クレームをもらった時に「自分のことを信頼してくれた」と思うことができるだろうか。
2011年に会社を設立してから12年間、テレマーケティングのアウトソーシング事業やインサイドセールス代行事業という手段を用いて、成功者の考え方を伝えてきたのが「株式会社プレイヤーズ」だ。
「営業もスポーツも、成功する人の考え方は同じ」。
怪我をしたときに、ただ落ち込むだけなのか。それとも新しい筋肉をつけるチャンスだと捉えるのか。捉え方一つで、その先の未来が変わるからこそ、プレイヤーズでは入社して最初に営業の“やり方”ではなく“考え方”を伝えていくという。そんな会社の代表取締役社長である小池裕二さんを始め、社員の木村遼太さん、岩井瑠華さんに、会社の魅力や夢を語ってもらった。
(取材・執筆:伊藤 千梅、編集:伊藤 知裕、中田 初葵)
―――早速ですが、会社を立ち上げた経緯を教えてください。
小池:僕は小学3年生から約30年近くバスケットボールを続けていました。その理由は「実力主義」という環境が魅力的だったからです。年齢や学年に関係なく、実力があれば試合に出られるあの感覚がとても好きでした。
ただ社会人になって、実力よりも学歴や資格、入社した順番が重視される環境で、収入以外に「何もない」と感じるようになりました。32歳の時に雇われている側では何も環境を変えられないと思い、言い訳のできない環境に飛び込もうと自分で会社を立ち上げました。結果として会社を運営して12年が経っています。
―――今までのスポーツでの感覚を社会人でも味わいたかったのですね。木村さんと岩井さんが入社したきっかけは何ですか?
木村:僕は、小学4年生から大学4年生まで、短距離を専門に陸上競技に取り組んでいました。アメリカの陸上大会で3位を獲得できたこともあります。学生時代には小さな陸上教室を運営していましたが、収益化が難しくほぼボランティアだったため「楽しいだけではダメだ」と続けることを諦めていました。でも(小池)裕二さんの話を聞いて、自分が楽しいと思えるもので稼ぎ、教室を運営することができると思い、入社を決めました。
岩井:私は小学4年生から22歳頃までダンスを続けていました。高校卒業後にダンスの技術を磨くために留学も経験しましたが、仕事にすることはできませんでした。ダンスを続けるにはお金が必要でしたが、お金を稼ぐために仕事に時間を費やすと、ダンスをする時間がなくなってしまいます。そんなジレンマを抱えながら、ダンスを取ったら何も残らない漠然とした不安がありました。
でも先輩たちや裕二さんの話を聞いて、実力をつけて収入を得れば、好きなことを続ける時間やお金に余裕が生まれると思えるようになりました。それなら挑戦してみようと思い、入社を決めました。
小池:自分みたいに悩んでいる人は社会にたくさんいると思っています。だからこそ現在では、私のように悩んでいる方々に向けて、独立支援の仕組みを整え、完全実力主義の環境を提供することで、一人ひとりが輝けるような会社を目指しています。これが今の事業拡大につながっていますね。
―――現在社内ではどんな事業を行なっていますか?
小池:主にコールセンター事業を行なっています。その他には、スポーツ関連の事業を進めていて、今年からスポーツサポート用品の実演販売を全国展開する予定です。まずは関東のショッピングモールなどでブースを設け、実演販売を行います。この取り組みを通じて、新しい事業の柱を作りたいと考えています。
―――新しく入る人は、営業の経験がなくても大丈夫でしょうか?
小池:大丈夫ですよ。うちの会社は学歴や資格にはこだわらないので、未経験スタートが9割以上です。一番重要視しているのは、やる気です。目標が定まっていなくても問題ありません。理想とのギャップがある人は、エネルギーがすごくあるので、話しながらそういうところを見ています。
そういったやる気は、“目”を見て判断することが多いですね。口では嘘を言えても、目は嘘をつけません。面接では、話している内容よりも、その人の目から感じ取れる本気度を見ています。
―――業務経験よりも姿勢を大切にされているのですね。どのようにして営業スキルを身につけていくのでしょうか?
