日本にラグビー旋風を巻き起こした「ラグビーW杯2019日本大会」。
日本代表チームは史上初のベスト8となり、新たな歴史を作りました。
日本代表チームの素晴らしい活躍を支えた1つが姫野和樹選手の得意技である「ジャッカル」。
ピンチをチャンスに変えることのできるジャッカルは見ている人を魅了します！
今回はラグビーのジャッカルについて解説します！
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ジャッカルとは、タックルの際に倒れた選手からボールを奪う技です。
「ボールを奪うだけ？簡単じゃん」と思う方もいると思いますが、ジャッカルはかなり難しい技。
タックルで倒された選手はボールを手放さなければならないため、倒れた選手は味方にボールを繋ごうとします。
ジャッカルは倒れた選手が味方にボールを繋げようとする前に行わないといけないためタイミングが限られている瞬間技なのです。
倒れた選手がボールを地面に置いたらほかの選手がボールを奪いに来て、「ラック」（両チーム1人以上の選手が立ったまま押し合う）状態となります。
この状態になるとボールを手で触ってラックの外に出すことや、前方や横からラックに入り込むことは反則となります。
さらに、ジャッカルは立ったままの無防備な姿勢で行う必要があり、膝を付けて行うことは反則です。
ジャッカルに成功しボールを奪えれば、自分たちの得点のチャンスを獲得できます。
ボールを奪えなくても、ジャッカルで相手に圧力をかければ攻撃を遅らせることができ、相手がボールを離さずに保持してると反則となり「ペナルティーキック」を得られます。
ジャッカルは代表選手でも恐怖心を伴うプレーであるため、簡単に仕掛けられる技ではありません。
ジャッカルの名手である姫野選手は、タックルされても簡単には倒れない強靭なフィジカルを武器に、常にジャッカルを狙うタフな精神力を持ち合わせています。
ちなみに、「ジャッカル」という名前の語源は、このプレーを得意技とする「ジョージ・スミス選手」（元オーストラリア代表）のあだ名が「ジャッカル」だったことに由来していると言われています。
激しい密集戦の中でボールを奪い取る姿が猛獣のジャッカルに見えることからスミス選手のニックネームになったそうです。
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ジャッカルが難しい技とされているのは、仕掛ける難しさだけではなく常に反則と隣り合わせの技でもあるから。
ラグビーでは、ラックやスクラム（両チーム8名ずつが姿勢を低くして押し合うプレー）の際に手を使ってボールに触れることは反則です。
タイミングが重要なジャッカルでは、入り込むタイミングによってはハンドの反則を取られる可能性があります。
また、ジャッカルをした選手が相手選手に倒れ込むことは「オーバーザトップ」という反則となります。
さらに2018年から世界で適用されたルール改正により…
・タックルをした選手は1度自陣に下がってプレーをしなければならない
・ラック以前に相手プレイヤーが1人でも到着した瞬間、手は使えない
このようなルールになったため、ジャッカルを成功させるどころかジャッカルを仕掛けることすら難しくなっています。
以上のことから、ジャッカルのポイントは
・仕掛けることのできる条件が限られているため素早い判断と行動をすること
・相手にタックルされても倒れないフィジカルの強さ
このようなことがポイントだと言えます！
激しい体のぶつかり合いが起こるラグビーでは、ケガを防ぐためのウォーミングアップは非常に大切です。
ジャッカルに関わらず、練習前や試合前のアップは入念に行いましょう。
全身のウォーミングアップを行うことで、素早い動きを必要とするジャッカルに対応しやすくなります。
特に、ジャッカルの姿勢に直結する膝と股関節を伸ばすことは効果的です。
練習では、ジャッカルの姿勢を身に着けましょう。
ジャッカルの姿勢で注意したいのは以下の4点です。
・倒れた相手に足を密着させて腰を落とす
・股関節を曲げて胸を密着させる（スペースを作らないため）
・ボールを取る際は、手を下から入れてすくうように取る
・ジャッカルの姿勢で頭を下にしているとケガなどに繋がるため、首の角度は地面と平行にすることが目安
このようなポイントを押さえて正しい姿勢を身につけましょう！
また、先ほどもお伝えしたようにジャッカルは反則を取られやすい技。
ジャッカルに必要な技術やフィジカルを身に着けるだけでなく、反則を防ぐために周りを見ることも重要です。
そのためには、相手選手の癖を知ることが効果的だと言えます。
初対面の場合は厳しいですが、相手の癖を知ることで素早い対応をしやすくなるのでジャックルの成功率が上がります。
今回はラグビー用語であるジャッカルについて解説しました！
ピンチをチャンスに変えるプレーは見ているだけでも興奮します！
試合を見る際にはぜひ注目してみてください！
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