夢を語り合った2人が同じ会社で業界を引っ張る!東京ヴェルディ・社員を直撃

東京ヴェルディ 鈴木雄大・佐川諒

夢を語り合った2人が同じ会社で業界を引っ張る!東京ヴェルディ・社員を直撃

東京ヴェルディ 鈴木雄大・佐川諒

夏に開幕した、今年のJリーグ

今回は、スポジョバでも求人を掲載していた「東京ヴェルディ」で働く社員にインタビュー。ファンデベロップメント部の鈴木雄大さん(35歳・写真左)とパートナー営業部の佐川諒さん(33歳・写真右)です。

実はお2人、大学時代に「スポーツビジネスを目指そう」と語り合った仲。

お互いに一般企業の社員を経て、同じ会社で部署を引っ張る存在に成長しました。

歴史あるクラブチームで今、何を目指そうとしているのか?そして、スポーツ業界に飛び込むために必要なものはなにか?お話を伺いました。

(取材・構成=スポジョバ編集部)



toB領域とtoC領域の責任者の2人。具体的にはどんな仕事?


ーー担当する部署について、改めて教えていただけますか。

鈴木:私の役職はファンデベロップメント部のシニアディレクター、つまり部長なんですけど、toCの領域を担当しています。チケット、ファンクラブ、グッズ、そしてホームタウン。4つの領域で、いかにサポーターを増やしていくかという部署に所属しています。

ーーヴェルディ自体は歴史もあるし、すでにサポーターがたくさんいそうです。

鈴木:2001年にホームタウンを川崎から東京に移しているんですけど、Jリーグの歴史で移転したチームはヴェルディだけなんです。もちろん昔からのサポーターもいらっしゃいますが、新しく応援してくださる方も増やし続けなければいけないという使命は持っています。

ーー佐川さんは営業部、つまりtoB領域に当たりますよね。

佐川:そうですね。新たなスポンサー企業様の獲得、そして既存のスポンサー企業様の満足度を高める仕事です。部署のマネジメントに加えて、自分自身も営業活動に出ています。私はもう1つ仕事があって、去年立ち上げた「ヴェルディカレッジ」というビジネススクールの事業の責任者をしています。

ーーヴェルディカレッジ?

佐川:高校生から大学生を対象に、サッカーやヴェルディが運営するesportsなどの様々なスポーツチームの現場を通して、これから社会で必要になるビジネススキルを身につけようというコンセプトです。0→1の事業を創る経験や失敗を恐れずチャレンジするマインド、課題解決の経験は社会で活躍する上で必ず役に立ちますよね。スポーツのみならずどこの業界に就職しても優秀だといわれる人材を育成していきたいんです。

ーースポンサー営業に関しては、契約を獲得して出資してもらう、というイメージはつきます。

佐川:それももちろんありますが、サッカーを通してどういう風に企業様に貢献できるかを重視しています。例えば企業様のプロモーションにチームや選手を活用して頂いたり、CSR活動として子ども向けのサッカー教室や障害者施設の訪問、さらには女性アスリートとのコラボレーションによるダイバーシティ施策の推進など、企業ブランディングに貢献できないかという形でこちらから提案させていただいていますね。






原点は、ビジネススクール。2人がヴェルディに出会った理由


ーーお2人は、どうして東京ヴェルディに入社されたんですか。

鈴木:私も佐川君も、大学時代に「ヴィッセルカレッジ」に通っていたんですよ。Jリーグのヴィッセル神戸が運営していたスポーツビジネススクールですね。もともとサッカーを学生時代やっていたこともあって、「スポーツ業界を目指したい」という気持ちはその頃からありました。そのあと一旦は他の業界の営業職に就職したんですけど、「30歳になる前に夢を叶えるための行動に移そう」と、決意したんです。28歳で大学院に行って専門知識を学んだんですけど、そこで「ヴェルディの営業職の募集が出ている」という情報を聞いて、面接に挑んだという感じですね。

