スポーツに関わる企業や人などと日常的に触れ合っている私たち。話を聞けば、新たな価値観を得ること、感動して涙すること、モチベーションが爆上がりすること……。心が動く瞬間に多く巡り合っている。このような求人広告や取材記事では書けないエピソードをご紹介するのが、連載企画『GAME REPORT』。
第八弾は、先日取材をした(記事は後日公開)、三遠ネオフェニックスのストレングス&コンディショニングコーチの多田我樹丸氏のコメントと、世の中で当たり前になってきた"副業"について。さっそく、本企画の筆を執ろうと思う。寄り道感覚で読み、何かを感じてくれたらこれ以上嬉しいことはない。
「僕 も、デュアルキャリアですから」
ガジュさんのこの発言にはかなりハッとさせられた。一人歩きしていると言われている「スポーツの仕事」の中でも、さらに一人歩きしていると思う『デュアルキャリア』という言葉。個人的にこの言葉は、競技者である"プレイヤー"が使う言葉と思い込んでいたが、確かに彼のように、ほぼほぼ選手と変わらない契約を結ぶ方であれば『デュアルキャリア』に該当すると、長く人材業界に居ながらも気づかされた。
彼のデュアルキャリアの場合、自身で会社を持ち『Gz LABO』というジムの運営、またオンラインにて行っている『ガジュトレ』など、選手はもちろん一般の方に対してもトレーニングを行うことで収益化している。デュアルキャリアに関して、たとえばバスケ選手であれば「選手+バスケコーチ」というイメージがわかりやすい例だが、視野を広く見ると、一般企業に勤めながら、または飲食店などでアルバイトをしながら、という方もきっと少なくはないだろう。「雇い主としては~」といった話をするとキリがないので割愛するが、それだけの熱量を持ちながら競技に打ち込む全てのデュアルキャリアを体現している人を、個人的には尊敬の眼差しで見ている。
さて、今の世の中で考えると「1つの会社で勤め続けること、定年まで勤め上げることが正解」とは言い難い流れになってきている。お金の稼ぎ方も一昔前と比べて様々な産業が生まれたことで変わっているし、連日のニュースでも副業推奨、副業解禁といったリリースは、もう当たり前のように多くの人が見ていると思う。誤解を恐れずに言えば、アスリートではない会社員にとっても、所属している会社の仕事(=競技)で、副業(=デュアルキャリア)を検討していくことは決して間違いではないだろう。そうでなければ、むしろ好きなことを続けられなくなっていくかもしれない。
取材の後半、ガジュさんは「〇〇チームに居た多田我樹丸さん、というマーケティングは絶対にしたくなくて、個人の名前をどれだけ売っていくかを考えて行動していた」と語ってくれた。置き換えるなら「大手企業にいた」「この経験がある」というよりも、「こんなことができる」といった自分が持つ武器を最大化していけば、きっと社会人にとっても今の時代を生き抜けるに違いない。アスリートにとってのデュアルキャリア、会社員にとっての副業。さて、私は大好きな書く仕事を続けるために、どう未来を描いていこうか。
今回のコラムニスト:スポジョバ編集部 小林亘
某大手人材・広告企業出身。ライター・ディレクターとして求人広告から総合情報まで幅広く手掛けてきた。バスケットボールが好きすぎるが故に、経験を生かしながら好きな業界で働きたいと考えスポジョバにジョイン。現在、スポジョバの記事の7割以上を執筆・編集している。
少し前の話だが『2021年:ウィンターカップ選手名鑑』で10校ほど選手・学校紹介の文章を執筆。その期間はとにかく忙しかったが非常に楽しかった(関係者の皆様ありがとうございました)。「これからもバスケ業界には携わり続けたい」その目標に向けて、自分の名前を売るべくまい進中。
設立年月 | 2010年01月 | |
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代表者 | 篠﨑克志 | |
従業員数 | 272名(連結:2023年12月末現在) | |
業務内容 | ◆スポナビ合同就職セミナーの企画・運営(体育会学生限定合同就職セミナー)
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