「もっともっと⼈⽣をオモロく」リィが“運動”で世界をドキドキさせる

株式会社リィ CEO・廣瀬 あゆみ、COO・羽田 孝

「もっともっと⼈⽣をオモロく」リィが“運動”で世界をドキドキさせる

株式会社リィ CEO・廣瀬 あゆみ、COO・羽田 孝

「もっともっと⼈⽣をオモロく」。そんなメッセージを、単なるスローガンではなく“宣誓”として掲げるのが、株式会社リィ(Lii)だ。同社は現在、スポーツ特化型児童発達⽀援施設「Lii sports studio」を全国展開中。⼦どもたちに良質な運動の機会を届ける場づくりに注⼒している。リィが信じるのは、運動がもたらす“⼼と⾝体”へのポジティブな影響。⾃⼰肯定感や幸福度を育むものとして、運動は⼈⽣を変える⼒をもっている。その信念を裏打ちするのが、理念やビジョンを“宣誓”として社内に浸透させる独⾃の仕組みだ。掲げる⾔葉に⾏動がともない、社員⼀⼈ひとりの実践にまで昇華されている。「80億⼈を運動でドキドキさせたい」——。世界を⽬指す株式会社リィが、“運動”で描く未来とは。CEO・廣瀬あゆみさんと、COO・⽻⽥孝さんに話を聞いた。
(取材・執筆:伊藤 千梅、編集:伊藤 知裕、池⽥ 翔太郎)

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「会議の前に運動」⼀貫性で“らしさ”づくり

──事業を⽴ち上げた経緯を教えてください。

廣瀬:現在の事業へ転換したのは、コロナ禍です。私を含む当時のメンバーの強みを⽣かして、運動に軸⾜を置いた児童発達⽀援「Lii sports studio」の1号店をオープンしました。発達に課題のあるお⼦さまがスイミングスクールに通えなかったり、体操教室を辞めざるを得なかったりと、運動の機会を奪われている状況がありました。そのようなお⼦さまも、Liiで運動すると集中して運動に取り組めたり、 園で落ち着いて⽣活したりできるようになるんです。すぐに2号店、3号店の展開が決まり、今は26店舗(2025年7⽉現在)を運営しています。この事業を続けていくなかで、運動が⼦どもの成⻑だけでなく、関わるスタッフの⼼⾝にも良い影響を与えていると感じました。そこからは、より運動を広めるような新しい事業や取り組みをしています。

──運動の⼒を強く実感したのは、事業を始めてからなのですね。

廣瀬:そうですね。私⾃⾝は幼少期はずっと⽔泳をしていましたし、中学校・⾼校でバレーボール、⼤学からはラクロスと、常に運動が近くにありました。ですから、運動が好きですし、運動が持つ⼒や可能性を感じていました。その上で、運動を通して何かサービス提供をしたいという思いが、確固たるものになったのは、⾃分たちの事業を通して顧客やスタッフが変化していく姿を⾒てからですね。仮説が確信に変わった瞬間でもあります。

──⽻⽥さんは、いつからリィに関わっていますか?

⽻⽥:創業前から(廣瀬)あゆみさんとはつながりがあり、会社を⽴ち上げた当初もアドバイザーとして関わっていました。1年前からはCOO兼CHROとして参画しています。

──お⼆⼈はさまざまな会社を経て、現在リィを経営されています。他の会社との違いはどんなところで感じていますか?

廣瀬:⾃分がこれまで働いてきた会社と圧倒的に違うのは「めちゃくちゃ運動すること」です。顧客に届けるものを⾃分たちがやらないのには疑問を感じますよね。運動の⼒を⼼から信じているからこそ、⾃分たちの⽣活や会社にも取り⼊れています。