ーー行動力に頭が下がります!最初は営業職でヴェルディに入社したということですが、前職の営業の経験も生きたのではないですか。

鈴木:前職でしっかり営業をやってきたので、営業そのものに関する心配はなかったですね。スポーツ業界のこともなんとなく大学から勉強はしていたし、あとは業界が変わった分売り物が変わった、という感覚でした。そういう意味では経験は生きたし、会社も私のスキルを買ってくれたんじゃないかと思います。

ーー佐川さんはいかがですか。

佐川:私もヴィッセルカレッジの経験を通して「スポーツの仕事をしたい」という漠然とした夢は持っていたんですけど、具体的に何がしたいとか、何を実現したいということを全く描けていなかったんですよ。20代半ばになり、「今の自分の実力ではスポーツ業界に通用しない」と感じたので、自分なりに誰にも負けない営業スキルや成功事例を作ったり、選手や学生のキャリア形成のノウハウを身に付けるためにリクルートに転職しました。そこで経験を積んでいたら、先にヴェルディで働いていた鈴木君が声をかけてくれたんです。

ーー選手のセカンドキャリアに目を向けたのはどうしてですか?

佐川:Jリーガーの方と過去に仕事をする機会があって、次のキャリアのことを考えているけど具体的にどうしたらいいかわからないという相談を受けていたんですよ。他の選手の事例にしても困っているというお話も聞きました。こんなに僕たちに夢を与えてくれた選手たちが、夢がない状態になってしまうのは、これはどうにかしないといけないと思い始めたのがきっかけですね。






「チャレンジ精神」と「スピード」。ヴェルディのすごいトコロ


ーー実際、東京ヴェルディに入社して印象はどうでしたか。

鈴木:自分の立場も変わってきたので、自分が仕事をするというところから周りをいかに動かすかというところにシフトをしてきました。人も増えてきて、兼務もなくなったので責任の所在が明らかになるという点ではよかったですね。

ーー人が増えると、いろんなチャレンジもしやすくなりそうです。佐川さんは?

佐川:意思決定のスピードがめちゃくちゃ早い会社ということですかね。ヴェルディカレッジの立ち上げも意思決定まで早かったですし、社長に直接意見を言える環境もありますし。周りにスポーツチームが増える中でいろんなチャレンジもしてきているので、早い意思決定はすごく僕たちにとってもやりやすい環境ですね。

ーー今年はコロナの影響で、開幕が延期されました。ファンにとってもチームにとっても、もどかしい状況だったと思います。

鈴木:そうですね、でも開幕までに考えたことがどれだけ実行できるかに尽きると思っています。我々もテレワークが続いていましたけど、業務量に関してはそれまでと変わらなかったです。シーズン中はどうしても目の前の試合に対する仕事の比重が多くなってしまうので、そういう意味ではシーズンに向けてのどんなことをしようかという「考える」時間が取れたのはプラスになったと思います。

ーー佐川さん、その点はスポンサー営業についても同じことが言えそうですね。

佐川:はい、逆に言うとものすごくポジティブに準備ができたなと感じています。1つ目は、協賛頂いたお金に対して、どう価値をリターンできるかということ。2つ目は、来年に向けてどうスポンサーを獲得していくかということに対する組織強化です。自分たちの現在地を把握し、来年に向けた仕込みの時間を作れているという意味ではプラスだし、鈴木君も言っているように「考える」力ができてよかったなと思っています。






夢を語り合った2人が同じ場所で。これからは自分たちが「ロールモデル」に


ーーこの記事の読者の中には、これからスポーツ業界に転職したいという関心を抱いている方もいらっしゃると思います。

鈴木:私の座右の銘は「自分の運命を決めるのは、チャンスではなくチョイスだ」。元々は英語の言葉です。自分の運命って、目の前に来たチャンスによって決まるのではなくて、自分自身のチョイスの積み重ねなんじゃないかって思うんですよ。私自身も20代の時に他の企業で働いていて、それもすごく幸せでした。でもスポーツ業界に行くために大学院に行ったり道をチョイスした結果、今の自分があります。「スポーツ業界に行きたい」と思っている方には、是非その眠っている心をこじ開けてほしいですね。もし迷っているならば、まず1つ何かをチョイスして、一歩踏み出せればいいんじゃないかなと思います。

