「現状維持」だから出し続けられる最高のグッズ製作。スポーツチームが任せたくなるMD会社は”自立したヒト”の集まり。

MOGU 取締役 山口大輔・大嶋俊一/ スタッフ 杉田紫織・花田瞳

「現状維持」だから出し続けられる最高のグッズ製作。スポーツチームが任せたくなるMD会社は”自立したヒト”の集まり。

MOGU 取締役 山口大輔・大嶋俊一/ スタッフ 杉田紫織・花田瞳

取締役の山口大輔(代表)さんと大嶋俊一さんが楽しい雰囲気を作り出し、落ち着いた様子で謙虚に「現状維持」を唱える中途入社の社員の杉田紫織さん、花田瞳さんの2人(以下それぞれ、山口、大嶋、杉田、花田。)。ただし、取締役2人はそれが良いと言います。「現状維持をすることによって、クオリティを担保しながら新しい案件も対応できて、結果的にはプラスになっていく」ことができているのだ、と。

今回お話を伺ったのは、スポーツチームやアーティストのグッズを手がける「MOGU」。熱狂的なファンを有する埼玉にあるサッカーチームのマーチャンダイジングを担うようになりましたが、そこには不思議と引き寄せられたものがあったようです。

また自由に任せてもらえていると笑顔で答えてくれた背景には、納期に追われてしまいがちなシビアな業界事情にも関わらず、職場での居心地の良さを感じさせてくれました。その秘訣についても伺いました。

(取材・編集:伊藤知裕)

20年来の想いが引き寄せた、キーワードはあの埼玉の有名サッカーチーム。

—―はじめにMOGUを作られた理由について教えてもらえますか?

大嶋:実は10年ぐらい前から話をしていたんですよ。彼(山口)が32歳ぐらい、私が35歳ぐらいの時から、いずれ一緒に働きたいねと言っていたんですよ。そもそも約20年前に前の会社で約半年間だけ一緒に働いただけなのですが、そのあともずっとコミュニケーション取っていたというのも珍しいと思うんですよね。

—―10年も前からそんなお話をしていたんですか?!

大嶋:そのときのキーワードとなったのが、埼玉のビッグクラブ(サッカーチーム)なんですよ。30歳を過ぎて1年に1度会うか会わないかの仲でしたが、そこではずっとそのチームのことを話して、2人で盛り上がっていたんですよ。ただ、当時は独立というのも特に考えていなかったですし、「いつかタイミング合えば一緒に働きたいよね。」ということを漠然と話していました。

—―そこからお2人で会社をやろうという話にはどのようなタイミングでなったんでしょうか?

山口:独立を視野に入れ始めたとき、たまたま職場が近かったので飲みに行ったんですよ。子どもの年齢が上も下も同じなこともあり、当時話をしていたサッカーチームの観戦を一緒にしたりして、徐々にコミュニケーションが増えていきました。

大嶋:それで山口が独立するから出資をしようとなりました。



(写真 左:大嶋、右:山口)

—―なんだかトントン拍子にことが運んでいますね。

大嶋:ただ、もうなんかあるよね。タイミングっていうのは。

山口:あるよね、きっと。元々はメディア事業を中心にした経営をしていましたが、たまたま大嶋経由で、例のサッカーチームの商品企画の仕事をしてくれる人が欲しいという話がありました。昔2人で話をしていたチームの商品企画だし、願ったり叶ったりで、ぜひぜひという感じで、チームへプレゼンしにいき、返答を待っていました。

山口:プレゼンに行ってから、1ヵ月後くらいに「御社とやりたいです。」とチームから連絡をもらい、契約することができました。

大嶋:実は、外部環境の影響で事業の方針を変える必要がでてきたタイミングでもあったんですが、 おかげでスムーズに山口がチームの仕事に入っていった感じですよね(笑)。

—―ちなみになぜMOGUが受注できたんでしょうか?

大嶋:チームのスタッフに熱量が伝わったんだと思います。

山口:チームスタッフのお2人が課長(当時)にすごい熱意をもって「MOGUとやりたい」って言ってくれたみたいでした。うちは真面目に仰々しくというよりかは、面白おかしくプレゼンできたんだと思います。

大嶋:チーム側も「MOGUと一緒に商品企画したい!」と思ってくれたんじゃないかと思います。

社長というより「社員代表」。人と人とが対等な関係性をもつMOGUという組織。

—―取締役2人のお話を聞いていると終始”面白い”雰囲気が伝わってくるんですが、社員のお2人から見ると会社の雰囲気はどのように映っていますか?

