「フリーランスって大変じゃない?」よく言われます、この言葉。アナウンサー、スポーツライター、編集者。複数の仕事を並行し、全てフリーランスで生計を立てている編集者(34歳 独身 ♀)。私なりの価値観をつぶやきます。
前回連載はこちら→フリーランスの仕事論(7)「環境を言い訳にしない」
大学の時のアナウンススクールの恩師に、「アナウンサーは、毎日が試験」と言われた言葉が今でも心に残っています。(たぶん、そのスクールの生徒はみんな心に刻んでいるはず)
「今日は大失敗したけど、まあいいか」とはならないし、ましてや本番を練習の場にするなんてもってのほかです。1回1回のオンエアを、自分ができうる全力の準備をして臨む。その姿勢が毎日評価につながるということでしょう。
フリーランスになってから、それをより強く感じるようになっています。「こいつはダメだ」と思われたら、もう使ってもらえないから。そういった意味では、大変な世界かもしれません。
私は、アナウンサーとしては優秀な人間ではなかったと思っています。下手だし、いい声でもないし(笑)ニュース読みが上手くいかなくて、先輩にたくさん教えてもらって。それでも1人で家で泣いてたこともありました。(なぜなら人前で泣くなって父親に言われていたからねw)VTRの感想も上手く思いつかなくて、何パターンも用意するけどうまく言えない。でも、その1つでもうまく出せたら、「ああ、準備してよかったな」と思える瞬間が来るのです。
1出すために10の準備をする。これは、フリーランスになった今でも生きています。
もちろん、アナウンサーと仕事であれば、スポーツ中継もそうです。台本のない世界だから、取材したことが全部言えるわけでもない。
また、スポーツライターをやるようになっても、そう感じます。その試合さえ取材すれば、それなりの文章は書けます。でも、もし選手のバックボーンをもっと知っていたら?大会の成り立ちを知っていたら?競技を取り巻く環境を知っていたら?すべてを記事に盛り込むことはなくても、何気ない一言に、価値のあるものが足せるのです。
だからこそ、時間の許す限り、どんな大会や練習もこの目で見ていたい。今インプットしたことが、すぐにアウトプット何でできなくていいのです。意味のない準備なんてない。
1出すためには10の準備をする。では、10出すためにはどうしたらいいか?
100の準備をするだけです。
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