ーー行動の先に、見えるものがありますよね。

佐川:私は「期限を決めて行動する」ということですかね。私は26歳で前職のリクルートに転職し、30歳でヴェルディに入社しています。そのために、「27歳までにこんなスキルをためておこう」「28歳までにこんな成功体験を積んでおこう」と逆算しながら1年ごとの目標を決めていたんです。今すぐ転職という話ではなくても、期限と目標を設定すれば、何から取り組めばいいかがおのずと見えてくるでしょうし、その経験が転職後も生きて活躍していけるんじゃないかと思います。

ーー今後のお2人の目標や夢を聞かせてください。

佐川:異業種からスポーツ業界に転職してきた「成功のロールモデル」に自分がなりたいと思っています。まだまだ外から見たら、スポーツ業界、特にJチームで働くことは「ハードな労働環境」というイメージを持たれています。実際には熱い想いを持って働いている人がたくさんいるので、私も圧倒的な結果を証明し、自身の価値を高める事で「夢のある仕事」なんだということを世の中に伝えたいですね。

鈴木:自分自身がマネジメントの立場としてもっと成長しないといけないと思っています。短期的な目標で言うと、ファンデベロップメント部で作った目標設定をみんなで叶えていくこと。つまり、売り上げや観客動員数といった目標をクリアしていくために日々みんなで一生懸命頑張っていくことですね。佐川君のいる営業部がスポンサー収入を頑張って獲得してくれているので、自分たちはtoCの面で貢献することがミッションですね。

佐川:そういう意味では夢のある話だと思うんですけど、大学時代にヴィッセルカレッジで同じ机で「スポーツビジネス目指そうぜ」って勉強していた私たち2人が、お互い紆余曲折を経て、toBの責任者とtoCの責任者になってクラブを成長させていこうとしているんです。これ、めちゃくちゃ夢のある話じゃないですか?だから私は今すごく楽しく仕事をしていますね。

ーー確かに、素敵なお話です!あとは、シーズンのこれからが楽しみですね。

鈴木:今シーズンは、今まで以上にイベントなど前々から準備していた部分があったので、開幕延期は寂しかったですけど、ぜひ楽しみにしてもらえたらと思います。コロナ禍において、色々な制限もありますが、安心安全なスタジアム運営を心がけ、頑張ってまいります。J1昇格に向けて、ファン・サポーターの皆さんと一丸となって戦いたいと思います!






【PROFILE】

◆鈴木雄大(すずき・ゆうだい)

1985年生まれ。神戸市出身。関西学院大学卒業後、YKK株式会社へ就職し6年間アパレル向けの営業に従事。YKK時代に早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に入学し、スポーツビジネスに関する研究を行い、修士課程修了。2015年、東京ヴェルディ株式会社へ転職。パートナー営業部を経て、2020年よりファンデベロップメント部。現在は、toC領域のビジネスに従事。趣味はゴルフとキャンプ。

◆佐川 諒(さがわ・りょう)

1987年生まれ。神戸市出身。神戸学院大学卒業後、ITベンチャーに入社。パラレルキャリアとしてNPO法人GIFTを立ち上げ、女性対象のフットサル教室の運営、カンボジアでのサッカー大会の企画運営や大学生のキャリアスクールなどを推進。2013年、リクルートキャリアに転職。主に中途採用支援を行う法人営業や大学生へのキャリアガイダンスに従事。2017年東京ヴェルディに転職し、主にスポンサー営業を担当。2019年に学生を対象としたビジネススクール『東京ヴェルディカレッジ』を立ち上げ。


第1位

第2位

第3位

第4位

第5位

設立年月 1991年10月
代表者 中村考昭
従業員数 -
業務内容

・プロ及びアマチュアサッカーチームの運営及び各種スポーツ活動の運営管理
・サッカー競技及び各種スポーツ競技の選手、指導者の育成
・サッカースクール及び各種スポーツのスクールの経営並びに各種スポーツ教室の開催

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