健康志向が高まっている現代において、スポーツが果たす役割は大きい。
そのなかでも、老若男女に生涯スポーツとして楽しまれているのがテニスである。
「練習で行うラリーが、相手と対話しているような感覚があって楽しい」
遊プラザテニススクールで支配人を務める小迫聖治さんもまた、テニスの魅力に惹きつけられた一人だ。現在は会員数1600名を超え、岡山県の方々が楽しんでプレーできる環境を提供している。
テニスを通して生まれる会話と新たなコミュニティが、人生を豊かにしてくれる。小迫さん自身も指導者の仕事を通して世界観が広がった。
指導歴は40年以上になり、「個人のニーズに合わせたアドバイスや指導」をモットーに、たくさんの方々にテニスの魅力を伝えてきた。
4年前に新しい施設をオープンさせた遊プラザテニススクールの今とこれから、インストラクターという仕事、U/Iターンでの採用強化について小迫さんに伺った。
(取材:渡邉知晃 編集:仮谷真歩)
──U/Iターンを考えている方の採用を強化しているとのことでしたが、岡山県の魅力を教えてください。
小迫:東京などと比べて緑が多いことに加えて、街が平らなのは魅力ですね。自転車でどこまでも行けます。あとはテニスをやる上で肝心なことなのですが、風があまり吹かず、雨も少ないです。初めて関東に行ったときは、風が強くてびっくりしました。
── U/Iターンの方を受け入れるサポート体制はどんなものがありますか?
小迫:実際に受け入れるのは初めてなので、これから希望を聞きながら考えていくところなのですが、住居は知り合いの不動産を紹介しようと思っています。施設には駐車場があるので、家賃が比較的安い郊外に住んで車で通勤することも可能です。給与面に関しても相談しながら決めていきたいと思っています。
──U/Iターンのメリットはどんなことがあると思いますか?
小迫:やはり環境ですかね。自然が多いですし時間がゆっくりと流れていくので、自然や釣り、旧跡・史跡巡りなどが好きな方は充実した時間が過ごせると思います。
遊プラザテニススクールでは夏休みとして5日間の連休があり、そこに週休2日の休みをくっつけることも可能です。自分の時間を確保できるところも良いところかと思います。
──U/Iターンで働く人に期待することはなんですか?
小迫:私達の中だけで「これが良い」と思って取り組んでいることも、U/Iターンで来てくださった方から見ると「そうじゃない」ということもあるはずです。
このように、新しい風を入れることで全体を良い方向に運んでいければと思います。他のスクール、他の業界でやられていた方の意見もしっかりと聞き、業界全体でレベルアップしていきたいと考えています。
──「テニス経験はあるけど指導経験がない」という方でもうまく指導できるようになれますか?
小迫:遊プラザテニススクールでは、いきなりクラスを持っていただくことはありません。人数がある程度いるクラスでは社員のコーチがついていて、最初はその補助に入る形となります。
直接指導はせずに、社員についてボール出しなどのサポートをして、どういう指導をしているのかをある程度掴んでもらってから自分のクラスを持つ流れですね。
実際にコーチをやられていた方であればクラスを持っていただくことがあるかもしれませんが、未経験の方は補助から入り、クラスを持つにしてもお子様のクラスからスタートしていただきます。
プロテニス協会や日本テニス協会のコーチの資格についても、会社で費用を負担して取得できるようになっています。
──実際に指導経験がなかった方もインストラクターとして働いていますか?
小迫:大学の部活を出てからそのまま就職された方もいますね。
──現在、在籍されているインストラクターの方々の年齢層を教えてください。
小迫:20代前半から50代と年齢層は幅広いです。
──現在会員数が1600名を超えるとのことですが、小迫さんが遊プラザテニススクールで目指している理想の形を教えてください。
小迫:レッスンが終わってからお客様に「あー、楽しかった!」と言ってもらえるのが前提ですが、スタッフも「今日もレッスン楽しいな」という気持ちで日々を過ごしていただきたいなと。今は1店舗のみなので、次の店舗を考えていかないといけない時期かなとも思っています。
──遊プラザテニススクールならではの魅力はどんなところにありますか?
小迫:まだ完成して4年と、施設が新しいことです。特に安全面に関しては思い入れがあり、予算などの制約はありましたが、良い施設ができたと思います。来ていただいた方には、お褒めの言葉を頂くことが多いですね。
──小迫さんが指導者になろうと思ったきっかけはなんですか?
小迫:大学生のときにアルバイトをしていたのがきっかけです。当時はテニスクラブができ始めた頃でしたが、なかなか教える方がいない状況でした。
新しくテニスクラブを作ったところにコーチがおらず、派遣されたのが始まりでしたね。別のアルバイトもやっていたのですが、どの道に進もうかと考えた時に、テニスの方が自分にあっているなと思ったので指導者の道に進みました。
──テニス指導者としてのやりがいを教えてください。
小迫:レッスンを受けに来たお客様が上達していく過程や、初めてテニスをする方が楽しそうにしているのを見るのは嬉しいですね。あと、人との繋がりを持てるのが一番大きいと思います。
始めた当初は自分よりもずっと歳上の方ばかりで、主婦の方もいれば、大学の教授や病院の先生、大企業の会長など、その年では直接お話しできないような方がたくさんいました。
そういう方とプライベートな場で繋がって、自分の世界観が広がっていくのは指導者をやっていて良かったと思っています。
──小迫さんがテニスの指導の際に意識していること、大切にしていることはありますか?
小迫:一番大事なのは、レッスンに来ている方が何を求めているのかを把握することです。週に一回体を動かしにきている方もいますし、大会に出たいから上達したい方もいます。個人のニーズに合わせたアドバイスや指導を行っていかないといけないですし、そこがずれてしまうと楽しく続けてもらえないというのは常に考えています。
──小迫さんが考えるテニスの魅力を教えてください。
小迫:練習でラリーをするときに「相手と対話しているような感覚」があって楽しいのが一番です。あとは、ボールを見て判断したり、長くラリーが続いたりと総合的な運動能力が養えるところですね。
現在、遊プラザの施設では主婦の方の大会を定期的に開いているのですが、そこに参加して、試合と試合の合間の待ち時間にお話しして盛り上がっている様子をよく見かけます。このように新しいコミュニティが生まれるところも魅力だと感じますね。
──最後に、U/Iターンを考えている人に一言お願いします。
小迫:岡山はすごく過ごしやすい場所ですし、ご家族で住むにも非常に良い土地柄です。気候もいいですし、食べ物も美味しいです。お子様がいらっしゃっても良い環境で過ごせますので、ぜひ一度考えていただければなと思います。
【PROFILE】
小迫 聖治(こさこ せいじ)|遊プラザテニススクール 支配人
出身地は岡山県浅口市。「エースをねらえ!」がきっかけで中学3年生からテニスを始め、大学時代にテニスコーチのアルバイトで指導者としてのスタートを切る。大学卒業後にはラケットメーカーに就職し、テニスコーチ派遣部門で神奈川県を中心に指導者としての経験を積み、30歳頃に地元の岡山県に戻る。指導歴は43年。現在は、遊プラザテニススクールの支配人として「個人のニーズに合わせたアドバイスや指導」をモットーに指導を行っている。
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