花田:転職活動をしている中で、大嶋さんと山口さんと面談をして「あ、この会社楽しそうだな」っていうので入社をすぐ決めました。



(写真 花田)

—―取締役のお2人がいると場がパッと明るくなりそうですし、ずっと2人で仲良くお話している感じがそう感じたんですか?

花田:はい、そうです(笑)。

杉田:私も同じで、2人の仲が良いっていうのは入社前の面談を通して感じていて。もちろん、私たちにも話しかけてくれます。お給料のこととか、仕事の仕方のこととか、趣味のこととか、社員1人ひとりのことをすごい考えてくださっているなってことがわかります。

—―それ以外にもMOGUの雰囲気がよい理由はありますか?

花田:1人ひとりが自立してやろうって思っている空気があることと、それをちゃんと上の人が見てくれているって感じがちょうどいいのかな。よくある”組織”みたいなのは、ここには本当になくて(笑)。上下関係がないわけではないんですけど、人対人としての関係性になっていると感じています。

—―取締役として意識されていることはあるんですか?

大嶋:性善説なんですよ。ルールをガチガチに決めなくてもやってくれるだろうって。基本的なモラルは守る人たちだし、狭い世界でやらせるんじゃなくて、自由にやらせる。同じ目線で仕事をする代表社員みたいな立ち位置かなっていうのもあります。

—―お互いがお互いを信頼している、フラットな雰囲気を感じます。

杉田:フランクに話しかけて、フランクに返してくださる。きつい言葉で返されると、自分も怯えて質問ができないという風になるので、信頼関係、良い雰囲気に繋がっていると思います。上司に話をするときには、整理してから、ちゃんと準備してから、話しかけないことが多いと思うんですが、ここでは社長にもフランクにしゃべれることが一番大きいです。



(写真 杉田)

山口:みんな自立している、いい大人ですし、ちゃんと考えを持ってやってくれているので、自分の思うように動いてもらえればいいです。失敗した時には、僕らが責任取ればいいだけですし、変に干渉するのもよくないから。

大嶋:取締役が部屋にこもっちゃったりしたらよくないかもしれないけど、同じフロアで隣に座って仕事しているっていうのも大きいかな。

メーカーはタテ、チームはヨコ、MOGUはクロス。業態によるマーチャンダイジング(MD)の違い。

山口:大嶋がずっとやってきたスタンスでもあります。MOGUは、基本的に工場も含めた会社さんと並列の関係で仕事をしています。

—―どういうことでしょうか?

山口:よくある関係性として、メーカーは物を作ることに重きを置いていて、工程の効率からタテの関係になりやすいです。一方でチームなどのコンテンツ側は売ることに重きを置いていることが多く、また調整する関係者も多いのでヨコの関係になりやすいようです。

—―MOGUさんはメーカー的な役割を担っていると思うんですが、タテの関係なんでしょうか?

山口:請け負う側の工場と発注側のMOGUが並列の関係なんですよ。その関係性を持ってるからこそ協力してくれる会社があるんですよね。そういった会社がすごく多いのが、MOGUの社内の雰囲気にも繋がっているのかなっていうのがありますね。



(写真 山口)

—―なるほど!社内だけへのお話ということではなく、MOGUの仕事への取り組み方、アイデンティティだからこそ、実現できている会社の風土なんですね。

山口:なんか、そこらへんのアイデンティティがMOGUにはあるのかな。でも、僕は経営者としては、まだほんと未熟で。うちの社歴は5年なんですが、そのうち社員がいるのはそんなに長くないんで、マネジメントについては結構試行錯誤しながらやっているところもあります。

キラキラしていなくていいから、人生の選択肢を持てるように

—―少し話を戻して、花田さんと、杉田さんのお2人を採用しようと決めた理由はなんでしょうか?

大嶋:相性かな?すれてなさそう。仲良くできそう。会社の中で異端児じゃない感じ。仲間になれそうか否か。フィーリングですかね(笑)。

—―記事にできないです(笑)。山口さんは言語化できているところはありますか?

山口:好きなことが1つでもある、そこに情熱を注げる事が大事かな。うん...でも、実際働いてみないと分からないじゃないですか。だから、ほんとフィーリング的なところがどうしても大きいですし、大嶋のアンテナを信頼しているところもあります。当時は本当に忙し過ぎて、杉田さんとは焼肉で1度しか会っていなかったんですが、大嶋が良いっていうから杉田さんに入ってもらって。そして、入ってもらったら想像していた以上に良かった。大嶋を信じてよかったなと思います。

—―今の組織とどれだけフィットしそうかというのはひとつありそうですね。

大嶋:色々な事業に手を出して、なかなか利益が出ないと、その事業をやっているスタッフはなかなかお給料が増えないわけじゃないですか。会社はキラキラした見栄えだけど、そこで働いているスタッフはギリギリの生活をしている人もいると思うんですね。MOGUはキラキラした会社ではなくても、地に足をつけてちゃんと自分で結果を出して、お給料をもらえるようにした方が良いと思うんですね。その方が人生の選択肢も増えると思います。そんな事業や組織を作っていくためにかじ取りをして、広げる感じですよね。



(写真 大嶋)

—―今度は社員のお2人にお伺いしますが、花田さんは組織とどう向き合っていますか?

