「バレーボールのリベロはどうして審判の許可なしに交代ができるの?」
「攻撃に参加できないリベロの役割とは?」
「リベロ廃止説というのが聞いたことあるけど、なぜそのような話が検討されているの?」
こちらの記事ではバレーボールの全ポジションに関して詳しくまとめました!→【初心者必見】バレーボールの全ポジション、役割を解説!
交代が多く、かつ他の選手とユニフォームの色が違う選手を皆さんも目にしたことがあるのではないでしょうか?
実は、「リベロ」という守備専門のポジションがバレーボールには存在するのです。
今回はこのリベロというポジションの役割や専門のルール、そしてリベロ廃止説に関して詳しく取り上げます!
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リベロはレシーブを中心としたプレーで、ディフェンスにおいて非常に重要な役割を担っています。
バレーボールの基本的なプレーであるレシーブは状況によって2種類の呼び方があるというのを知っていますか?
一つ目が相手からのサーブをカットする「レセプション」。二つ目が相手からの攻撃をカットする「ディグ」です。
これらのレシーブでは、ただ球をあげるだけでなく、セッターへ的確にボールを繋げなければいけません。
また、ボールをコートに落とさず繋ぐことで成り立つバレーボールでは、レシーブの質によってその後のトスや、スパイクといったプレーの質まで大きく変わってきます。
相手の強烈な攻撃に対しても綺麗にレシーブを行い、セッターへ良い返球を行う。基本的に、リベロはこのような守備が一番上手い選手です。
バレーボールのディフェンスで一番大事なことが「位置取り」です。
レシーブだけでなく、相手の攻撃をシャットダウンするブロックや、味方のスパイクが弾かれた時のサポートをするブロックフォローなど、バレーボールでは「位置取り」が勝敗を大きく左右します。
この「位置取り」に関して指示を出すのも、実はリベロの役割です。
リベロは試合中、後衛に位置しているためコート全体を広く見渡すことが出来ます。
そのため、アタックのコースや相手の攻撃の枚数、相手コートの穴や味方選手の動きが一番把握できるため、試合中に細かく指示を出すことが可能なのです。
また、バレーボールの守備のミスで良くあるのが「お見合い」。
「お見合い」とは2人以上の選手が、ボールを譲り合って間に落としてしまうことです。
お見合いになりそうな状況でも、リベロが的確に指示を出すことでミスを防ぐことができるのです。
リベロは、レシーブを行うという物理的な守備の要だけでなく、指示を出しチームをまとめるという精神的な守備の要でもあるのです。
リベロは、チームの中で唯一、審判の許可なしに交代ができます。
タイムアウトは1セットにつき取れる数が決まっているため、流れを変えるための切り札として、重要な場面にとっておきたいものです。
そこで使えるのがリベロの交代です。
試合中自由に交代ができるリベロは、コート内の選手の状況を監督やコーチに伝えたり、それとは逆に外部からの指示をコート内に共有することができます。
このようにリベロは、コートの内と外のパイプラインとしての役割も実は果たしています。
バレーボールでは、リベロにのみ適用されるルールがいくつかあります。
リベロは守備専門なので、ネットより高いボールのスパイク、ブロックの参加やサーブはできません。
またリベロはチームキャプテンや、ゲームキャプテン(試合中キャプテンがコートにいないときのキャプテンの代理)になることはできません。
試合中に上記のことをリベロが行うと、反則行為とみなされてしまいます。
・リベロはネットよりも高いボールをスパイクしてはいけない
・リベロはサーブが打てない
・リベロがフロントゾーンからオーバハンドにより上げたボールを他の選手がネットよりも高い位置でスパイクすることはできない
選手交代は1セットにつき6回まで、審判の許可を得て行うことができます。
しかしリベロは、後衛の選手となら何度でも審判の許可なしに交代することができます。
ただしコートから出る時は、入れ代わった選手かセカンドリベロと交代しなくてはいけません。
また、リベロが他の選手と交代するときは、アタックラインより後ろのサイドラインから出入りします。
・交代回数は無制限
・リベロが交代できるのは後衛の選手のみ
・リベロがコート外に出る時は交代時に入れ替わった選手に限る
入場はいつでもできるリベロですが、交代した選手とでなければ再び交代できないようなルールがセッターには定められています。
それではチームにリベロを入れることにはどのような意味があるのでしょうか?
守備のスペシャリストであるリベロが後衛の選手と交代することで、攻撃のトスにつながるセッターへのボールの返球率が良くなります。
さらにリベロを使うことで、交代した選手が体力を温存させることもできます。
結論を先に言うと廃止説はあるものの、現段階で国際バレーボール連盟(FIVB)のルール上では、廃止に向けての具体的な動きはありません。
では、どうしてリベロ廃止説が浮上しているのでしょう。
バレーボールでは、攻撃枚数が多いほど攻撃の幅が広がるため、相手を惑わせ、得点する確率が高くなります。
また、攻撃のパターンとして、前衛だけではなく後衛の選手もバックアタックで攻撃参加できます。
つまりコートにいるリベロ以外の選手は全員、得点するチャンスを持っているのです。
しかし、リベロはルール上攻撃に参加できないため、リベロのいるローテーションだと必然的に1枚攻撃が減ることになり、得点のチャンスが狭まります。
つまり、攻撃力の高い選手が多いチームにとっては、攻撃力を落としてまでリベロを配置しなければいけません。
そういったチームもあるために、リベロを廃止しようという議論がされているのです。
それでも廃止されない理由は、レシーブでの安定したプレーという面でチームへの貢献がどの選手よりも大きいからです。
また、後衛で攻撃できる選手の多くは、自分が後衛のローテーションで得点を取ってやるという意識がまだまだ低いのです。
今の段階では、どのチームもレシーブの要であるリベロというポジションを採用しています。
今回はバレーボールのリベロについて紹介しました。守備の要であるリベロは、ただボールを拾うだけではなく粘りのプレーや出入りが自由にできることでコート内の雰囲気や悪い流れを精神面で変えられる選手です。チームスポーツであるバレーボールにおいて、リベロは重要な存在なのです。
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