走りの基本動作を行う「スプリントドリル」をウォーミングアップでドリルを行う方も多いと思います。
ただ、自分が行っているドリルの目的を理解しきれないまま「なんとなく体を動かしてドリルを終わらせる」という方も少なくないのでは?
ドリルで動作の感覚をつかめば、走りも変わってくるはず。
今回は、陸上競技の短距離選手向けのドリルについて解説します!
陸上のドリルとは、走るための基本を身につけるために行うトレーニングのことです。
ドリルとは反復のことで、意識して行った動作を無意識に出来るようにするために行います。
また、毎回の練習のアップにドリルを取り入れることでルーティン化し、レース当日でも練習の時パフォーマンスが出来るようにする狙いもあります。
ドリルには体を温めたり、体の動きを良くするために行うものから、軸感覚を磨くドリル、走りの基本動作を習得するためのドリル、補強のために行うドリルなど様々な種類があります。
今回は、一般的なドリルメニューを紹介します。
ジャンプは、主に軸感覚を磨くためのドリルの1つです。
陸上では頭からかかとまでが一直線になっている状態(=軸)にさせる感覚を「軸感覚」と言います。
出来るだけ地面からの反発を大きく得るためには頭からつま先までを一直線にすることが大切だと言われています。
ドリルでのジャンプは、ひざはあまり曲げずに、地面からの反発を利用して行うようにしましょう。
この時うまく続けられない場合は、体の軸が出来ていないのかもしれません。
軸感覚は走る上でとても重要なものですが、感覚をつかむのが難しいため、まずは上にジャンプする動作で確認していきます。
肩甲骨回しは、主に体の動きを良くするためのドリルです。
肩甲骨の周りの筋肉をほぐし、可動域を広げるのが目的です。
速く走るには足の動かし方と同じくらい腕振りが重要だと言われています。
肩に手の指を当てたままで腕を回し、肩甲骨をグルグル動かしながら歩きます。
肩をすぼめずに背骨から回すようなイメージで取り組みましょう。
股関節回しも、主に体の動きを良くするためのドリルです。
目的は、股関節の可動域を広げることと下半身の筋肉全体に刺激を入れることです。
股関節の可動域が広がれば、ストライドが広がると期待されています。
大きく股関節を回しながら歩きましょう。
左右だけでなく、前まわし・後ろ回しもすることで下半身全体の筋肉に刺激が入ると言われています。
ランジは、主に補強のために行われるドリルです。
陸上で特に大切と言われている裏側の筋肉「ハムストリング」を鍛えることが目的です。
裏側の筋肉は蹴る力に関わると言われていて、その中でもハムストリングは大きな筋肉であるため注目されています。
足を大きく前に踏み出し、腰を落とします。
この時、ついた足の膝は直角になるように腰を落としましょう。
一歩ずつ大きく踏み出しながら左右交互に行い、前に進んでいきます。
スキップは、主に軸感覚を磨くためのドリルの1つです。
ジャンプより、少しだけ走る動作に近づけて、軸を意識します。
ただ前に進むのではなく、きちんと軸を作り、地面からの反発を受けられているかを確認して行いましょう。
切り返しは、主に走りの基本動作を習得するためのドリルです。
他にもスイング動作、前さばきなど様々な呼ばれ方があります。
切り返しは、もも上げと見た目は似ていますが意識が違うと言われています。
もも上げは足を踏みかえる時にももを高く上げることを意識しますが、切り返しが意識するのは片方の足が接地した時には反対足がもう前に出ているという「足さばき」です。
テンポよく足を踏みかえながら、腕も振り、少しずつ前に進みましょう。
今回は、基本的なドリルを紹介しました。他にも様々なドリルがあります。
どんなにドリルが出来るようになっても、走りに繋げることが出来なければ記録の向上は狙えません。
ドリル動作の後は20~30mそのまま軽く走るなどして、走りに繋げることを常に意識しましょう。
陸上選手のアップについて気になった方はこちらをご覧ください。
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