⽻⽥:リィはとにかく細部にまで「リィらしさ」というユニークネスを⼊れることにこだわっています。どこの会社もかっこいい理念や⾏動指針を掲げていますが、実⾏できていないことも多い。でも僕らは創業当時から⼀貫して徹底的にやっていることが、何よりも⼤きな違いです。例えば、会議の初めに全員で運動をします。また「ドキドキポイント」という福利厚⽣があり、運動時間や⼼拍数データに基づいてポイントを⽀給し、好きな商品の購⼊や寄付に活⽤する制度も作りました。アスリートが試合前にウォームアップするように、新⼊社員研修を「ウォームアップ研修」という名前にするなど、とにかく“運動”に特化しています。この⼀貫性がリィの強みです。変わったことをやる会社はたくさんありますが、他の会社がうちを真似しても「リィ」にはなれません。

廣瀬:⼼から信じていることをやっているんです。私たちは運動の会社で、世界中に運動を広めることを使命としている。それを全員が理解したうえで働いている。そこが他社とは違うところです。

MVVから“宣誓”へ 「もっと」に込めた思い

──元々は「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)」を掲げていましたが、2024年から「宣誓」にリニューアルしたそうですね。

⽻⽥:僕はこれまでいろいろな会社のMVVを作ってきましたが、決まったフレームワークに⾔葉を⼊れるのは、誰かにコントロールされている気がすると感じていました。そこでリィらしさを追求しようと考えて、他の会社がいいなと思っても真似できない「宣誓」を作りました。運動の会社で「宣誓〜!」ってやると、イメージが湧きますよね。

──宣誓には「もっともっと⼈⽣をオモロく」という⾔葉がありますが、「⼈⽣をオモロく!」というのはミッションの時にも掲げていました。

廣瀬:これは私が創業前から思っていることですが、幸せかどうかは、⾃分⾃⾝が決めることです。パートナーがいるから、⼦どもがいるからといった条件で幸せになれると思っている⼈が多いですが、そうではありません。⾃分が今の状態で幸せだと思えるか、決められるかが重要です。⾃分の⼈⽣を主体的に⽣きれば、どんな環境、条件でも、⼈⽣をオモロくできると思っているので、啓蒙していきたいという思いがあります。

⽻⽥:そのために僕らが最⼤限にできることが、運動だと思っています。良質な運動機会をつくればつくるほど、幸福度が⾼まり、能動的に⽣きられる⼈が増えるという研究結果もあります。⼈⽣をオモロくしたい⼈は⼤勢いるはずなので、会社としてきちんと運動にコミットをしていきたい。「もっと」という⾔葉を重ねながら、より⼈⽣をオモロくできる⼈が増えればいいなと思っています。

──「もっと」という⾔葉は「Lii ism(リィ・イズム)」にも使われていますね。

廣瀬:創業期は、少ない⼈数で⼤きな⽬標に挑戦していたので、⼀つの指針を掲げる必要があったと思います。ただ会社を拡⼤するにあたり、多くの仲間に関わってほしいと思っています。そのため、⼤きな挑戦が苦⼿でも、挑戦を⽀えることが得意な⼈がいるように、働く⼈にとって⾃分がどういう⼼持ちで働きたいかを選べるように階層を分けました。それが「Lii ism」です。「Lii ism」は「Regular(レギュラー)」、「Advance(アドバンス)」、「Board(ボード)」の3段階があり、それぞれ難しいことは書いておらず、すべてのスタッフが働きやすくなるようにしています。

⽻⽥:「Lii ism」の中には「More Playful!もっと遊び⼼を持とう!」や「More Healthy!もっとヘルシーでいよう!」という⾔葉があり、宣誓の「もっともっと」とリンクさせています。当初は「Be PLAYFUL」や「Be HEALTHY」にしようと考えていましたが、各々の当たり前の基準が異なるなかでポジティブに「もっとやろうぜ」という意識をもつために「More」という単語に変更しました。

廣瀬:HPで最初に出てくる「RU PUMPED?(ドキドキしてる?)」も、⾃分たちにとって⼤事な問いかけです。「ドキドキ」という⾔葉には、⼼拍を上げることで健康や幸福感を得られる意味があります。他に、⼦どもの頃に味わった⻘春の⽢酸っぱい思い出や、たくさんのチャレンジをしたことを忘れないというニュアンスも含んでいます。

──HPには「野⽣の感情を取り戻す」という⾔葉もありました。

廣瀬:本来の⼈間らしい感情的な部分を出せるのが、運動やスポーツの良さなんじゃないかなと思っています。社会を形成していくために制限されることも増えていますが、スポーツの場では、感情を表に出すじゃないですか。それがすごく⼈間らしいなと感じるんです。

──社内で感情をぶつけ合うことも?

