全国でジムやピラティススタジオが増え競争が激しい中、白金高輪・麻布エリアに根ざし、顧客のほぼ100%が近隣住民という信頼を築くパーソナルトレーニングジム「PREMIUM(プレミアム)」。
今回お話を伺ったのは、日常の健康の大切さを実感したことから同社を立ち上げた代表取締役の荒井大輔さんと、専門以外の知識も身に付け、成長を続ける廣山裕平さんです。おふたりの仕事への情熱と、PREMIUMが目指す姿について深掘りしました。
(取材・執筆:齊藤 僚子、編集:伊藤 知裕、中田 初葵)
パーソナルジムを軸に、ヨガやピラティス、そしてバレエスタジオや体操教室など、多角的に「健康」をサポートする場を展開しているPREMIUMさま。まずは代表取締役の荒井さんに、健康を追求するジムを立ち上げた背景についてお伺いしました。
荒井「きっかけは前の会社で働いていた頃に、働きすぎで体を壊してしまったことです。無理を重ねた結果、1カ月ほど会社を休むことになりました。休養に入って2週間ほど経った頃、『そろそろ体を動かそうかな』と思いジムに通い始めたんです。
僕はもともとラグビーをやっていたので、トレーニングの知識はありました。ただ、実は筋トレ自体はあまり好きではなかったんです。でも、自分の意思で通うジムは楽しくて、体の変化も目に見えて分かる。仕事に復帰してからも、週5くらいのペースで、仕事の合間にトレーニングをしていました。周囲からも『最近、体変わったよね』と声をかけられるようになり、『最近ジム行ってるんですけど、一緒に行きますか?』みたいなことから、同僚にトレーニングを教えるようになったんです。でも最初は『トレーニングって、突き詰めていくと結構楽しいんだよ』という感覚を伝えるくらいで。ただ、続けていくうちに反応が良くて、『これは手応えがあるな』と感じました。

そこで体の仕組みや理論をきちんと学ぼうと、パーソナルトレーナー資格(NESTA:全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)を取得しました。そんなことが会社にバレて、怒られたこともありましたね(笑)それでも需要があると感じ、会社を辞めてまずはフリーランスのパーソナルトレーナーになる道を選びました。」
かつては、ジャパンラグビーのトップリーグ選手として活躍していた荒井さん。自身の体調不良をきっかけに、日々の健康の大切さを実感したというエピソードには、大きな説得力を感じます。現在出店エリアを白金・麻布に絞り、地域密着の経営を続けていますが、なぜこの場所を選んだのか。その理由については次のように話します。
荒井「トレーナーになってからは、まず業務委託として複数のフィットネス会社で経験を積みました。その後、白金高輪に1店舗目をオープンするのですが、実は当初からこのエリアを狙っていたわけではありませんでした。当時担当していたお客さまが、白金高輪の物件を所有されていて、『よかったら、ここでやってみたら?』と声をかけてくださったんです。最初は偶然から始まった場所でしたが、そこで出会った方々が私の考えを大きく変えてくれました。そうしたご縁から、1号店をオープンしたのがいまから10年前で、ずっと通い続けてくださっている方がいらっしゃいます。
そしてその1号店で出会ったお客さまが、本当に素敵な方たちばかりで。『こんなにいい人が集まる地域って何なんだろう』と思ったほどです。だからこそ『ここでやっていきたい』と思い、あえてこの白金高輪という“少しマイナー”なエリアに絞り、狭い範囲で出店を重ねていくドミナント展開を選びました。」