小池:営業で結果を出すために最も大切なのは「考え方」だと考えているので、うちではそこを最初に教えます。まずはポジティブ思考になって自分の成長を楽しむことで、結果的に良い結果を生み出すことができる循環を作っています。
岩井:私は完全に何もわからないところからのスタートでした。確かに、最初はできないことが多く「こんなことも自分はできないんだ」と自己否定の感情を抱えることがありました。
でも、先輩たちの話を聞いていくなかで、できないことを「成長のチャンスだ」と捉えられるようになってからは苦ではなくなりました。スポーツで「メンタルが大事」と言われるのと同じで、スキルを発揮するためにも、マインドセットが必要だと思います。
木村:僕も始めは結果によって気持ちが左右されていました。タイムや順位が明確に出る競技をしていたので、最初の頃は他の人よりも結果への執着を強くもっていたと思います。
ただ、裕二さんから「結果だけではなく、その結果を生む行動やプロセスが重要」という話を聞いてからは、自分の考えや行動を見直すようになりました。例えば、その日の契約が0件でも、明日の1件の成功につながると考えて、結果に一喜一憂するのではなく、モチベーションを一定に保つようにしています。
小池:そうですね。私たちの営業は、「何を売るか」ではなく「誰が売るか」が大切なので、まずは売り手の自分たちが一日中笑顔でいられるマインドセットを身につけることが大事です。一般的にはネガティブな印象を持つクレームは、もちろん最初にクレームをいただくと落ち込みます。ですが、うちの社員は慣れてくると「クレームもらいました!」と喜ぶんですよ。「信頼のある人こそ、期待されるからクレームをいただくんだ」とポジティブに受け止めることで、相手と深くコミュニケーションをとることができます。スポーツ選手が怪我した時に「新しい筋肉をつけるチャンス」と前向きに捉えるのと同じですね。
木村:現役の時はそんなふうには思えませんでしたね。怪我をしたら「終わった……」と思っていました(笑)。
小池:社員のみんなは「ここで考え方を身につけてから現役に戻りたい」とよく言っていますね(笑)。
―――ご自身の成長も感じながら働かれていますが、「この会社にいてよかった」と感じる瞬間はどんな時ですか?
木村:ステップアップの仕組みがしっかりしている点で、前職では基準が曖昧でしたが、ここでは上にいくための基準が明確です。「実力がついた」と感じたタイミングで次のステップに進むことができるので、自分には合っています。
小池:“成長”に魅力を感じるのは、スポーツをやってきた人たちの特徴かもしれませんね。僕自身、サラリーマン時代は、ルーティンワークばかりだったので「バスケで例えるなら、ずっとドリブル練習だけをしているようなものだ」と感じていました。自分は試合で活躍したいのに、パスやシュート、フォーメーションを学ぶ機会がなくつまらなかったんです。だから、今の会社では「ドリブルができるようになったら、次はパスを」「最終的には試合で活躍することを目指そう」と、成長のステップアップを明確にしています。
岩井:個人的には、成長したいと思う人は今の自分を変えたいと思っているのかな、と。他人と比較して「自分なんて」と思っている状態だからこそ、前の自分と変われた時に自信がついてうれしいと思えるのかもしれません。
木村:僕も前職では「成長しなくても生活費さえ稼げればいい」と逃げていた部分がありました。でも、ここで働くうちに自分の成長はもちろん、他の人から感謝される喜びを知ったのは大きいですね。
―――成長できる環境があるからこそ学ぶことがたくさんあるのですね。
木村:そうですね。あと、この会社では成長意欲の高い人が数カ月で人に教える役割を任されます。最初は不安もありましたが、20代で経験できるのは非常に大きいと感じます。
岩井:私も人に教える面においては「言い方や伝え方が大事」という点も学びました。以前は思ったことをズバズバ言い過ぎてしまうところがありましたが、それも改善しています。
小池:うちの会社にはマネジメントだけでなく、独立支援制度があります。グループ会社として独立し、自分の事業を展開できる仕組みが整っていて、実際に独立したオーナーが数多くいます。
やりたいことがあっても、多くの人が時間やお金が足りず諦めてしまいます。自分は以前、知的障がい者のための国際的なスポーツ大会である「スペシャルオリンピックス」のバスケ日本代表のサポート役として参加できる機会がありました。ただそれには練習参加をしなければならないことと実費でロサンゼルスに2週間滞在することの「時間とお金」が必要でした。基本的に経営者でなければこの土俵に立つことができません。このような機会を手にするためにも、独立して事業を拡大し、最終的には自分の夢を叶えてほしいですね。