花田:えっと、今後でもこれまでと同じように働いていきたいなっていう気持ちが1番なので、今あるお客さんをちゃんとやるみたいな。あとこれから人が増えるというので、ラフに話せるような、今の良い社内の雰囲気を維持できたらなと思ってます。

杉田:私も花田と同じ感じはあるんですけど。山口のアシスタントとして業務をしているんですが、それを維持しながらも率先して業務をできるようなふうに自分はなりたいなと思っています。あとは、自分もお客さんを何社か頂いているので、そのお客さんとかも引き続き担当できたらいいなっていう風に思ってます。あとは。新しい方が入ってきても、雰囲気を壊さずにこのまま現状維持でいけたらいいのかなと思います。

—―いいものをちゃんと継続している、保つための意志を感じますね。

山口:現状維持し続けることって、実は難しいことなんですよね。お客さんに対しても慣れが出てくることもありますし、そのクオリティってちょっとずつちょっとずつ下がっていってしまうこともあります。だけど、そこをちゃんと均一に現状維持をすることによって、そこで上がっていくというか。新しい案件が入ってきた時に、その水準を維持しながら案件を増やせていくと結果的にはプラスになっていく。そもそも杉田なんかは、「もっとこういう風に」という指示をする前に、率先してやってくれた方がいい仕事やってくれているんですよね。



(写真 山口)

—―現状維持という意味にプロ意識を感じます。

山口:新しい人が入ってきたとしても、会社の基準が「ここなんだ」てなったとしたら、自然とそこにアジャストしてくると思うし。そこの基準がすでに十分高いと思うんで。だから、もうそのままで、現状維持でいいんじゃないかなって。

—―すごく腑に落ちました。最後に山口さんはどうしてこの仕事を続けられているんでしょうか?

山口:大前提、この仕事が好きだっていうのはあるんじゃないですか。じゃないと続けられないですよね。大変だなってなりながらも、やっぱこの仕事が好きだし、やっぱ見返りっていうところも当然あるからっていうのもあるし。

—―スポジョバでは、スポーツへの関わり方にも多様な選択肢があることを伝えているので、スポーツチームの中で関わる以外の選択肢を増やせることは非常に大切だと感じています。

山口:私もチームに関わって、スポーツには多様な関わり方があることを知りました。グッズもそうじゃないですか。グッズもスポーツにめちゃくちゃ関わりますが、チームはチームとしての関わり方があり、MOGUはMOGUとしての関わり方があります。そういった関わり方の幅広さを感じることもたくさんありました。 

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【PROFILE】

山口大輔(代表)

好きなスポーツチームは浦和レッズ。マイブームはキャンプ。キャンプなどで家族との時間を大切にされている2児のパパでもある。かつては泊まり込んで仕事することもあったほど忙しく過ごしているが、好きな仕事ができているからこそ日々の充実を得られている。社員については「1人の大人として接する」意向がにじみ出ている。

大嶋俊一

好きなスポーツチームは浦和レッズ。マイブームは御朱印集めで、2年で約150か所ほどを巡っているという。行く先々でのグルメや観光も楽しみの1つとの事。若いころに働いた環境から「後進のメンバーがキャリアの選択肢を持てるようにしたい」という考えを持って経営を行う。

杉田紫織

マイブームは推し活。元々の好きなことから派生して、グッズ業界へ。インタビュー中は謙虚な姿勢を崩さなかったが、仕事は先回りして行うタイプで、代表の山口さんからは「彼女の率先してやってくれている仕事がうまくいっている」と言わしめている。

花田瞳

マイブームはnetflix。”普通”と語ることが多いが、取締役の大嶋さんからは「技術的にはそんな教えることもない」と、MOGUの水準を高く保っているメンバーのひとり。会社の良い雰囲気に馴染むのも早く、またインタビュー中も質問の意図をよく汲み取って発言される様子からも察する能力の高さを感じさせられた。

第1位

第2位

第3位

第4位

第5位

設立年月 2019年04月
代表者 山口大輔
従業員数 6人
業務内容

一般雑貨の商品企画・デザイン・生産

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