「アディショナルタイムって何?」
「時間の決め方は?」
「ロスタイムとは違うの?」
90分間で行われるサッカーには、プレーが止まっていた時間を補うアディショナルタイムがあります。
これは、サッカーの特徴的なルールであると言えます。
今回はアディショナルタイムのルールや決め方、歴史、用語の意味について説明します!
アディショナルタイムとは、サッカーの試合において「試合が中断された分を延長する時間」と定義されます。
この中断された分とは、選手交代や怪我をした選手の手当てをする時、ボールがフィールドの外に出た時などの中断時間を指します。
さらに、ファールによってフリーキックが与えられた時や得点が入った際のゴールパフォーマンスの時間なども含まれます。
また、気温によって設けられる飲水タイムやクーリングブレイクもアディショナルタイムとして前後半それぞれに追加されます。
サッカーは1試合90分の試合時間で行われます。
詳細は45分(前半)、15分(ハーフタイム)、45分(後半)であり、ハーフタイムを除いて基本的に時計が止まることはありません。
そのため、前後半の45分が終わった後にそれぞれアディショナルタイムが設けられます。
これにより、競技時間外のプレーでロスした時間から不公平が生じないようにしています。
すなわち、遅延行為などの時間稼ぎは最終的にアディショナルタイムとして加算されるため意味がありません。
こうしたことから、フットサルやラグビー、バスケットボールやハンドボールなどのタイムキーパー制とは異なり、アディショナルタイムはサッカー特有のルールであると言えます。
アディショナルタイムは誰が決めるのでしょうか?
アディショナルタイムを計測しているのは「主審」です。
具体的な測り方は、主審が腕時計を2つ使用し、片方は45分間止めず、もう片方はプレーが中断される度に止めることでカウントします。
その差がアディショナルタイムです。
つまり、前後半ともに最長で45分、最短で0分ということです。
これを主審が判断し、第4の審判に伝え、第4の審判が電光掲示板にて表示します。
さらに、第4の審判は両チームの監督やベンチにも口頭で伝えます。
こうした仕組みでアディショナルタイムが設定されます。
ただ、知らせる時間は最小限の時間であり、例えば3分と表示されれば、アディショナルタイムは3分00秒~3分59秒となります。
では、アディショナルタイムは平均何分なのでしょうか?
アディショナルタイムの平均は前後半合わせて「約4分」と言われています。
つまり、90分の間に4分間プレーが中断されているのです。
ちなみに、今までのアデショナルタイムの世界最長記録はなんと「28分」です。
この時は、試合中に選手同士が接触し、ピッチ上で処置を受けた後、病院に搬送されたため、これほど長いアディショナルタイムが取られました。
「アディショナルタイムとロスタイムって一緒じゃないの?」と思ったことがある人は少なくないと思います。
答えとして、アデショナルタイムとロスタイムは「同じ意味」です。
つまり、アディショナルタイムは別名ロスタイムであり、ただ呼び方に違いがあるだけです。
では、なぜ呼び方が2通りあるのでしょうか?
そもそもロスタイムは日本のみで使われている和製英語であり、国際基準に合わせるという目的から現在ではアデショナルタイムという呼び方に統一されています。
さらに、ロスタイムとは「Loss of time(失われた時間)」の略、アディショナルタイムとは「Additional time(加えられた時間)」という意味であり、和訳をするとアディショナルタイムの方がポジティブな印象受けます。
これも呼び方が統一された理由の一つです。
この呼び方はいつから変わったのでしょうか?
2000年代以前はロスタイムと呼んでいましたが、2000年代に入るとアディショナルタイムと呼ぶことが増え、2010年代にアデショナルタイムで統一となりました。
つまり、ロスタイムはアディショナルタイムの前の言い方であると言えます。
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