続いてお話を伺ったのは、前職でもトレーナーとして経験を積み、現在はトレーニング指導に加え、ヨガやピラティスのインストラクターとしても幅広く活躍されている廣山さんです。数ある選択肢の中から、なぜPREMIUMさまを働く場所として選んだのか、その理由について伺いました。
廣山「僕が以前の職場で担当していたお客さまが、たまたま荒井さんとお知り合いの方だったんです。当時僕は、トレーナーとしての仕事に向いていないのではないかと悩んでいて、『もう辞めようかな』と思っていたほどでした。そんなとき、そのお客さまに思わず弱音を吐いたんです。すると『いいジムがあるよ』と教えてくださったのがPREMIUMでした。それをきっかけに面接の機会を設けていただき、荒井さんと実際にお話をして『本当に優しい方だな』という印象を受けました。『ここなら、不安を抱えずに働けるかもしれない』そう思い、最初は、トレーナーとして業務委託という形からスタートしました。」
廣山さんがそう感じたのは、PREMIUMさまにおけるトレーナーの自由度の高さや、自身の得意分野を生かせそうな環境があったからだと話します。
廣山「以前の職場では、トレーニング内容があらかじめ決められていて、自由に提案できることが少ないと感じていました。僕自身、マッサージの技術も持っていたので、それを生かしながら体を良い状態に整えるコンディショニングや、お客さまの体の悩みを解消するサポートをしたいと考えていたんです。ただ、当時のジムでは、そうした対応はあまり勧められていませんでした。もっと自分の強みを生かせる環境で働きたい、そう考えたときに、PREMIUMならそれが実現できるのではないかと思いました。」

お客さまのことを第一に考える廣山さんの姿勢は、PREMIUMさまで力を発揮するのにとても合っているように感じます。また、ご自身では想定していなかったというヨガやピラティスの技術習得の機会があったことも、PREMIUMさまを選んで良かった理由のひとつだと話します。
廣山「正直、最初はヨガもピラティスも、まったく考えたことがありませんでした。体も硬いですし、自分には合わないと逃げていた部分もあったと思います。でも、荒井さんから『挑戦してみなよ』と熱い言葉をかけてもらって、『もしかしたらできるかもしれない』と思えるようになりました。
そこからは本当に手厚い研修を受けさせてもらいました。技術を身につけると、それまで自分の中になかった考え方も取り入れられるようになり、今では『すべてのジャンルを通して、お客さまのトータルケアができるトレーナーを目指したい』と思うようになりました。悩みを聞いて、ヨガやピラティスの知識からも拾って、『これが合うかな』とトレーニングに取り入れてみたり。自分の中にたくさんの引き出しができたと実感しています。」
荒井さんは、「地域と共に健康な未来をつくる」「やるか、めっちゃやるか」といった企業理念やテーマを掲げています。キャッチーにも感じられるこれらの言葉には、どのような思いが込められているのでしょうか。その背景について、次のように話します。
荒井「これは、自分自身に向けている言葉なんです。この言葉をスタッフに強制しているわけではなくて、ただ、『この考え方は大事だよ』ということは伝えています。まず僕自身が、この理念を持ち続けていないといけないと思っていて。何か判断を求められたときに、本当にお客さまファーストで考えられているか。その視点でスタッフとも話をしなければならないと思っています。
それから、地域に根付くことを目標にしているので、まずはこの限られたエリアから、健康的な社会をしっかりつくっていきたい。そうした思いから、こうした言葉を理念として掲げています。」

廣山「この言葉、実は……。偶然、僕自身がもともと自分に掲げていた言葉が『やるか、やるか』だったんです。『やらないという選択肢を捨てる』という意味です。それが、荒井さんの掲げている言葉が『やるか、めっちゃやるか』だと知って。『“めっちゃ”か……やっぱり違うな』と感じました。」
お話を聞く中で、「PREMIUMが地域の健康をつくる」という熱意がとても伝わってきます。
荒井「大事なのは、年齢を重ねてどれだけ健康寿命を伸ばせるかだと感じています。健康って当たり前にあるものだと思って、どうしても後回しにしがちです。病気やけがをして初めて気づく。普段から体を動かすことで心も体も元気になり、より良いライフスタイルを実現するそのサポート役として、PREMIUMが地域に存在できたらいいなという思いがあります。」
「地域を健康にしたい」という純粋な荒井さんの想いは、現場の最前線に立つ廣山さんのなかで、より具体的な「技術」へと昇華されています。
廣山「最もやりがいを感じるのは、お客さまの身体の悩みを解消できたときです。痛みのある部位について相談を受け、トレーニングを通して改善し『痛みが取れた』と言ってもらえたときは大きな達成感があります。筋トレだけでなく、弱った部分の強化や固まった部位のケア、ヨガやピラティスで姿勢や体幹を整えることも重要です。
つまり『ジムだけが一番』ではなく、さまざまな要素を組み合わせて身体を整える大切さを、お客さまにも伝えています。それから、パーソナルトレーニングのお客さまがピラティスに興味を持った場合、当ジムのピラティス教室に移動していただくことができます。
逆の場合も、担当トレーナーに連絡してつなげることが可能です。僕自身がジム・ピラティス・ヨガすべてを担当できるため、お客さまは担当者が変わらず継続してサポートを受けられます。そういった一貫した関わりもPREMIUMの強みかなと感じています。」