―――成長を続けているみなさんですが、今後取り組んでいきたいことを教えてください。
木村:将来的には地元の愛知県で一番大きい陸上教室を作り、大会運営なども手掛けたいと思っています。僕が陸上教室をやりたい理由の一つに、日本で部活動が減少している現状があります。僕自身、部活を通じて多くのことを学んできたので、その学びの場がなくなっている子どもたちのために陸上教室を始めようと思ったことがきっかけです。現在は学生時代に作った陸上教室を地元の方々が続けてくれているので、少しずつ拡大していこうと思っています。さらには、僕たちが営業を通じて学んだ「考え方」を伝えていくことで、彼らの人生の幅を広げる手助けができるのではないかと考えています。
岩井:私は、大半の人がダンスで生計を立てるのが難しい現状を踏まえて、ダンサーのセカンドキャリアを支援する仕組みを考えています。私と同じように、ダンスを仕事にすることに悩んでいる人がたくさんいるので、そういう人たちがスキルを磨きながら働ける環境を提供できたらと思っています。
この会社に入るまでは「そんなことが自分にできるわけがない」と思っていましたが、ここで働いて、社員のみんなの話を聞いていくうちに、自分にもできるかもしれないと思うようになりました。
小池:このような話は、普段から社内で行なっています。夢を語り合える場や時間を設けることで、色々な人と共感し合いながら自分のビジョンを具体化できる環境があります。
―――それぞれ思い描いている未来がはっきり見えているように思います。会社としてはどのように事業を広げていきたいですか?
小池:今後は海外進出も視野に入れています。以前、コロナ禍で撤退しましたが、セブ島でコールセンター事業を立ち上げたことがあります。今後もアジアを中心に海外での働き口を作りながら、生活のサポートもできる事業を展開していきたいです。
個人的には、ストリートバスケの聖地「ベニスビーチ」で大会を企画するのが夢です。全国から才能ある若手選手を集めて大会を開き、その中から選ばれた選手たちがバスでアジアを回りながら強い相手を倒して、プロリーグにも挑戦できる機会を提供したいと思っています。プロになれなかった選手たちにも、うちの会社の独立支援を通じて、違う形で成功のチャンスを作っていけたらと考えています。
―――まだまだ会社としても成長していく予感がします。
小池:うちの会社に入ってくる人たちは、主に「会社のためではなく、自分のために頑張りたい」という思いに惹かれる人や「何かをやってみたいけれど、何から始めたらいいかわからない」という人が多いです。
スポーツに熱中していた頃のような情熱を今は見失ってしまっているけれど、それを取り戻したいという人も少なくありません。そうした方でもまったく問題ありませんし、むしろ大歓迎です。
夢がすでにあってそれを実現したい方も、夢をまだ見つけていないけれど、これから見つけていきたい方も、どちらでも大丈夫です。一緒に夢を見つけていく中で成長し、目指すべき道を描ける環境を用意しています。そのため、まずは「本気で何かを頑張りたい」という気持ちがあれば十分です。ぜひ、まずはお話を聞かせていただけたらと思います。
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【PROFILE】
小池 裕二(こいけ ゆうじ)写真右
株式会社プレイヤーズ代表取締役社長。32歳までは会社員をしていたが「実力主義」で一人ひとりが輝ける環境を作ろうと、2021年4月に会社を設立した。バスケ歴30年以上。今後の目標は、ストリートバスケの聖地「ベニスビーチ」で大会を企画すること。
木村 遼太(きむら りょうた)写真中心
入社2年目。小学4年生から大学4年生まで、短距離を専門に陸上競技を続けていた。地元・愛知県で陸上教室を立ち上げるも、ボランティアになってしまった。その後プレイヤーズでの学びを経て、2025年4月から愛知県で一番大きい陸上教室の運営に再挑戦する。
岩井 瑠華(いわい るか)写真左
入社2年目。小学4年生から22歳頃までダンスを続けていた。高校卒業後に留学も、ダンスを仕事にすることは断念。漠然とした不安を抱えていたが、プレイヤーズに入社してから自信がついた。今は「パワースポット」のような人になることが目標。
設立年月 | 2011年04月 | |
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代表者 | 小池 裕二 | |
従業員数 | 20 | |
業務内容 | ・経営コンサルティング事業
・マーケティング企画事業
・インサイドセールス代行事業
・テレマーケティングのアウトソーシング事業
・独立支援プログラム
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