廣瀬:経営陣でブレインストーミングした時は、基本的にバトルです(笑)。ボードメンバーで喋っている時は、感情が溢れますし、スポーツをしている時に近いかもしれません。

⽻⽥:まさに「Board ism」にも「互いにドキドキするプレッシャーを与え合う⾼次元な関係性を築く」というものがあります。例えば強いチームは、ダメなプレーをした選⼿がいたら、指導者ではなく選⼿同⼠で指摘し合いますよね。そういったオーナーシップを僕らももって、⾃分たちで組織をより良くできる体制を作ろうとしています。⼤⼈は「感情を出すな」「怒ったり、泣いたりしたらダメ」と⾔われがちです。でもスポーツの場では勝てば泣いて喜ぶし、負けると悔しくて怒ることもあります。だから前提条件の揃う社内では、感情を表現することもありますね。

「運動創造企業」が世界80億⼈を幸せにするために

──これからのリィにはどんな⼈が必要ですか?

⽻⽥:ありきたりですが、宣誓と「Lii ism」への共感と体現にはこだわっています。その前提がないと、運動を広めることはできません。運動が苦⼿だとしても「運動はいいよね」と思ってくれる⼈が必須です。

廣瀬:「Lii ism」には3つの段階があるので、ポジションに応じて共感してくれる⼈が来てくれると嬉しいです。私たちのようにボードメンバーとして世界への目を向けられる⼈も、いちスタジオの⼦どもたちに⽀援を届けたい⼈も、それぞれの項⽬を約束できる⼈であってほしいです。

──今後の⽬標についても教えてください。

⽻⽥:リィは運動の会社なので、僕らがスポーツチームの経営をすることには取り組んでいきたいと思っています。今は3on3バスケのチーム創設を⽬指しており、早ければ来季からプロスポーツチームを作り、参⼊したいです。そして僕らは⼥性の多い会社でもあるので、⼥⼦プロリーグにも興味を持っています。あゆみさんは元々バレーボールをやっていましたし、元バレーボール⼥⼦⽇本代表の⽵下佳江さんや、現在の男⼦⽇本代表・⼩野寺太志選⼿も顧問に⼊っていただいています。今後はバレーボールブランドの⽴ち上げも計画しています。

廣瀬:既存事業としては、最初は100店舗作ることを⽬標にしていましたが、今は200店舗を⽬指しています。そのためには「100じゃない、200だ!」という強い思いの⼈が必要です。私たちは「世界80億⼈を幸せにしたい」ので、まずは国内にくまなく届けたい。さらにその先では、海外の⼈をどうやったら幸せにできるか考えていく段階で、共にリィを世界へ連れていってくれる⼈がいてほしいですね。英語が話せるかどうかというよりも、世界に向けて運動を届ける“同⼠”を求めています。私たちは世界⼀のスポーツ関連企業になることを⽬指しています。30年以内にNIKEを超える!ということを⽬標として、世界80億⼈全員を運動でドキドキさせるような、世界⼀の「運動創造企業」を創っていきたいです。

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【PROFILE】
廣瀬 あゆみ(ひろせ・あゆみ)
⼤学卒業後、複数の会社で務めた後、2018年に株式会社リィを創業。当初の⼈材事業から転換し、「もっともっと⼈⽣をオモロく」という思いからスポーツ⽀援施設である「Lii sports studio」を主軸に事業を展開している。運動経験豊富で、良質な運動を広めることに情熱を注いでおり、第24回 Japan Venture Awardsでは地域貢献特別賞を受賞している。

⽻⽥ 孝(はだ・たかし)
2018年から経営アドバイザーとして株式会社リィに参画。2024年6⽉よりCOO兼CHROに就任。廣瀬さんとともに、「Lii sports studio」の全国展開を推進し、多くの⼦どもたちが運動を通じて成⻑できる環境づくりに尽⼒している。

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