PREMIUMさまでは、技術や知識だけでなく、「どんなチームで、誰と働くか」を何より大切にしています。その土台となっているのが、荒井さんの考えるチーム観です。仲間とどのように向き合い、どんな組織をつくっていきたいのか。荒井さんはこう語ります。
荒井「僕がやっていたラグビーは典型的な団体スポーツで、『ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン(ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために)』という言葉があります。PREMIUMも、そんなふうに支え合えるチームでありたいと思っています。今も僕は現場に立っていますし、スタッフからの相談はどんなことでも聞きたいと思っています。若い頃、悩みを相談できなかった経験もありましたので、気軽に話せる環境が大切だと感じています。
この立場になって感じるのは、人はこれまでどんな経験をしてきたかが表れるということ。厳しい環境を経験したことや、誰かのために頑張った経験は、チームで働く上で大きな力になります。だからこそ、スポーツ経験のある方は大歓迎です。それから、将来的に『店舗運営を任されたい』『自分のお店を持ちたい』と考えている方も、PREMIUMのスタッフとして合うと思います。そうした意欲を持って、店舗づくりに関わってくれる方も大歓迎です。」
PREMIUMさまがここまで地域に誠実に向き合う姿勢は、非常に印象的でした。最後に、廣山さんには今後挑戦したいこと、荒井さんには企業として目指すビジョンについて、それぞれ伺いました。
廣山「僕は今、自分が担当していることをもっと深掘りしていきたいと思っています。もちろんマッサージなどは自分の得意分野ですが、そこをさらに極めていけると思っています。ヨガやピラティスについては、まだ知識も浅いので、これからもっとスキルを磨いて、自信を持ってお客さまに提供できるレベルになりたいです。最終的には、どのお客さまでも『自分が担当すれば大丈夫』と思ってもらえる、そんなトレーナーになりたいですね。」

荒井「今後も、店舗は出していきたいと思っています。また、将来的にはシニア向けのジムもやってみたいと考えています。『港区のみんなを健康にしたい』という思いが広がれば、シニア層も含めた幅広い世代にPREMIUMを利用してもらえるはずだと信じています。現在は主に40代・50代の方がコア層ですが、これからはさらに上の世代にも対応できるよう、シニア向けプログラムの充実も進めていきたいと思っています。より一層地域密着型のジムとして強くなれるんじゃないかなって思いますね。」

【PROFILE】
荒井 大輔(あらい だいすけ)・写真右
株式会社PREMIUM 代表取締役。元ラグビー選手として培ったチームワークを大切にしながら、自ら現場に立ち、地域に根ざした、人と人との信頼関係を重んじるジムづくりを続けている。「妥協と満足は人の進歩を止める」というラグビー時代に教えられた言葉を胸に、走り続ける経営を実践している。
廣山 裕平(ひろやま ゆうへい)・写真左
健康運動実践指導者、ボディセラピスト、姿勢改善アドバイザー。ラグビー経験で培った身体感覚を活かし、トレーニングからコンディショニングまで幅広く対応する。入社4年目を迎え、現在はマシンピラティス・ヨガのマネージャーとして、指導と運営の両面で支えている。多彩な資格と技術を活かし、幅広く活躍している。
| 設立年月 | 2021年03月 | |
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| 代表者 | 荒井 大輔 | |
| 従業員数 | ||
| 業務内容 | ・パーソナルトレーニングジム運営
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