともあり、採用自体も活発だとは言えない状況でした。そのため、一社目は全く別の企業へ就職をしました。携帯端末を販売する仕事をしていましたが、ショップに携帯を買いに来る中高生の姿を見るたびに、大学で取得した教員免許のことが頭をよぎるようになったんです。せっかく頑張って取得した免許を使わないのはもったいないという気持ちと、やっぱり「バスケに関わりたい」という思いがありました。それなら、教員になって、部活動の顧問という形でバスケに関わる方法があるんじゃないかと思い立ち、教育業界へ転職しました。
——教育とバスケを結び付けて転職されたのですね。教育業界でバスケに関わる楽しさはどんなところに感じられましたか?
バスケ部の顧問として選手を見ているなかで、やっぱり信頼関係をどう築くかというところが一番大切だと学ばせてもらいました。大学のマネージャー時代にも同じことを考えていましたが、それ以上に深く多くのことを学ばせてもらいました。
——それほど充実した教員生活を送りながら、なぜ4年が経った今、再びスポーツ業界へ転職を決意されたのでしょうか?
学校の部活動という枠組みは、あくまで「その学校の、そのバスケ部の子どもたち」だけに魅力を伝える環境です。顧問として日々向き合う中で、バスケの魅力をもっと広く、たくさんの人たちに伝える活動がしたいなと思ったんです。学校の中にいるだけでは、どうしてもその発信の範囲に限界があると感じました。もっと大きな規模で、地域や全国の人たちに向けてバスケの魅力を伝えていきたい。その夢をどうしても諦めきれなくなりました。
——ご入社されて数ヶ月が経ちましたが、ぶっちゃけ働いてみていかがですか?
まだ正直、業務内容も自分にはできることが限られているので毎日仕事を覚えることに必死です。ただ、この会社の中にいる皆さん全員が同じ方向を向いているなというのはとても感じるので、居心地がよいです。

——ご入社されて間もない中で社内の雰囲気や目指す部分をしっかりと理解されていらっしゃるんですね。ちなみに「営業職」で選考を受けられたと思うのですが、今はどんな業務をされているのですか?
営業で選考を受けさせてもらったのですが、色々なことを経験してみたいという気持ちもあり、現在はチケッティング業務をしています。
——チケッティングをされているのですね!少しずつ業務を覚えていらっしゃると思うのですが、チケッティングの面白さは何か感じられていますでしょうか?
バスケの楽しさを世の中に広く知ってもらうためには、何よりもまず「会場に足を運んでいただくこと」がスタートラインになります。でも、今までバスケを生で見たことがない方、Bリーグに触れたことがない方にとって、アリーナに行くための「最初の一歩」はかなりハードルが高いと思っています。その重い最初の一歩をどうすれば出しやすくなるのかを、様々な角度から戦略を立てて行えるのがチケッティングの面白さであり、魅力であると感じ始めています。
——確かに会場に1回来てもらいさえすれば、面白さを感じてリピートしてくださるとBリーグファンである私も勝手に思っています(笑)。大学のマネージャー時代の経験が活きていると感じられる瞬間はありますか?
まだ明確に感じられた瞬間はありませんが、やっぱり「この選手の魅力を知ってほしい」「このチームの魅力を伝えたい」という気持ちは今も変わっていません。佐賀バルーナーズというチームをもっと県内や県外の方にも知っていただきたいですし、その根底の思いはマネージャー時代から活きているなと感じます。
——チームや選手の魅力を伝えたいとのことでしたが、ちなみに水田さんから見て佐賀バルーナーズとは一言でいうとどんなチームですか?
「誰がコートに出ても、同じバスケができるチーム」だと思います。特定のスター選手だけに頼るのではなく、誰が交代して入ってもチームの戦略とクオリティが保たれている気がします。

——水田さんのそのお言葉から憧れや尊敬の念を感じます。フロントスタッフの組織についてはいかがでしょうか?
社内にいる皆さんが本当にポジティブな方が多く、だからこそ同じ方向を向いて取り組むことができるのだと感じました。毎日慣れない業務に必死ですが、先輩方が前向きに引っ張ってくださるので、仕事に対する不安などは今のところ全然持っていないですね。
——今回大好きなバスケを仕事にするという夢を叶えられました。ですが、「好きを仕事にする」ことに対して、ご自身の中での恐怖や不安はなかったですか?好きを仕事にすることで、しんどくなってバスケが嫌いになってしまうリスクもあるのかなと思ったのですが…!
周りの人からも「好きを仕事にするとしんどくなるよ」という意見はたくさんいただきましたし、そのリスクも理解していました。でも、自分自身が気になったことや、やりたいと思ったことはチャレンジしてみるのがいいと思っていて。自分が憧れていたところに入れるチャンスがあるのなら、人生は長いですし多少辛いことにも立ち向かい挑戦することに価値があると感じています。教員生活で子どもたちとお別れするときも挑戦することの大切さを話させてもらったくらいですし、自分が抱いている憧れや夢は、自分が納得いくまで追求していくのがいいと思っています。
——新しいアリーナである「SAGAアリーナ」の雰囲気はいかがですか?昨シーズンの試合も画面越しからでも圧倒されるほどの一体感と歓声でした。
2026年4月のシーズン最後のホームゲームに、少しだけ手伝いに行かせていただきました。やっぱり新しいのできれいですし、「お客様の声がダイレクトに選手に届きやすい」アリーナの構造だなと感じました。ただ、私自身が完全にプレイヤー目線で試合に集中しすぎてしまって(笑)。これからもっと、このアリーナを日本一熱い場所にしていきたいですね。

——今後佐賀バルーナーズのスタッフとして新しく挑戦していきたいことはありますか?
まずは目の前の業務をしっかりと覚えることはもちろんですが、ゆくゆくは自分自身のアイデアを社内に提案できるようになりたいです。チームを知ってもらうための提案だけでなく業務を行う上での効率化だとか、自分が感じたことをしっかりと伝えていきたいです。
また、前職で部活動の指導をしてきた経験があるので、スクール事業なども何かしら関わってみたいなという思いもあります。
——今までの水田さんのキャリアが、活かせそうな業務や環境がたくさんありそうですね。Bリーグはこれから「B.PREMIER」という新しいリーグ構造へと変わっていきます。今後バスケ業界がどうなってほしいか、水田さんの思いを聞かせてもらえますか?
まだ分からない部分もたくさんありますが、これまで以上に「チームがどれだけ地域に深く根ざしていけるか」が大切になってくると思っています。それぞれの枠組みを超えて、その地域の方々にとってチームが「なくてはならない存在」になってほしいですね。
——最後に、一人の人間「水田 成美」としてどんな存在でありたいですか?
常に「自分で発信できる人間」でありたいです。今回の転職活動も、私が「スポーツ業界に行きたい」と自分で動いたからこそ今佐賀バルーナーズという素晴らしいチームにいることができています。だからこそ、これからも自分が現場で感じたこと、考えたことを恐れずにしっかりと言葉にして発信し、周りに影響を与えられる人でありたいです。

【PROFILE】
水田 成美(みずた なるみ)
マイブームは読書。特にノンフィクション系の小説を読むことが好きで、「本を読まないと分からない、その当時の登場人物の気持ち」を読み解くのが面白いそう。
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